少ない服でおしゃれな人になる、は可能か?
おしゃれな人になるのに、クローゼットからあふれんばかりの大量の洋服は必要なのか? 少数精鋭、少ないアイテムをフル活用して、アラフォー世代の女性が、今の自分に似合うおしゃれを楽しむ方法、自分の個性を生かしたおしゃれな人になる方法をご紹介します。
今持っているアイテムを見直して、洋服との付き合い方を考えよう。そう決意したのは40歳を過ぎた頃でした。
そこへ至ったきっかけはいろいろあったのだけれど、しばらくの海外生活を終えて日本に帰国したタイミングで考えたのは
「クローゼットからあふれるほどの洋服を持っていることが、果たして本当のおしゃれなのだろうか?」
ということ。
もともと持ち物は少ないほうではありましたが、それでもスーツケースひとつに収まる荷物を手に国内外を転々とする生活を送っているうちに、東京のトランクルームにしまい込んだままの洋服や靴、鞄たちの存在とそれらとの付き合い方について、そろそろ考え直す時期がきたのかもしれない、と感じたのです。
■アラフォーになると誰もが経験する「おしゃれ迷子問題」
そして時同じくして訪れたのは大おしゃれ迷子時代。
40を過ぎるとこれまで好きだったアイテムが突然似合わなくなる、何を着ればいいのかわからなくなる、なんて噂には聞いていたけれど、自分にもそんな変化が訪れるとは!
お堅い業界とは無縁かつフリーランスゆえに、比較的自由な装いで過ごしてこられた私にとっては、人生で初めて経験するといっても過言ではないほど、苦しく混乱した時期でした。
もう何年も着ていないファーコート、パーティー用に買って一度着たきりのデコラディブなブラウス、旅行用にと買ったはいいけど使い勝手がイマイチで、終ぞ登場することのなかった鞄……。
まだまだある。ファミリーセールの熱気に押されて買ったきり、一度も履いていない10cmヒールのサンダルなどなど、単に持っているだけで使っていない、そしてこれからももう使うことのないであろうアイテムをバッサリ処分した結果、手持ちのアイテムは半分以下に減りました。
■少ない服でおしゃれをするようになって気づくこと
人間面白いもので、一度減らすともう増やせない。というか、増やすことに対して慎重になる。そして気づく。
私がしたいのはおしゃれであり、今の自分に似合うアイテムを身につけることであって、毎月何枚も服を買って放置することでもなければ、もう使わないアイテムをクローゼットで静かに醸造させることでもない、と。
ファッションに興味がなくなったわけではないけれど、とにかく新しいものがたくさんほしい時代は過ぎ、少数精鋭、少ないアイテムをフル活用して今の自分に似合う自分らしいおしゃれを楽しみたい。
大おしゃれ迷子時代をさまよって出た結論がこれでした。
少ない服でおしゃれを楽しむことは可能なのか? どうすれば楽しめるのか?
30代、40代の女性が陥りがちな「服はたくさんあるのに今着たい服がない」問題に真っ向から立ち向かうべく、少ない服でもおしゃれを楽しむためのあれこれをここでは綴っていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。