偏頭痛の原因が謎。何科にかかればいいの?【新田恵利 連載 #5】
偏頭痛の症状とは、拍動を伴って4〜72時間持続したり、症状には吐き気や嘔吐、羞明(しゅうめい/光に過敏になること)があったり、音声恐怖(音に過敏になる)になったり……といろいろある。でも、原因がわからない。何科にかかればいいの? と悩む新田恵利さんにとって、それこそが頭痛の種なのかもしれない。
45歳を過ぎた頃から、体調が天候に左右されるようになった。徐々に体は変化している。少しずつ大人になった成長期と同じように、シニアに向けての変化なのだろう。
最近は頭痛薬が手放せない。若い頃といえば、頭痛の原因は「肩こり」「極度の精神的な緊張」「生理前」だけだった。
40歳を過ぎるとそれにプラスして、「台風の前や雨による気圧の変化」「極度の身体的な緊張、寒さ」などが加わった。そんな私に昨年の秋から、原因不明の頭痛が頻繁に起きるようになった。
■偏頭痛の症状とは
昨年6月には脳動脈瘤のカテーテル手術をしたが、脳動脈瘤と頭痛はまったく因果関係がないという。では、いったいどうして?
もちろん、肩凝りも治っていないし、生理前や天候にも振り回される。それにしても頻度が多い気がする。
老眼になってきたから、もしかして眼からくるのかな? と眼科へ行き、眼圧まで細かく診察してもらったが問題なし。秋の花粉症(?)を疑って、耳鼻科でアレルギー検査をしたけれど、陽性反応は何ひとつない。
そんな中、年末に「偏頭痛」を取り上げた番組を見た。偏頭痛とは文字通り、偏った頭痛? 右だけとか後頭部とか、痛みの場所が違う……それくらいの認識しかなかった。
番組では、偏頭痛の症状とはどのようなものかが、紹介されていた――拍動を伴って4〜72時間持続する場合もあるとか、症状には吐き気や嘔吐、羞明(しゅうめい/光に過敏になること)、音声恐怖(音に過敏になる)など。そして、およそ3分の1の人は「前兆」と呼ばれる、異常な視覚的、嗅覚的、あるいはその他の感覚を経験する。低血圧の女性に多く見られる、など。
思い当たるふしが幾つかある。よしッ! 年が明けて落ち着いたら、頭痛科(?)を受診しようと心に決めた。
番組内で、偏頭痛カレンダーをつけた方が良いと聞いたので、1月のカレンダーに薬を飲んだ日は印をつけた。数えてみると月の半分以上、頭痛薬を飲んでいた。
■私の偏頭痛、いったい原因は何?
そして2月初旬には、こんな出来事が……。お気に入りのマッサージ店が沼津にある。けっこう遠いのでなかなか気軽には行けない。
その日は久しぶりの施術をリラックスして受けていた。先生との会話の中で頭痛に悩まされている旨を話す。
先生「ここの凝りがひどいわ。芯まで硬くなってコリコリいってる。ここをほぐせば緩和するかもよ」
私「良かった〜。これで治れば医者へ行かずに済むわ」
90分の施術も終わりに近づいた頃、同級生が今年50歳になると話すと、先生は驚いた様子でこうおっしゃる。
「そうなの!? 見えないね〜。でも、それじゃ頭痛の原因は凝りじゃなくて更年期かも」
更年期=ホットフラッシュ、くらいしか具体的な症状を知らない私。気づかないままの人もいるし、深刻な人もいる。
個人差があるゆえに「そうなればわかるだろう」と思っていた。まさか、子供時代からある頭痛も更年期の症状のひとつとは思いもしなかった。
でも、更年期が原因と決まったわけでもなく、何科にかかれば良いのか悩んでいる。偏頭痛なら頭痛外来? 脳神経外科? 更年期なら婦人科? 心療内科? 精神科? あらあら……これも頭痛の種である。