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自分の中にある「運」に気づけることの大切さ――御朱印を集めながら感じたこと

御朱印を集めるようになった兎村彩野さん。夫婦でお参りをしながら、寺社で手を合わせ、日々の幸せについてお礼を伝える。そんな中で発見したのは、すでに自分の中にある運に気づくことの大切さでした。

自分の中にある「運」に気づけることの大切さ――御朱印を集めながら感じたこと

■御朱印とは、参拝した証にいただくもの

数年前、友人に誘われて始めた御朱印巡り。もともと神社やお寺は好きでしたが、当時、御朱印というものをまったく知りませんでした。

もともと御朱印とは、参拝者が写経を納めた証に、お寺からにいただく印のことでした。それが現在では、写経を納めなくても、お参りした証としてお寺だけではなく、神社からもいただけるようになっています。

御朱印には、住職や神職が寺社ゆかりの印章や印影を押印し、さらには墨書きで一文字一文字ていねいに、参拝日や寺社名を書いてくれます。手書きのため、1枚として同じものはないのが御朱印です。

御朱印をいただく「御朱印帳」は、お寺や神社でオリジナルのデザインを用意している場合があります。お気に入りを集めて使っています。

御朱印帳は蛇腹になっています。両面使うことができますが、墨がうっすら透けてしまうので、私は片面のみを使っています。

■御朱印を集めながら、散歩を楽しむ

神社やお寺はその街の高台にあることがあります。長い階段を登ることもありますが、ケーブルカーがあることも。旅っぽさが増すので、旅行でも標高が少し高めの場所を選ぶようにしています。高い場所は街が見渡せて気持ちが良いです。

いろいろな神社やお寺を巡りながら、ゆっくりお参りをして御朱印をいただく。のんびり散歩のような1日が楽しめます。

我が家は夫婦で御朱印巡りをするのが休日の楽しみです。行きたい街をふたりで選んで、その街の神社やお寺を探して地図を作り、ふたりで散歩しています。


御朱印巡り用にふたりで巾着を作っています。巾着の中には以下の3点が入っています。

■御朱印帳
■スティック糊
■100円玉が入った小銭入れ

スティック糊は書いた半紙をいただくこともあるため、御朱印帳に貼る用に持っておくと便利です。半紙が縮まないような糊を選ぶのがおすすめです。

100円玉は御朱印を書いていただくときに、300円程度を納めるために用意しています(納める額は神社やお寺によっても違うのでその都度伺います)。小銭があるとスムーズです。

巾着のほかに、お参りで手水をするのでタオルハンカチ、お散歩の様子を記録するカメラも用意しています。

■御朱印巡りでお参りするとき、願いごとはしないのがマイルール

御朱印巡りの日は、1日中歩くことも多いため、靴はスニーカーなど歩きやすいモノを選んでいます。

東京だと下町散歩と御朱印を組み合わせたり、旅先で有名な神社やお寺があれば行程にプラスしたり、御朱印巡りはアレンジしやすく、旅を楽しむアクセントにもなるので、とても気に入っています。

お寺や神社のお参りでは、日々の嬉しかったことや、楽しかったことを報告することにしています。お願いはしないのも、自分の中でルールとしています。

お参りをする際、「最近あった良いことは、なにかなぁ?」と思い出すと、何気ない日々にも実は小さな良いことがたくさんあるもの。探してみると、なかなか良い人生を生きているなぁと思えます。

手を合わせて静かに「ありがたいなぁ」と思う時間を作ると、不思議と気持ちがほっこりして安心します。

■運も幸せも実は自分の内側にある

パワースポットやスピリチュアルに頼るわけではなく、運というものは暮らしや気持ちの余裕がないと気づけないモノなのかなと思っています。

本当はみんなたくさん運を持っているし、実際に体験しているけれど、余裕がないと気づけないモノ。それが運なのかなと。

日常でお寺や神社にお参りに行くという、暮らしのちょっとした余裕。この小さな時間が、自分を幸せにしてくれている「運」に気づける時間なのかもしれません。

運も幸せも、本当はもう自分の中にあるもので、どう素直な気持ちで気づくか。もし、今、あまり幸せでなければなにがいけないのか。欲はないか。

誰かが自分を幸せにしてくれたり、運を良くしてくれたりすることは本来ないんだよなと思っています。運が良いとか悪いとかも、本当は長い人生にはあまり関係がなく、今日、自分は自分の中にどんな「運」を持っているか気づけることが大切。

自分で自分の運に気づく時間。私にとっては、夫婦でいろいろな街を散歩しながら、御朱印巡りをすることだったりします。静かで清々しいとても好きな時間です。

兎村彩野

Illustrator / Art Director

1980年東京生まれ、北海道育ち。高校在学中にプロのイラストレーターとして活動を開始する。17歳でフリーランスになる。シンプルな暮らしの絵が得意。愛用の画材はドイツの万年筆「LAMY safari」。

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