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買い物が大好きな私たちが、秋冬物を大量に買い込む前にやるべきこと

いよいよ本格的に秋のファッションが気になる季節。でも季節の変わり目に服を買う時こそ、ワードローブの見直しの絶好のチャンス。私が毎年行っているワードローブの見直し方法をご紹介。淀まず、くすまず、それでいて流行に振り回されない自分軸のあるクローゼットにしよう!

買い物が大好きな私たちが、秋冬物を大量に買い込む前にやるべきこと

■本当に必要? 流行に振り回されないクローゼットにするために

今、街に出かけると、デパートやファッションビル、おしゃれなブティックには、流行最先端の秋冬物の洋服が並んでいる。

猛暑を乗り切った体には、柔らかな長袖シャツやフワフワのニット、滑らかな革のジャケット、ファーの小物などは、どれもこれも魅力的に思えて、あれもこれも……とほしくなるのも無理はない。

しかし、この季節の変わり目こそ冷静になって、手持ちの服を徹底的に見直す絶好のチャンスだと思う。

■手持ちの服をリスト化。本当に買うべきアイテムは?

私は新しいシーズンの服を買う前に、必ずこの作業を行い、手持ちの服を見直している。

1)アイテムと色を整理する表を作る

縦軸にアイテム(スカート、パンツ、デニム、シャツ、ニット、ジャケットなど)
横軸に色(白・黒・グレー・ベージュ・茶色・紺など)

という表を作る。

もちろん 紙に手書きで構わない。
パソコンでエクセルを使って作ると、毎年使いまわせるのでなおいい。

2)自分のクローゼットの中身を見ながら、表を埋めていく

この表を片手に、自分のクローゼットにかかっている服を隅から隅までチェック。
自分の手持ちの服をチェックしながら、表のマスを埋めていく。

表の埋め方

あてはまるアイテムを持っている場合は〇、持っているけど買い替えたいものは△、ほしい&必要と思うのに持っていない場合は×、という風に埋めていく。

同じアイテムで同じ色のものを3枚持っている場合は、〇2・〇3……、という風に、数も詳細に書き加えていく。

■表が完成したら考察タイム

表が埋まったら、表をにらめっこしながら、考察に入る。

「パンツは各色揃っているから、当分これで足りるけど、茶色のパンツがあるといいなあ」とか、
「黒のニットは去年処分したから1枚もないんだなあ。買おうかな?」とか、
「ベージュのコート、だいぶ古びてきたから買い替えたいぞ」とか。

それまで頭の中で漠然としていたワードローブが整理されて、さまざまなことが表からすぐに読み取れるようになる。

表からアイテムの偏りを読み取る

この表から読み取れることで、一番大事なことは以下の2点。
蛍光ペンを持って該当箇所を塗りつぶそう。

A:今現在持っていないけど、欲しい・必要と思うアイテムのマスを蛍光ペンでマーキング。
B:既にたくさん持っているから、買う必要がない飽和状態のものもマーキング。


私の場合、Aは 白や黒のニット、Bは 紺のジャケットやベージュのフレアスカート。ということが判明。

普段、よく考えて、重複しないように必要な服だけを買っているつもりでも、知らず知らずのうちにどうしても自分の買い物癖、好みの偏りが出てしまい、クローゼットには「隙」と「飽和アイテム」がでてきてしまうもの。

このワードローブマトリクスは 「ファッションアイテムを買う」という行為において、自分の癖や偏りを自覚・反省するトレーニングにもなる。

そしてしっかり分析していくうちに、自分が買うべきアイテム、色というものが、表の上にくっきりと浮かび上がってくる。

逆に、ついつい買ってしまうが、反省して自粛すべきアイテム、も明確に。

論理的な思考によるアプローチで、自分のクローゼットを冷静に分析できる。

■直感的なショッピングも楽しいけれど……

ファッションアイテムを、「ほしい!」「かわいい!」と感情に揺さぶられて、直感で買うのももちろんアリだとは思うが、

この論理的分析から導き出される買い物は、使いやすいワードローブを構築するのにとても有効だと思うので、ぜひ一度試していただければと思う。

「毎シーズン大量に服を買っているのに、なぜか毎朝着る服に悩む」
「結局着ないで 数年経ってしまう服が多くて落ち込む」
「洋服箪笥がパンパンで、今自分が何を持っているのか把握できていない」
「買い物から帰ってくると、同じようなものを既に何枚も持っていて、びっくりする」


