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週末にふらり、東京の離島「伊豆大島」へ

自然豊かで温暖な気候。穏やかな時間が流れる島旅は、日頃の喧騒を忘れさせてくれるリフレッシュにはもってこい。東京からもあっという間に行ける伊豆大島は今が椿の見頃でした。

週末にふらり、東京の離島「伊豆大島」へ

東京も好きだけれど、ビルの合間をぬって生活していると少し広い場所で解放感味わいたいな……と思ってしまう。解放感を求めて東京から南へおよそ120キロ。都心からすぐそこの距離にある行きやすさも魅力のひとつである伊豆大島へのんびり島旅を楽しんできました。

■夜の船旅。22時に「東京・竹芝客船ターミナル」を出発

大島へはJR浜松町駅から徒歩で10分くらいの「東京・竹芝客船ターミナル」から、夜行の大型客船で向かいます。
「竹芝客船ターミナル」は東京から伊豆諸島、小笠原諸島へ船で向かう玄関口。昼間のジェット船だと2時間弱で行けるのですが、今回はあえて夜の出発にしました。遅い時間に港を出発し、船内で睡眠をとってから明朝到着する船の旅は時間の節約ができる側面もあるけれど、夜の客船旅は目的地までの移動時間さえも楽しめる要素がいっぱいだから。
何より船中泊というちょっとした遠出感と冒険感、気づけば童心にかえっていて、むやみにはしゃいでしまいます。

■東京・竹芝客船ターミナルの詳細
 TEL:03(3433)2101(就航案内/6:00~8:00)
 TEL:03(3433)1251(就航案内/8:00~22:00)

 JR浜松町駅(北口)より徒歩約7分
 ゆりかもめ竹芝駅より徒歩約1分
 地下鉄大門駅より徒歩約10分

東京・横浜の夜景がバッチリ見られる特等席

首都圏の夜景の三大シンボル「東京タワー」「レインボーブリッジ」「横浜ベイエリア」は、全て道中のデッキから眺められます。これだけでも随分得した気分!
その他にもお台場、築地市場、川崎の工場地帯、羽田空港から飛び立つ飛行機なども見えました。

東京の夜景のシンボルといえば東京タワー

レインボーブリッジの下をくぐり抜けます。この角度から見ることってなかなか無い!

船内も探検してみた

客船内は宿泊エリア以外にもレストラン、シャワー室、洗面所などの施設が揃っています。
22時の出発から一時間で23時には横浜大桟橋へ寄港、その後24時には消灯となってしまうので、慌てて船内を探検。

レストランで早速、なんこつの唐揚げとレモンハイ、日頃のとりとめのない話をしながら。

今回選んだ二段ベッドのある「特2等室」は、女性専用エリアと混合のエリアがあります。毛布と枕が付いていて、ホットカーペットなので暖かかった。ちょっと硬いので寝心地は良くはないけれど、夜行バスに比べたら十分ゆっくり休めます。

起床の合図は竹芝客船ターミナルを出発した明朝5時。「明るくなり始めた海を見なきゃ」と外に出てみると、水平線がほんのりピンクに染まっていました。美しい景色についつい見とれているうちに、「5時55分着、大島岡田港に降りる支度を」と船内放送が流れ、慌てて下船準備。
この日はどうやら晴れみたい。「やっぱり私、晴れ女だ」と気分も上々でいよいよ島へ上陸です。

■早朝からの営業が嬉しい「愛らんどセンター御神火温泉」

入港した大島岡田港からバスで30分ほど「愛らんどセンター御神火温泉」は6:30から営業してくれていました。夜行の船で到着した人の多くはこの温泉へ立ち寄っているみたい。
お風呂目的だけでも十分なのですが、朝食も手軽に食べられるので早朝を過ごすスポットとしてとてもありがたい存在。トーストかおかゆのセットが選べます。

トーストセット(500円)希望すればゆで卵は2個まで付いてきます!

