季節差狙いで旅するシドニー! 知られていない未開のエリアを探検【オトナの美旅スタイル #22】
日本が溶けそうに暑い夏、南半球オーストラリアは冬。今回ご紹介したい旅先は、直行便が数多く飛ぶおしゃれ都市・シドニー。夏の暑さにうんざりしている方には、季節差を生かしたお得旅をおすすめします。
旅するジャーナリスト、小野アムスデン道子です。 シドニーは、成田・羽田から日本航空、カンタス航空、全日空が直行便を就航し、往路はすべて夜出発して朝に現地着といった流れになります。日本との時差も1時間(1時間日本が遅れています。サマータイムでは2時間)と、非常に行きやすい都市。
南半球とは真逆の季節なので、今は冬ですが、宿泊料金はオフシーズン価格。 また、日本が秋の頃には、シドニーは春に向けての冬物がセールとなっていて、これからのファッションを、早く、そして安く手に入れられそう。シドニーは、そんな季節差も上手に使いたい旅先です。 また、オペラハウスにハーバーブリッジなど定番の観光スポットに、日本にも進出した有名ギリシャレストラン「アポロ」や世界一の朝食「ビルズ」の本店なども良いですよね。 ですが今回は、そういったメジャーなスポットではなく、他にはないスタイリッシュなホテルやエリアをピックアップしてご紹介します。
■一度は泊まってみたい究極のスタイリッシュホテルもお手頃
今回ご紹介するホテルは「QT シドニー」。シドニーのダウンタウンにあります。 すぐそばには、ショッピングモールの「クイーン・ビクトリア・ビルディング(QVB)」や「ウェストフィールド・シドニー」、百貨店の「デビッドジョーンズ」や「マイヤー」、またス―パーマーケットの「ウールワース」に「コール」などがあり、ショッピングなら何でも来い 、と言わんばかり。
一見、どこにホテルがあるの? と感じてしまうほど古めかしいビルが「QT シドニー」。こちらは以前、州立劇場だったものを改装し、今はホテルとして営業しています。 そのエントランスでは、パンキッシュな制服のスタッフがにこやかな笑顔で迎えてくれます。エレベーターでロビーに上がってびっくり……。外からは想像できないほど、スタイリッシュで異次元な世界が。
宿泊フロアもかなり個性的。 薄暗い中、ルームナンバーの書かれたプレートを持った黒い手が浮かび上がる装飾に、思わずドキッとさせられます。 部屋のタイプによって異なるデザインが施されている空間は、家具や小物の配置もこだわり抜かれ、そこにいるだけで自然と気分が高揚するほど。
ホテルのダイニング「ゴーイングス・バーアンドグリル」は、フィッシュマーケットからの新鮮な魚介など地元の食材を生かしたモダン・オーストラリアなお料理。
このホテルからは、絶景の臨めるシドニータワーもすぐ。シドニー水族館があって、レストランやショップも充実してダーリングハーバーまでも歩いていけます。 そして、気になる宿泊料金ですが、1泊のお値段はA$350、日本円で約38990円 (1泊1部屋、2名までの料金)からと手の届く感じ(1A$=111.4円・2017年7月23日時点)。 シドニーでの観光やショッピングを楽しみたい方は、「QT シドニー」を利用してみてくださいね。
■工業地帯が大変身したアーティスティックな「チッペンデール」
オペラハウスやサーキュラキーから電車に乗って、シドニーの中央駅へ。 そこから南西に歩いて約5分。「チッペンデール」は、もともと工業地帯でしたが、現在は再開発により、もっともトレンディな場所として生まれ変わりつつあるエリアです。
このチッペンデール地区のケンジントン・ストリートにある「ジ・オールド・クレア・ホテル」は、もともと、ビールの醸造所だったところをアンティ―クな建物の雰囲気はそのままに、62室のモダンなホテルにリノベ―ション。
近くにはスパイス・アレーという、アジアの路地裏に迷い込んだようなフードストリートや、世界的に評価が高いチャイニーズ・コンテンポラリー・アート専門のギャラリー「ホワイト・ラビット・ギャラリー」など、古い街並の中にシドニーの最先端のアーティスティクな施設が混ざっています。
また、土曜日の10〜16時にグリーブ・パブリック・スクールで開催される「グリーブマーケット」は、古着やビンテージものなど個性的な品が並ぶヒップなフリーマーケット。タイミングが合えば覗いてみて。
取材協力/オーストラリア政府観光局
ニューサウスウェールズ州政府観光局
世界有数のトラベルガイドブック『ロンリープラネット日本語版』の編集を経て、フリーランスへ。東京とポートランドを行き来しつつ、世界あちこちにも飛ぶ、旅の楽しみ方を中心に食・文化・アートなどについて執筆、編集、プロデュース多数。...