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夢や目標を、堂々と口に出す。

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夢や目標を、堂々と口に出す。

「会社を上場させたいんです」

いまから10年前のこと、私がそう口に出すと、ほとんどの人は驚きの表情を隠しもせず、むしろ呆れ顔を見せてくれた。そりゃそうだ、日本の会社は400万社以上あって、上場企業は4000社に満たない。しかも女性社長は約20人。30過ぎの、しかも女性が、その0.09%に挑戦するといってるのだ。
 

でも私は本気だった。周りの経営者仲間が続々と上場を実現させるのを見て、純粋にカッコいいなと思ったし、自分の生み出した会社を一流の会社にしたかった。だから、私にとっては、上場というプロセスを通過する事は自然の流れだった。

そんな折、サイバーエージェント社長の藤田晋さんとお会いする機会があり、「実は上場したいなって思っていて」と、話を切り出してみた。藤田さんがどんな反応をするのか見てみたかった。

藤田さんは、いつもの普段仕様の表情で「へーいいね。出資させてよ」と言った。今度は私が驚いた。いままでほぼ全員が呆れていたのに、彼だけが私の夢をいきなりぐっと押して、そして、現実のものにしようとしたのだ。藤田さんが出資するとなったら、他社も次々に動き出してきた。そして、私を支援しようとする人や求めていた情報が、次々と集まってきた。確かに、藤田さんは上場を成し遂げた「経験者」だ。自分のやりたい事をその道の経験者に話すだけで、これほど簡単に視野が広がるのかと驚いた。

そういえば、私が26歳で、起業しようとしたときも同様だった。起業経験者の先輩はみんな「いいねー応援するよ」といって、私の疑問や質問に次々打ち手を見せてきた。でも、起業した事のない人にいうと「絶対無理、悪い事はいわないからやめな」と親切な否定モードで、それ以上の話を聞いてくれる感じでもなかった。

そう、自分と同じ夢を先に実現してきた先輩は、自身も試行錯誤しながら道を切り開いてきた経験があるから、相談者の思いを否定するよりも「じゃあ、◯◯をしてみたら?」「次は◯◯さんに会ってみたら?」と視界を広げて、ヒントをくれるのだ。それらのアドバイスをどんどん行動にうつしていくと、目標実現の確度はぐんぐん上がっていく。
 
夢を実現したかったら、同じ夢を実現した人に、話をすればいいんだ。とにかく、口に出す事が第一歩なんだ。
 
日本には謙虚さを美徳とする文化がある。だから、たとえ心からやりたい事、挑戦したい事があっても、口にしない人が多い。成功確率が低いとか、前例がないとかならなおさらだ。「口に出して失敗したらどうしよう」と無意識に保険をかけたくなる心理も働くだろう。
 
でも、そこで保険をかけたり躊躇するのは、もうやめよう。一度きりの人生だ。夢や目標の大きさはあなたの人生の可能性の大きさだ。口に出さなければ、何も始まらない。でも、口に出した瞬間、思いが外に出て、反応を始めるのだ。全ては「言葉」が先で「行動」が次、そして「結果」は最後だ。

口に出してみて、たとえいい助言にすぐに出会わなくても、絶対に実現してみせるのだと言葉に重みがあるならば、自分の意志が固まり、行動につながり、だんだん周囲も味方になって応援してくれるようになる。自分が目指すゴールにコミットすればするほど、言葉に温度やパワーが付加され、周りの人までも巻き込み熱狂させる事になる。そうなれば成功確率は一気に上がるのだ。
 
折しもいま、女性活躍を政府も会社も後押ししてくれている時代。いまあなたが仕事で成し遂げたい夢は前より断然叶いやすいし、助言者も多いはず。そして何よりも、大きな夢をもってそれに邁進するあなたの姿は、後続する女性たちの憧れとなり、次世代を創り上げていくだろう。
 
最初は小さな目標でも構わない。まずは言葉にしてみよう。誰かに言ってみよう。そうして徐々に行動を起こしてみよう。それを習慣にすれば、きっとあなたは夢を叶える体質になる。

内側からの自信に支えられ、女性としても輝きをまし、10年後は理想の人生を歩んでいるはずだから。


夢や目標を、堂々と口に出す。
それが女性の自由への近道。






経沢香保子
Text / Kahoko Tsunezawa


経沢香保子(つねざわ かほこ)
桜蔭高校・慶應大学卒業。リクルート、楽天を経て26歳のときに自宅でトレンダーズを設立し、2012年、当時女性最年少で東証マザーズ上場。 2014年に再びカラーズを創業し、「日本にベビーシッターの文化」を広め、女性が輝く社会を実現するべく、1時間1000円~即日手配可能な 安全・安心のオンラインベビーシッターサービス「キッズライン」を運営中。オンラインサロン「女性起業家サロン」も人気。

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コラム集「経沢香保子の本音の裏側」
Podcast「経沢香保子の起業も人生も味わい尽くす」

DRESS 2016 2月号 P.127 掲載

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経沢 香保子

桜蔭高校・慶應大学卒業。リクルート、楽天を経て26歳のときに自宅でトレンダーズを設立し、2012年、当時女性最年少で東証マザーズ上場。 2014年に再びキッズラインを創業し、「日本にベビーシッターの文化」を広め、女性が輝く社...

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