香りは認知症の進行を遅らせる?【新田恵利 連載 #2】
香水が苦手な新田恵利さん。一方、「香りは認知症の症状軽減、進行を遅らせる」仮説が紹介された記事を読んで、天然のアロマオイルには興味津々です。
いい女は自分の「香り」を持っている。それに憧れていた。
でも、私は香水が苦手。コスメの香りも嫌だった。好きになれないのは若いからだと思っていたが、この歳になっても好きになれないから、どうやら違うらしい(苦笑)。
それでも自分だけの香りに憧れて、好みの香りを探しては香水を買うものの、やはり続かない。家には使いかけのものやお土産でいただいたものなど、香水がどんどん増えていった。
■使わない香水の有効活用法、発見!
類は友を呼ぶというのは本当で、親しい友人たちは誰も香水をつけないから、譲ることもできない。そもそも香りの好みは人によって違う。うーん。捨てるのももったいないし、かといって月日を重ねたものを直接肌につけたくはない。
ハンドメイドが好きな私は地方局で、いろいろなものを作って紹介するコーナーを今春まで3年間やっていた。その一環でペーパーフラワーのリースを作り、1つをトイレの壁に飾ってみた瞬間、ひらめいたのだった。このペーパーフラワーに香水を吹きつければ、芳香剤の代わりになるんじゃない? と。
トイレで過ごす時間はそう長くはないし、直接身にまとうわけじゃないから、嫌いな香りでない限りは問題なし。香水の瓶をそのまま置いておいてもおしゃれだ。芳香剤のように、いつまでもずっと……と香りは続かないけど、気がついたときにシュッシュッと吹きかけて、今も香りを楽しんでいる。香水の瓶もひとつ減った。
■香りは美容や健康にも影響大
さて、香りはおしゃれの枠を超えて、美容や健康に大きな影響を与える。ここ20年くらい流行っているアロマもそのひとつだろう。香水が苦手な私も天然の香りだと受け入れやすい。
フランスではアロマテラピーは医療現場でも使われている。バラの香りは女性らしさや女性らしい魅力を引き出す、とも言われているけど、最近の研究では、若い人はより若く、歳を重ねた人はさらに重ねたように(?)見えるとか。
つまり若くてハリのある肌はつや感倍増で、ちょっぴりシワのある肌は、シワが強調されちゃうってこと? どうしましょう⁉︎ そんな研究結果も気になるけれど……。
■香りは認知症の症状軽減、進行を遅らせる、なんて研究も
実母の介護をしている私としては、「香りが認知症の症状を軽減させたり、進行を遅らせたりする」という記事が気になってしまった。それによると、天然成分100%のアロマの香りをいくつか、朝と夜で使い分けるという。
昼はローズマリー2に対してレモン1。夜はラベンダー2に対しオレンジスイート1。認知症予防用にブレンドされたものもあるそうだ。嗅覚は脳に直接届き、記憶を司る海馬に到達し、嫌いな香りだとストレスを感じてしまうらしい。
私がそれを知ったのは先月のこと。アロマオイルは持っているものの、これもまた月日が経ち過ぎている(苦笑)。認知症かなぁ? とスレスレのところにいる実母だが、認知症と診断されるのも遠い日ではないだろう。時間ができたらまずは4種類を買いにいこう、と思っている。
香りの楽しみ方も、今後すこしずつ変わっていきそうなお年頃。