などの症状がある方には特に有効。

私は年2回、夏から秋へ、冬から春への季節の変わり目にこのマトリクスによる自己分析をする癖を付けてから、買い物に行っても、

「素敵なスカート! あ、でも……似たような色形の物2枚持っていたわ、いらないわね。あぶないあぶない」と正確なジャッジが素早くできて、無駄な買い物が激減した(笑)。

また、買うべきものが頭にインプットされているせいか、「あ! ちょうど買おうと思っていたアイテムで、まさにイメージ通りの色と形!」という、ほしいものを引き寄せる力(?)も年々強まっている。決して買い物しすぎの言い訳ではない(笑)。

忙しく働く女性は ダラダラと買い物する時間はない。
即断即決するためにも このマトリクスは有効だと思う。

■靴、小物の色味が合わない……そんな今までの失敗も解決!

このワードローブマトリクスは、服だけでなく、靴などのファッションアイテムを買うときにも役に立つ。

マトリクスの表を埋めながら、

「私って今、ブルーや紺色の服が多いかも……」と気づく。

よって、「明るいブルーのヒール低めのパンプスがあると、きっと服に合わせやすいに違いない!」と思いつく。

その思考により、イメージにぴったりのものをショップで見つけると、即断即決することができる。

この秋最初に買った、カラースエードパンプス。イメージ通りの綺麗な青。

買った青い靴と手持ちの服を合わせてコーディネート。

自分が持っている服の色の傾向をマトリクスによってしっかり自己分析できているので、こうして靴やバッグ、ストール、タイツ類に至るまで、「色味が合う」小物を失敗せずに買うことができる。

■ワードローブは常に「ターンオーバー」させる

ワードローブのマトリクス作成は、自分の手持ちのワードローブの全容を把握しつつ、自分に必要なアイテム、重複しているアイテムを簡単にあぶりだす。

こういう作業を毎年地道に繰り返すことで、自分が使いやすい、ストレスのない理想のワードローブに近づくことができると思う。

ここにはもうひとつ、重要なポイントがあると思っている。

時間をかけて選び抜いたアイテムたちは、確かに今の自分に一番似合い、気に入っているワードローブかもしれない。

しかし、「無事これで終わり!」ではないのだ。

肌にターンオーバーがあるように、ワードローブにもターンオーバーがあると思う。

肌は放っておいても勝手に新しい細胞が生まれ、角質は剥がれていく。

でも 女のワードローブは違う。

持ち主が古い角質(=古い服)を処分し、新しい肌(=新しい服)を投入していかなければいけない。

そうしないと一気に肌(=ワードローブ)はくすんでしまう。

定期的にスクラブして、古いくすんだ服を手放し、新しい透明感ある服と交換した方がいい。それだけで 絶対に垢抜けるはずなのだ。

いつも白いシャツしか着ていないように見える人も
実はそのシャツは毎年新しくアップデートされていたりする。


ボトムはデニムしか履かないと決めているけれど、シーズン初めに旬のシルエットのものを必ず1本買い、古いものを処分する。そんな人はいつもデニムスタイルなのになぜか新しい感じがする。

アイテムの種類や数を絞っても、そこで停滞したり淀んだりしてはいけない。

そうして 常に新しい服を仕入れ続け、新旧交代している人は「あの人、いつも同じような恰好なのに、なぜかおしゃれだわ」という印象になるのだと思う。

そこにはたゆまぬ服のターンオーバーが実行されているはずなのだ。

■自分で自分を幸せにしよう。服はそのためにある

秋冬物を大量に買い込む前に、やるべきこと。

自分の今の暮らしに必要な服はなにか? をとことん考える。
自分にとって心地よい服は何か? をとことん考える。

流行りの服をパッションの赴くままに、お店から手当たり次第に持ち帰らないこと。それが大人の女性らしい買い物の仕方ではないだろうか。

自分を自分で幸せにするためにファッションはある。

一番大切なことを忘れずに、賢く楽しく買い物しよう!

霧香

都内在住の50代主婦。 「50代になっても洋服好き主婦のファッションブログ」を運営。 仕事着&プライベート服の着回し。毎日のコーディネートに真剣に楽しく頭を悩ませる日々。

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