取材協力/ニュー・サウス・ウェールズ州政府観光局 http://www.destinationnsw.com.au
Text=小野アムスデン道子
世界有数のトラベルガイドブック「ロンリープラネット日本語版」の編集を経て、フリーランスへ。東京とポートランドを行き来しつつ、世界あちこちにも飛ぶ、旅の楽しみ方を中心に食・文化・アートなどについて執筆、編集、プロデュース多数。日本旅行作家協会会員。
期間限定の夜の美人顔! ビビッド・シドニーへ【オトナの美旅スタイル#5】
「ビビッド・シドニー」をご存知ですか? シドニーが幻想的で光り輝く美しい表情を見せてくれる光と音楽とアイデアの祭典です。今年は6月18日まで開催! その模様を現地からレポートします。
旅するジャーナリスト小野アムスデン道子です。シドニーは、アイコンの貝殻のようにもヨットの帆のようにも見えるシドニー・オペラ・ハウスやシドニー・ハーバー・ブリッジがちょっとおすまし顔な国際都市。そんなシドニーが幻想的で光り輝く美しい表情を見せてくれる光と音楽とアイデアの祭典が、毎年5〜6月に開催されているビビッド・シドニーです。街は幻想的な光に彩られ、その規模の大きさや美しさは、一度は見たい夜の絶景の一つ。
今年は8回目で、5月27日(金)から6月18日(土)まで開催。午後6時、日が落ちると世界遺産でもあるシドニー・オペラ・ハウス全体がプロジェクション・マッピングで驚くような作品に変身します。今年はオーストラリア先住民のアーティストによる自然界や時空の結びつきを表現する大掛かりな作品。毎年、テーマや世界中から集まるクリエイターが変わって、人々を魅了しています。
いつもと違う幻想的な夜の植物園や動物園も見もの。今年200 周年を迎える王立植物園では、記念祝賀の一環として造られた数十万の白色LEDが飾る60メートルの光の大聖堂が展示されるそう。また100周年のタロンガ動物園もプロジェクション・マッピングが彩る入り口をくぐると、絶滅危惧種のカモノハシやアジアゾウなどのマルチメディア彫像のイルミネーションが園内中に。
そんな光の祭典にあわせてロックからクラシックまでさまざまなジャンルの有名ミュージシャンも参加するビビッド・ミュージックという音楽やビビッド・アイデアというクリエイターが集結してのアイデアの祭典も開催され、この期間はあちこちでイベントが行なわれて盛り上がります。今回、ビビッド・ミュージアムに参加したビョークによる展覧会「ビョーク・デジタル」は、バーチャル・リアリティを使った画期的なもの。なんと歌うビヨークの体内に入っていく体験ができます。
またシドニーと言えば、世界一の朝食で知られた日本でもおなじみの「ビルズ」や、オーストラリアのベスト50レストランなどの受賞歴に輝き、銀座に支店が進出したばかりのモダン・ギリシャ料理「ザ・アポロ」などを生んだ美食都市です。これらの本店はじめ、クリエイティブなレストランもいっぱい。
「ザ・アポロ」は、前菜にイクラののったクリーミーなタラモサラタなど新鮮な魚介を使った料理やチーズ、メインでは驚くほど柔らかくて臭みが全くないラムなど、どれもヘルシーでハーブを活かした洗練されたギリシャ料理。食材を活かし、インターナショナルでひねりの効いているのがシドニー流です。
THE APOLLO http://theapollo.com.au
インターナショナルだけどとてもフレンドリーなのがシドニーの魅力。ビビッド・シドニーは、光のイルミネーションでさらに街中が歓迎してくれるかのよう。2016年は6月18日(土)まで毎晩、いつもと違う夜のシドニーの美人顔を楽しめます。
ビビッド・シドニー(Vivid Sydney)http://www.vividsydney.com