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映画『バレンタインデー』の感想。全ての愛が主人公

映画『バレンタインデー』のあらすじと感想をご紹介。「恋愛なんて……」と落ち込んでいる人にこそ観て欲しい“Bitter&Sweet”な恋愛映画です。アートディレクターの諸戸佑美さんに「シネマの時間」という連載で、映画『バレンタインデー』の魅力について語っていただきました。

映画『バレンタインデー』の感想。全ての愛が主人公

みなさま、こんにちは! アートディレクターの諸戸佑美です。

今月から毎月3本程コラムの連載で、話題作から名作まで魅力的な映画をイラストレーションと文でご紹介させていただきます。

映画はいつ観ても必ず何かしら心に響くシーンや言葉がありますね。そんな映画を通して様々な世界をお伝えできれば幸いです。2時間後、人生が少し変わるかもしれません。

■映画『バレンタインデー』Bitter&Sweetな恋愛映画

2月、立春が過ぎるとバレンタインも間近となりますが、「シネマの時間」第一回目は、Bitter&Sweetな恋愛映画『バレンタインデー』という作品。

恋してる人も恋してない人も、ロマンチックな気分を楽しんでみませんか。

バレンタインデーを迎えたロサンゼルスを舞台に、シャーリー・マクレーンやジュリア・ロバーツ、ジェイミー・フォックス、アシュトン・カッチャー、アン・ハサウェイ他、ベテランから若手までハリウッドを代表する俳優たちの豪華共演で贈るアンサンブル・ラブ・ストーリー。

監督は、「プリティ・ウーマン」「プリティ・プリンセス」で知られるキューティー映画の巨匠ゲイリー・マーシャル。年齢も職業も異なる男女15人の様々な恋愛模様とその行方に注目です!

■映画『バレンタインデー』のあらすじ

2月14日、舞台はバレンタインで盛り上がるロサンゼルス。15人の男女の様々な恋愛模様を、1日の時間の経過とともに様々な角度でみていきます。花屋の青年リードは、同棲中の恋人モーリーに朝一番にプロポーズする。彼女は笑顔で指輪を受け取ったのだが……。

一方リードの親友の小学校教師ジュリアは、この日恋人の医師ハリソンがサンフランシスコに出張で不満顔。リードのアドバイスで彼女はハリソンを追いかけようとするが。初めて一夜を共にしたばかりの同じ会社の郵便係のジェイソンと秘書のリズ。バレンタインのディナーを約束する二人だったが、彼女には秘密があった。

またエドガーとエステルは、50年以上仲睦まじく連れ添ってきた老夫婦。よりにもよってこの日妻は夫に重大な告白をする。飛行機でたまたま隣り合った洗練された物腰が魅力的な男性のホールデンと女性将校ケイト。会話をするうち意気投合するのですが。有名アメフト選手のパブリシストのカーラとスポーツキャスターのケルビンは、お互いバレンタインが大嫌いな二人。カラーに取材目的で近づいたケルビンだったが、彼女がバレンタインデーを嫌う理由を知ると……。

その他、初体験を計画する高校生のカップルや母親と久しく離れ離れになっている少年など、甘く切ないバレンタインデーの恋愛群像劇が繰り広げられていきます。

■恋愛なんてと落ち込んでいる人にこそ観て欲しい

バレンタインデーは、日本では女性が男性に愛を告白する日で、贈るのはチョコレートということになっていますが、アメリカでは男性から女性に愛を伝える日で花束やプレゼントを贈るのが一般的だそうです。友人や家族で互いに感謝を込めて祝ったり、愛する人に贈り物をする愛の誓いの日なんですね。

というわけでバレンタインデーは、花屋さんがお忙し。映画では、そんなロサンゼルスの素敵な花屋さんシエナブーゲを中心に物語が展開していきます。子供から老夫婦まで様々な世代の登場人物がいるので、誰かに共感して観ることができるでしょう。

泣いたり笑ったりまさにバレンタインには、Bitter&Sweetなドラマでいっぱい! どんな辛い状況にあってもどこまでも明るくユーモアと愛が溢れておりほろっとさせる場面も。

