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和装をもっと楽しむ、「色使い」のアイデア

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大人になり、和装が気になる方もいるのでは。和装ならではのメイクやヘアスタイル、小物など、洋装とは違う装いを考えるのもワクワクしますよね。色で楽しむ和装スタイリングを、着付け師・ウエデイングプランナーの杉山幸恵さんが提案します。

和装をもっと楽しむ、「色使い」のアイデア

身につけるアイテムの色の組み合わせによって雰囲気や印象が変わる経験が、皆さんおありではないでしょうか。

私が「着付け師」や「花嫁着物スタイリスト」として雑誌などのスタイリング着付けに数多く携わらせていただく中で、もっとも大切にしていることは“カラーコーディネート”です。

「人生が好転する、女性が持ちたいバランス感覚」に続く今回のコラムでは、和装スタイリングにおけるカラーコーディネートについてお話しさせていただきます。

■和装にウエディングドレスのスタイリングからの学びを役立てることも

「カラーコーディネートの原点」について考えたとき、子どもの頃の体験が思い浮かびました。私は、子どものときから「色」に興味があり、とくに“虹の絵”を描くことが大好きでした。

いろいろな7色を組み合わせて、そのときの気分や場面を表す色を想像して遊んでいました。ときには、暗い色ばかりになったり、激しい色使いになったりと、楽しく遊んでいた覚えがあります。

この子どもの頃の虹色遊びが、着物をコーディネートする際の色使いの発想につながっているようにも思います。

また、ウエディングプランナーでもある私は、和装だけではなくウエディングドレスのコーディネートもしてきました。

純白のウエディングドレスに色を添えるためのブーケと、ご新郎のタキシードのチーフやタイの色を合わせてみたり、ヘアスタイルの流行も取り入れながら髪飾りや小物もお客様と一緒に選んでいると、結婚式当日を迎えるのがとても楽しみになります。

ウエディングドレスのスタイリングから学んだコーディネートを、和装にも役立てることも多くあります。

■和装で楽しめる「日本の伝統色×フランス配色」という伝統と革新の融合

着付け師として仕事を始めてから強く感じたことですが、古くから日本の着物に使われている「伝統的な色」にはすべて意味があります。それには、私が子どもの頃に楽しんでいた“虹色遊び”に通じる概念があります。

たとえば、平安時代の衣装としての「十二単衣」。それぞれの色が違う十二枚の着物を重ねて着るもので、この色合わせは、日本の四季の季節感を示しながらも色の意味づけを考えて重ねていきます。

とくに紫色は、平安時代には「色の王様」とも呼ばれるほど、上品で高貴な色でした。そのため、位の高い人は紫色の重ねる位置が決まっていたということもあったそうです。

また、「色」がその時代の流行を発信することも。たとえば、江戸時代にはお茶を飲む習慣が定着したことから「茶色」が生まれ、着物などの色に用いられるなど、流行ったこともあったといいます。

その時代の流行が「色」から発信されるという発想は、現代の流行と変わらないように思います。とはいえ、今の時代、着物のスタイリングを考える中で、伝統色ばかりを使用していると、どこか古臭く見えてしまいます。花嫁にはかわいらしさも必要なので、現代色から見えるかわいい色を合わせることも必要です。

たとえば、お菓子の「マカロン」の色を思い浮かべてみてください。見ているとマカロンの色はとてもワクワクしますよね。

このマカロンの色は、色相・明度・彩度の3つの属性の配色調和である“フランス配色”に通じる、代表的な色合いのお菓子です。

とくに、シックとエレガンスの優雅なハーモニーを奏でるフランス配色は、日本の伝統色と融合させることで、今までと違うちょっとした革新的な和のイメージを感じる着物の色合わせができるようになりました。

■和装スタイルは、伝統と現代の融合から生み出される

「着物」を着るとなると、緊張されたり、かしこまったりする方も多いと思いますが、洋服感覚でコーディネートしてみると、みなさんにも気軽に着物を着ていただけるかもしれないですね。

ここでも、洋服感覚の中に1色だけ日本の伝統色を加えるだけでも、「和」のイメージが伝わると思います。花嫁衣裳の場合、豪華絢爛にさまざまな技法を取り入れた染や織りなどを贅沢に使用した衣装が多いなか、小物だけを少し色を押さえた色目にしたり、使用する色の中で「引き算」の感覚を取り入れていくと、収まりがいいかもしれません。

洋服は3色にとどめると良いなど、簡単なルールがありますが、現代の色調の感覚と伝統色を融合させることで、もっと和装スタイルの幅が広がります。着物こそ、自由に色使いを楽しんでいただける、最高のファッションのアイテムだと思います。

ぜひ、多くの方々に「着物」などの伝統文化に親しんでいただき、個々の感覚で現代に合わせた創造性のあるファッションスタイルを楽しんでいただけると嬉しく思います。

Text/杉山幸恵
着付け師・ウエディングプランナー。着付け師歴30年。これまでに1万件以上の着付けを手がける。奈良県出身。野村證券株式会社でOLを経験後、着付け教室で着付けを修得し、講師・着付け師のキャリアを積む。独立後、さらに着付け技術を研究し「現場で即戦力となる着付け師を育てる」ことを目的としたカリキュラムのスクールを開講。2007年に株式会社アントワープブライダルを設立。現在は「晴れの日の上質」をコンセプトに、年間600件以上の一般着付け・婚礼着付け、ウエディングプロデュースを手がける。また、着付け師・ヘアメイクスタッフの派遣、着付け師育成スクールを行う傍ら、他業種などへ「顧客コミュニケーション」セミナーを実施。2013年、90年以上の歴史ある邸宅で、大人ウエディングを叶える会場「ラッセンブリ広尾」をオープン。


人生が好転する、女性が持ちたいバランス感覚

https://p-dress.jp/articles/2637

人生が好転する人は、生きていくなかで、何をどれくらい大事にするか、バランス感覚を大切にしています。人生を好転させたい女性が持つべきバランス感覚について、着付け師・ウエデイングプランナーの杉山幸恵さんが提案します。

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DRESS編集部

いろいろな顔を持つ女性たちへ。人の多面性を大切にするウェブメディア「DRESS」公式アカウントです。インタビューや対談を配信。

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