人気のスキンケアアイテムは本当に効果的? 美容家が検証してみた結果……~化粧水編~
人気のスキンケアアイテムって気になりますよね。ランキングサイトなどの人気度は、スキンケアアイテム選びの指標にはなりますが、自分の肌に合うかどうかは疑問……。そこで、とくに人気度の高いスキンケアアイテムの中から、今回は4つの化粧水を取り上げて、どんな肌の人に向いているのか検証します。
目次
スキンケアアイテムを選ぶときに、雑誌やランキングサイトなどで人気のものをチョイスする方は多いのではないでしょうか。もちろん、人気度が高いなら、それだけ多くの人が効果を実感しているということ。スキンケア選びの1つのポイントになります。
しかし、自分の肌に合うかどうかは人気度だけではわかりません。そこで、人気度の高いスキンケアアイテムを美容家の筆者が実際に試し、どんな人に向いているか検証してみました。今回は人気化粧水4つを分析してみたので、ぜひ参考にしてみて。
スキンケアは人気だけで選んではダメ! 選ぶときのポイント5つ
どんなに口コミ評価が高いスキンケアでも、インスタグラムなどのSNSでバズっている人気アイテムでも、自分に合わなければガッカリですよね。まずは、スキンケア選びのときに注目したいポイントを押さえておきましょう。
1.高く評価している人の年齢など
憧れの人気芸能人が使っているスキンケアに注目して、同じものを購入する方もいるのではないでしょうか。美人で肌もキレイだと、「自分もあんな風になりたい!」と思い、思わず真似をしたくなります。
でも、憧れの芸能人の年齢や肌タイプが自分と異なる場合、彼女にとっては“効果的”なスキンケアでも、自分の肌では体感できないかもしれません。誰かのスキンケアを参考にするときは、できるだけ年齢や肌タイプが自分と近い人を選ぶといいでしょう。
2.テクスチャーは好みか
人気で良さそうなスキンケアでも、心地よく使えなければ期待する効果は得にくいです。スキンケアは、心までうるおすものであるはず! べたつきが気になるもの、軽すぎて物足りないものなど、少しでも無理や不快感があるとなかなか理想の肌に近づけません。
とろみがあってしっとり感が得やすいものなのか、ライトな質感でさっぱり仕上がるものなのか、自分の好みのテクスチャーかどうかは、スキンケア選びで重要なポイント。試すことができれば、テスターやサンプルなどでテクスチャーを確かめてから購入するのがおすすめです。
3.肌状態に合っているか
古い角質が溜まっているのにどんどんうるおいを補給したり、ハリや弾力をアップさせたりするスキンケアをしても、なかなか肌内部に成分が届かず、うるおいをキープできないかもしれません。逆に、古い角質は問題ではないのに、古い角質をオフするスキンケアに注力しすぎると、やりすぎで肌がデリケートになってしまうことも。
人気だから、口コミ評価が高いから……という理由だけでスキンケアを選ぶと、自分自身の肌状態に合わず、目指す肌から遠ざかってしまう恐れがあります。今の肌状態を把握してから、スキンケア選びをするのがよいです。
デパートやドラッグストアのコスメカウンターで肌チェックを受ける他、スキンケアの公式ホームページで、自分の肌状態やぴったりのスキンケアアイテムがわかるチェックにトライしてみるのもおすすめ。“スキンケア、チェック”でウェブ検索してみて。
4.自分のライフスタイルに合っているか
スキンケアの使い方や、浸透の速さ、アイテムの金額などが、自分のライフスタイルに合っているかも重要です。毎日慌ただしくて時間がなく、正しい使い方でのお手入れを続けられないのは問題。コットンを使ったり、じっくりハンドプレスしてつけたりすることを推奨しているスキンケアより、浸透が早いものやお手入れステップが少ないもの、時短になるものを選ぶとよいでしょう。
スキンケアにかけられる金額も、背伸びしすぎて十分な量を使えなければ、スキンケアの成果が得られないことに……。プチプラのものでも機能的なスキンケアアイテムがあるので、惜しみなく量を使ってお手入れした方が、理想の肌に近づけることもあります。
商品の特性と自分のライフスタイルの相性も考えて、スキンケアをチョイスするのがベターです。
5.使い分けも視野に入れる
年中、どんな肌でも使えるスキンケアはたくさんありますが、自身の気分や肌のコンディションに合わせて、いくつかのアイテムを使い分けるのもおすすめ。
