大人女性の気持ちを上げるランジェリーの選び方
お気に入りのランジェリーを買ったら、とっておきの日に身につける――そんな思い込みは払拭して、毎日大好きなランジェリーを“着こなす”ように、おしゃれとして楽しんでみませんか。ランジェリーの極意が詰まった『人生を美しく生きる女は、服の下から美しい―フランス女性に学ぶ大人のランジェリーのすべて』ブックレビューをお届けします。
いいランジェリーを買ったら、とっておきの日に身につける――そう考えてしまうのは、ランジェリー=特別なときに、特別な誰かに見せるもの、身につけていい気分になるもの(気分が上がるもの)、という思い込みがあるからかもしれません。
結果、日常(普段)では適当な、ちょっとくたびれたランジェリーを、非日常では一番いいランジェリーをまとうというように、手持ちのランジェリーが「よれよれのレギュラー・ランジェリー」と「お気に入りの補欠・ランジェリー」に分かれていませんか。
でも、そもそも非日常つまり特別な日は、生きている間に一体どれくらいの頻度で何度訪れるのでしょうか。なんてことのない日常のほうが、圧倒的に多いはず。
特別な日だけに限定して、いいランジェリーを身につけて、気分を上げようとするのはもったいない! お気に入りのランジェリーを数着、できるだけ頻繁に着用して、毎日をいきいき過ごすほうが、人生はきっと楽しくなることでしょう。
こう教えてくれるのが『人生を美しく生きる女は、服の下から美しい―フランス女性に学ぶ大人のランジェリーのすべて』(キャスリン・ケンプ - グリフィン著/ディスカヴァー・トゥエンティワン刊)です。
どんなときでも満ち足りて過ごすため、感覚を心地よく刺激するために、ランジェリーを「ワードローブ」と見立てて楽しみながら、“粋に着こなす”フランス女性たちのランジェリーにまつわるアイデアが満載です。
本書から私たちが今日からでも実践できるランジェリーとの付き合い方を、いくつか選りすぐってご紹介します。
1.ランジェリーを身につけて、どう見えるかではなく「どう感じるか」を大事にする
自分の体型の中で不満な部分を改善できれば、自分のことをもっと好きになれる、自信を持てるようになる。多くの女性はそう思い込んでいて、ランジェリーをその際の手段として考えがち。
でも、補正下着などで体型を改善しなくても、ランジェリーを身につけた自分が「どう感じるか」といった感覚を大事にし、心から気に入ったランジェリーをまとうことで、自分のボディイメージを改善できるのです。
そのために重要なのは「(自分にとって)心地よい生地」を基準にランジェリーを選ぶこと。適切な生地で作られたランジェリーは、どんなときでも体を引き立ててくれます。また、窮屈さや不都合さはなく、常に自分の動きにしっくりくるのが特長。
シルクは別格ですが、どんな生地にも長所と短所があります。デザインだけではなく、品質表示のタグを見て、試着して、身につけたときに心身がどう感じているかを、自分の感覚に素直になって、確かめてみるのが大事です。
2.欠点なんて気にしない。自信のあるパーツを強調したランジェリーを選ぶ
体型の欠点は「隠したいもの」「なくしてしまいたいもの」「嫌なもの」だと感じてしまう女性は多いかもしれません。でも、欠点を補正しようと躍起になっていては、魅力的な部分を見過ごしてしまう可能性もあります。
欠点にとらわれすぎるのではなく、魅力的な部分を強調することで、自然と欠点がうまくカモフラージュされている――そんなフランス女性たちの心得から学びたいもの。
大事なのはバランスです。光と影があるように、自分の体には欠点という影に隠れて見えていない、表に出るべき長所があり、そこを誇らしく思うべき。欠点を影にしてしまえばいいのです。
簡単にいうと、魅力的な部分を見せることで、体の気に入らない部分は隠せます。たとえば、バストが小さいと気にしている方は、上品で華奢な首と肩を目立たせるランジェリーを選ぶ、というように。
3.自分らしくいられる、ときめきを感じるランジェリーだけを残す
ランジェリーを収納している引き出しには、自分がときめくランジェリーだけを入れるようにするのがコツ。毎日引き出しを開けるとき、気分が華やぐこと間違いなし。
そのために一度、引き出しから全ランジェリーを取り出して、着用して心地よいもの、身につけたいと心から思えるものだけを、シビアに判断して取捨選択するのです。本書では「在庫リスト作成」も勧められています。
自分自身を反映したランジェリーか? 身につけたときに笑顔になれるランジェリーか? そんな基準でも点検してみます。
理想はブラとショーツの組み合わせで、8セット用意しておくこと。万一洗濯をためてしまっても、ランジェリーを身につけられるように。
ランジェリーは肌とダイレクトに接している点で、服よりも自分と近い距離にあり、ファッションと同じくらい、おしゃれとして楽しみ、自己表現できるアイテムでもあります。
つけていて快適で、心も体も前向きになる――そんな大好きなランジェリーを毎日選んで、自分自身を慈しみながら過ごしていきたいものですね。
2017年1月13日公開
2019年7月27日更新