■「愛らんどセンター御神火温泉」の詳細
 住所  :〒100-0101 東京都大島町仲野原1−8
 営業時間:6:30~21:00(夜行船就航日翌朝)
      9:00~21:00(夜行船就航しない翌朝)
      その他夏季変更あり(7/26~8/31は5:30~21:00)
 定休日 第2木・金曜日(2・3・8月は変則)
 入館料  大人:700円 小人:300円

■砂浜が黒い?!「弘法浜海水浴場」

早朝の浜辺には人がおらず静か。驚いたのは、火山の島だからなのか砂浜が黒いということ。
早速、松嶋菜々子さん出演のヒットドラマ「やまとなでしこ」の名シーン「わたしは悪くなーーーい!」を真似してみたり、大声で叫ぶ叫ぶ。はー、スッキリ。海を隔てた向こう側には伊豆半島、隣の島「利島(としま)」も見えました。

海が見たいね、と言ってふらり散歩がてら浜辺へ。すっきり晴れた日には富士山も見えるみたい。

■見晴らし抜群の「椿花ガーデン」

島内の椿が見られる公園は大島公園の「椿園」と、ここ「椿花ガーデン(旧:リス園)」
快晴の日には真正面に富士山が見える見晴らしの良すぎるポイントでもあるそうです。

この日は靄がかかって見えませんでしたが、この真正面に富士山が見えるそうです。

人懐っこいウサギと遭遇

「椿花ガーデン」の奥にはウサギがたくさんいました。人懐っこい子もいて、カメラを向けると寄ってきたり、立ち上がってみたり。可愛い!

■大島岡田港の「一峰」でお昼ごはん

大島滞在中に、絶対食べて帰りたい! と思っていたのは伊豆諸島の郷土料理「べっこう」
「べっこう」は旬の魚を島唐辛子の入った醤油に漬けて味が染み込んだもので、つややかなべっ甲色になるためそう呼ばれるそう。お寿司や丼物になってでてきます。
次の目的地へのバス乗り換えでたどり着いた岡田港目の前の「一峰」で、昼食をとることにしました。
早速出てきた「べっこう寿司」は、島唐辛子と聞くと辛すぎるのでは?と心配していましたが、少しピリッと効いていいアクセントになっており食が進みます。

べっこう寿司(1,100円)
この日のお魚は「春告げ魚」と呼ばれるメバルでした。白身魚ですが、漬けになっているのでべっこう色。

べっこう丼(1,100円)丼ももちろん美味しかったですが、一緒についてきたあら汁が美味しすぎた。大島の名産、明日葉も入ったおすましは胃に染み渡る優しい味でした。

窓が大きくて開放的な店内で流れる懐メロを聞きながら、懐かしい話に花を咲かせつつ、美味しいお昼ご飯をお腹いっぱい食べてしまった。

■「一峰」の詳細
 住所  :東京都大島町岡田5 2階
 電話番号:04992-2-8524
 営業時間:AM10:00~PM15:00(船が岡田港使用の時のみ営業)
 

■都立大島公園

最後に訪れたのはここ。大島公園の「椿園」には、椿が約1,000品種が植えられています。
そしてこの公園、「椿園」「動物園」が包含されているのですが、恐るべき事実、どちらも無料で楽しめるんです。何より小高い場所にある公園なので、海も見えて解放感が味わえる。こんな気持ちの良い場所あるの?と思わず長居しそうになる程。

■都立大島公園の詳細
 所在地 : 〒100-0103
 東京都大島町泉津字福重2 大島公園事務所
 電話番号 : 04992-2-9111

■短いお休みでも、夜の時間をうまく活用して島旅を楽しんで

目的地へ行く事にエネルギーを使わないのもリラックス旅の大事なポイント。
都心からあっという間に行くことのできる自然豊かな伊豆大島は、東京からとても近い島の一つ。少し弾丸だったけれど、気持ちはのんびり。椿が見ごろの伊豆大島、気ままな旅になりました。
のんびり、島の自然とゆるやかな時間を楽しみにいっておいで。

Photo by カナエナカ

カナエナカ

岡山県生まれの30代。会社員としての日本全国出張の多い生活が高じて、休日も日本各地で見て食べて乗って撮って回る日々。日本国内の「いっておいでよ」と言える場所をご紹介します。

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