大の人好きが仕事にも活きる - スペースマーケット広報 小池弘代さん【大人のキャリア】
スペースマーケット社(CEO重松大輔)で広報を担当する小池弘代さん。シェアリングエコノミーをビジネスモデルとするスペースマーケットは今注目の会社。家族第一主義をモットーとする働きやすい会社で、小池さんがどう働いているのか、今後何を目指すのか詳しく伺いました。
株式会社スペースマーケットで、社長室のPRを担当している小池さん。広報としての顔を持ちつつ、その活躍ぶりは肩書を超え、多岐に渡ります。
プライベートでは小学1年生の女の子のママとしての顔も持ち、仕事も家庭もパワフルにこなす毎日を送っています。そんな小池さんの仕事ヒストリーとは?
――現在の仕事内容は?
現在、株式会社スペースマーケットという会社で働いています。シェアリングエコノミーという、まだ新しい産業のサービスですが、簡単に言うと空きスペースの有効活用・利活用をサポートする会社。
企業の会議室を使われていない時間に有料で貸し出したり、地方に眠っている古民家を活用したり、あらゆる空間に関して「使いたい人」と「貸し出したい人」とをマッチングするマーケットプレイスを運営しています。
肩書は社長室PRということで主に広報を担当していますが、会社のブランディングを担う広報とプロダクトサービスの広報、社内広報と大きく分けると3つの広報業務があるかな、という感じです。さらに、昨年発足したシェアリングエコノミー協会の事務局も兼務しています。
■何気ない会話で気づかされた自分の思い
――現職に就いたきっかけは何でしたか?
前職の旅行比較サイトは約7年働いていました。当時、とくに強い転職願望があったわけでもなく、きっかけは本当にひょんなことから。
もともと弊社代表・重松の奥さまと知り合いで、ランチをしながら情報交換をする中で、これからの仕事に対してのやりがいみたいな話になって、「うちの旦那の会社がいいかもしれない!」と。そんな何気ないひと言から転職を考え始めました。
――仕事に不満があったわけでもない、ということですよね。
はい。でも、私のいた業界だと業界内におけるネットワーキングが最も重要で、あまり外の業界との接点がなかったんですね。ある程度やりきった感もあり、今まで1を10にすることはやってきましたが、0から1をやってみたいと思ったんです。
会社の立ち上げとか、まだない産業を作るとか、新しいことにチャレンジしたいという思いがあって。そんなことを考えていたとき、そのひと言が妙に腑に落ちてしまい、「そんな選択肢があったか!」と、ひらめきにつながりました。そこから転職を決意するまでは早かったです。
■「家族第一主義」がモットーの会社
――転職してみて、働き方の理想と現実はどうですか?
今の会社はフレキシブルなので、ワーキングマザーとしてはとても働きやすい環境です。会社は「家族第一主義」がモットーの文化。
3人の子供を持つ代表も、多忙ながらも父親としてきちんと子育てに参加しています。各家庭の事情によって臨機応変な理解を受け入れて、最近では私も週に1回在宅ワークを開始させてもらうことになったんです。
娘が小学1年生になって、時間の使い方や環境の変化による心のバランスをもう少しケアしてあげたいと夫婦で話し合い、代表にも相談をして、可能な範囲で在宅ワークを取り入れることにしました。
今の会社はそういった相談がオープンにできる環境なので、本当にありがたいですね。理想の働き方が何なのか、今まさに模索中ですが、それがやっと考え始められるようになってきたかな、って思います。
――在宅ワークのメリットを伺いたいです。
業務をより効率化できるようになったことでしょうか。アポイントや外出はできるだけ寄せたり、優先順位を意識しながらいつどうやってやれば、リモートワークの1日を作れるか計画したり、いろいろ考えるので。
結果的に、「お母さんが家で仕事している日」は特別なようで、娘はとてもうれしそうです。
■働き方は環境に合わせて変えていく
――自分らしい働き方を実現されている印象です。
子供がいながら働いている場合、大変な時期ってずっとじゃないと思うんですよ。子供は大きくなるし、長いキャリア人生を考えるとちょっとくらいゆるやかな時期があってもいいんじゃないかって思うんです。選択肢はひとつではない。
両立は無理そうだから仕事は辞めよう、ではなく、それぞれの価値観と環境に合わせてバランス調整をすればいい。そのとき居心地のいい働き方を年齢、環境に合わせて自分のペースで変えていけたらいいなと思っています。
――お母さんが自分らしく仕事をする姿を見て、娘さんも感じるものがありそうですね。
娘には自分のキャラ(個性)っていうのを持ってほしいなと思っています。個性がスキルになり、仕事に活かされていくと思うので、娘には自分のキャラづくりは意識してほしいなって。
キャラは人それぞれにあるもので、何が正解とかもない。自分は何が好きで、どんな人に憧れるのか。そして、そうなるためには何が必要なのか。そういったことを自分で考えられる人になってほしいですね。
■自分にプライスタグをつける働き方
――これから挑戦したいことはありますか?
会社のメンバーから「自分のプライスタグを持った方がいいよ」と言われたことがあったんです。「あなたは何ができますか? それはいくらでできますか?」と聞かれたとき、値付けするのは自分。
だから、自分がやっている業務やスキルに対して、今の私はどんなもんなんだ? ということを意識するようになりました。会社でのやるべきことをやりながら、個人としても何か支援ができるような取り組みをしたい。
最近、お会いする方々に、そんな思いをお話しするようにしています。自分にはこれまでのスキル・経験を活かしてどんな支援ができるのか、チャレンジしたい思いは秘めています。働き方の理想と現実を常に追求し、進化させていくのも大切な目標です。
――素敵ですね。お話を伺ってきて、小池さんの最大の魅力は、やはり「人好き」なところだなぁと感じました。
何が好きって、やっぱり人が好きなんだと思います(笑)。コミュニケーションは得意な方かもしれません。
誰かのために何かをしていく、というのが人生の中でも大きなテーマなのかも。80歳くらいまで外に出て働いていたいですね。
いろいろな人に会って、たくさんインプットして、それを整理してアウトプットとして伝えていく。それを生涯、仕事として繰り返していくんだと思います。
協力/株式会社スペースマーケット
https://spacemarket.com/
Text/Mediajo(取材:ZENKUMI/ライター:NAHOMI)
http://mesher.jp/mediajo/
ミーハーと私(ME)彼女(SHE・HER)を掛け合わせた造語で
ミーハーな女子ゴコロ=“女性の情報源”という意味を込めています