また、ロサンゼルスの風景や街並が魅力的で心をくすぐる演出やインテリア、今回俳優としても登場しているテイラー・スィフトの音楽などもピッタリで見所満載です。美男美女人気スターの演技を鑑賞するだけでも楽しめます。

「恋愛なんて」と落ち込んでいる人にこそ観て欲しい、心温まり恋愛したくなる映画です。

■心に響くシーンや台詞がいっぱい

心に響く台詞もあらゆるシーンにちりばめられておりとても素敵です。

例えば、気になった台詞をご紹介すると……

「結婚を申し込まれた時、考えたすえ決めるものかな。直感でするものじゃなくて。」

「恋は、落ちるものだ。真っ逆さまに。」

「あなたさえいればいい。」

「ただいてくれればいい。」

「会うのが不安? 大丈夫。顔を見れば離れていたことなんて一瞬で吹き飛ぶから。」

「一つだけ教えてよ。夫婦円満の秘訣は?」「簡単さ。親友と結婚した。」

「最高には、最高を。」

「愛とは相手のありのままを愛すること。」

「移民的思考だよ。常に最悪の事態に備えるんだ。YESなら万々歳じゃないか。」

「…好みが似てるの。そういうのがきっかけで今までただの友達だと思っていた人が好きな人に変わったりする。」

「バレンタインは数時間残っている。誰かと何処かでどうにかなっちまえよ!」

などなど。お気に入りの台詞はありましたか?

この他にも、すぐにでも真似して使いたくなるような台詞がいっぱいです。

みなさまにとって幸せなバレンタインデーでありますように。

■映画『バレンタインデー』作品紹介

原題:Valentine's Day
製作年:2010年
製作国:米国
配給:ワーナー・ブラザーズ映画
監督:ゲイリー・マーシャル
脚本:キャサリン・ファゲイト、アビー・コーン、マーク・シルヴァースタイン
製作:マイク・カーツ、ウェイン・カーツ、ウェイン・ライス
撮影:チャールズ・ミンスキー 
美術:エイドリアン・ゴートン
音楽:ジョン・デブニー
編集:ブルース・グリーン
衣装デザイン:ゲイリー・ジョーンズ(キャスティング)デボラ・アキュラ、トリシア・ウッド 

■『バレンタインデー』のキャスト

モーリー・クラークソン(リードの恋人)=ジェシカ・アルバ
スーザン・モラレス(テレビ局スタッフ)=キャシー・ベイツ
カーラ・モナハン(ショーンのパブリスト)=ジェシカ・ビール
ホールデン・ウィルソン(飛行機の乗客)=ブラッドリー・クーパー
ショーン・ジャクソン(NFL選手)=エリック・デイン
ハリソン・コープランド(医者)=パトリック・デンプシー
エドガー・パディントン(エステルの夫)=ヘクター・エリゾンド
ケルヴィン・ムーア(スポーツキャスター)=ジェイミー・フォックス
ジュリア・フィッツパトリック(小学校教師)=ジェニファー・ガーナー
ジェイソン・モリス(郵便係)=トファー・グレイス
リズ・カラン(秘書)=アン・ハサウェイ
アレックス・フランクリン(高校生)=カーター・ジェンキンス
リード・ベネット(花屋の店員)=アシュトン・カッチャー
ポーラ・トーマス(リズの上司)=クィーン・ラティファ
ウィリー・ハリントン(高校生)=テイラー・ロートナー
アルフォンソ・ロドリゲス(花屋のオーナー)=ジョージ・ロペス
エステル・パディントン(エドガーの妻)=シャーリー・マクレーン
グレース・スマート(高校生/エディソンの子守)=エマ・ロバーツ
ケイト・ヘイゼルタイン(飛行機の乗客/軍人)=ジュリア・ロバーツ
エディソン(小学生)=ブライス・ロビンソン
フェリシア・ミラー(高校生)=テイラー・スウィフト

アートディレクション・編集・絵・文=諸戸佑美

※この記事は2017年2月11日に公開されたものです

諸戸 佑美

本や広告のアートディレクション/デザイン/編集/取材執筆/イラストレーションなど多方面に活躍。

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