パリジェンヌはアクセサリーとジュエリーを賢く使い分ける
パリジェンヌはどんなアクセサリーやジュエリーが好きなの? 参考にしたいけれど、ファッションのようにはフォーカスされないことも。トレンドによる影響も多少ありますが、彼女たちが好きなものは基本的に変わりません。大人のパリジェンヌならではのジュエリーに対する考え、アクセサリー選びをご紹介します。
パリ1区にあるヴァンドーム広場には、一流のジュエリーメゾンが軒を連ねます。ブシュロンにカルティエ、ショーメ、そしてヴァンクリーフ&アーペル。
名前を聞くだけでも、ゴージャスな広場を想像するでしょう。中央には青銅色で圧倒的な存在感を放つ塔が立ち、人々を魅了します。
しかし、そこにただよう空気はゴージャスとは少し異なる気がします。私がいつも感じるのは、静かで凛としたもの。とくに冬は冷たい空気に包まれて、それをより一層強く感じます。
■リュクスなジュエリーは特別な日に
洗練された輝きを放つ美しいジュエリーは女性の憧れ。日本ではブシュロンやカルティエは、婚約指輪や結婚指輪として選ばれることも多いですよね。
しかし、フランスでは、結婚指輪そのものを贈らないことも。これは彼らの自由な結婚観によるものでしょう。高価な指輪がなくても心で強くつながっているから、というのです。
とはいえ、私の友人はシンプルなゴールドの結婚指輪をつけていますし、結婚には指輪が必要だと考えるフランス人も少なくありません。
受け継がれるジュエリー
またフランス人が大切にするものに「受け継がれるジュエリー」があります。祖母から母へ、そして自分へ。それはとても美しい特別な存在で、驚くほど高価なものも。
しかし、日中のパリで彼女たちの手元を見ても、ゴージャスな指輪をつけていることはそう多くありません。
パリは決して治安の良い街とはいえませんから、ジュエリーの存在自体が危険を招くことも考えられるのです。
このようなジュエリーを身につけるのは、特別な日や時間に、と決めている女性もいるのでしょう。
■カジュアルリングが「愛の絆」になることも
パリジェンヌはフランス人デザイナーによるアクセサリーが好き。一見シンプルなものに見えても、エッジが効いていたりと魅力的なのです。
私がマレ地区で見かけたショップでは、ユニセックスタイプのカジュアルなシルバーリングが人気。つや消しタイプで芸術的なムードを感じさせるデザインでした。
ひとつ30ユーロほどのものですが、ペアリングとして使用するカップルも少なくありません。そして、それがいつしか結婚指輪のような存在になることだってあるのです。
パリジェンヌは薬指にこのカジュアルなシルバーリングをよくつけていますが、もしかするとペアリングなのかもしれませんね。
■女性らしく個性的に魅せるアクセサリー
パリジェンヌはエスニックな雰囲気のアクセサリーもお気に入り。柄が印象的なビーズブレスレットやタッセル付きのブレスレット、細いコードに小さな丸いチャームが飾られたものなどさまざま。
ネックレスならデコラティブなものも人気です。太めのチェーンとカラフルなレザーが編み込まれたものや、シックな色のストーンがいくつも飾られたものなどが挙げられます。
共通するのは「女性らしくありながらも個性的」という点。それはとてもパリらしいといえます。
このようなインパクトのあるアクセサリーは、パリジェンヌのシンプルファッションと相性抜群。まわりと差がつくおしゃれを演出できるのです。
■大人パリジェンヌはプチプラなアクセサリー使いが上手
プチプラアクセサリーはパリジェンヌ御用達のファストブランドはもちろん、スーパーマーケットの衣料品売り場でも手に入ります。
個人的には、食料品を買うついでにチェックすることのできるスーパーマーケットが好き。とくに半額になるソルド(セール)の時期は見逃せません!
私と同じようにそのアクセサリーを見ているのは、同じアラフォー世代のパリジェンヌや高齢のマダム。「それ素敵ね!」とか、「それはどこにあったの?」など、ちょっとした会話が楽しかったりするのです。
これは「大人のプチプラアクセ探し」。同じものが気になったとしても取り合わず、ときには譲り合う余裕も。
■パリジェンヌはアクセサリーとジュエリーを賢く使い分けている
ジュエリーは女性を美しく演出し、アクセサリーはおしゃれに導いてくれるアイテム。高級なものもプチプラもシーンに合わせて使うことが大切です。
高価なジュエリーは、1点豪華主義でデイリーに使用するのも良いけれど、パリでは華やかな場所にこそ相応しいものととらえる見方も。
普段は身につけていないリュクスなジュエリーを、とっておきの日に披露するとき、その人の魅力が最大限に引き出されるような気がします。
パリジェンヌはこのふたつを賢く、自分らしく使い分けているのかもしれませんね。