気温が高いと濃密なテクスチャーのものは重たく感じ、さっぱりしたスキンケアが心地いいかもしれません。逆に、しっとりもっちりを感じたいときは、ライトなスキンケアでは物足りないでしょう。
また、肌がデリケートなときは、成分がシンプルなものや、拭き取らないタイプのスキンケアが合うことも。一方でくすみが気になるときには、拭き取って角質オフするスキンケアを使うと肌が明るくなり、次に使うスキンケアの浸透もよくなります。
アイテムを1つに絞らず、さまざまなタイプのスキンケアを用意しておくと、どんなときもご機嫌でスキンケアすることができるのでおすすめです。
人気のスキンケアを美容家が検証! 化粧水4つを分析してみた
人気だけでスキンケアを選ぶのはおすすめできませんが、人気のアイテムは気になりますよね。今回は、雑誌などでもよく取り上げられ、モデルや芸能人にも愛用者が多い化粧水、売り上げ数が多い化粧水をピックアップしました。
人気のアイテムを美容家の筆者が実際にすべて使い、どんな方に向いているかを検証してみたので、ぜひ参考にしてみてください。
人気化粧水(1)……ALBION(アルビオン)「フローラドリップ」
みんなの憧れの美肌の持ち主である人気芸能人が愛用し、雑誌でもよく見かけるALBION(アルビオン)の化粧液・「フローラドリップ」。化粧水ではなく化粧液という名のとおり、白濁した濃厚でややとろみのあるテクスチャーが特徴のスキンケアアイテムです。
ALBIONのスキンケアは、基本的に洗顔のあとは乳液。乳液のあとに「フローラドリップ」を使います。
この豊潤で濃厚な化粧液の秘密は、独自成分ミュラ。厳選した白神産のカワラヨモギやヤグルマギクの花、葉、茎、ヤマヨモギやメリッサ、タチジャコウソウの葉、茎を、純白麹「しらかみ」で発酵させてできています。
昔から世界でスキンケア効果が注目されてきたハーブを採用し、発酵させた液を使った「フローラドリップ」は、ハーブの草らしさとヨーグルトのような酸味を感じるような発酵の香りがします。中には独特の香りだと感じる方もいるかもしれませんが、使うほどにリラックスできる香りに感じられるでしょう。
使い方は、化粧水として、もしくは化粧水のあとにコットンや手で肌になじませてスキンケアします。とろみがありながらもスッと肌になじみ、肌が乾燥しているときに使うと、グングン入っていくのを感じられるはず。
「フローラドリップ」でスキンケアしたあとは、透明感がアップし、みずみずしく弾力のあるコンディションに整います。使い続けると、肌がふっくらすることで毛穴が目立ちにくくなり、肌の水分が保たれトラブルを招きにくい状態に!
「フローラドリップ」はハーブや発酵のパワーでエイジングケアや透明感を高めるブライトニングケアまでできる人気スキンケアアイテムですが、さほどエイジングサインが目立たない20代でも、悩みを抱える40代でも、幅広い年齢層の方の肌の水分量を上げて良い状態に導いてくれるスキンケアという印象です。キメが整うのでメイクのりもよくなり、ファンデーションを塗れば毛穴レス肌が作れるかもしれません!
肌の水分と油分のバランスがとれていない方、乾燥肌の方、ハリや弾力が物足りない方、肌色がどんよりしている方は、「フローラドリップ」でコンディションを落ち着かせながらうるおいチャージをするのがおすすめ。人気スキンケアであるのも納得のアイテムです。
人気化粧水(2)……IPSA(イプサ)「ザ・タイムR アクア」
IPSA(イプサ)「ザ・タイムR アクア」も多くの芸能人が愛用している人気アイテム。とくに肌内部が乾燥している方、大人のニキビで悩む方、ニキビができやすいときにおすすめのスキンケアです。
肌になじませると、ぷるぷると水分に包み込まれているような感覚が長く続きます。その秘密は、IPSA(イプサ)独自の保湿成分“アクアプレゼンターIII”が、肌表面にうるおい成分を留まらせる人工的な水の層をつくること! 乾燥状態に応じて水分を与えるとともに逃さないようにするので、肌が水で満たされた状態が持続します。
肌の水分と油分のバランスが整うとともに、トラネキサム酸、グリチルリチン酸ジカリウムといった有効成分が入っているので、ニキビを防ぎながら透明感溢れるしっとり肌に導く効果も。
使い方は、洗顔後にコットンや手で肌になじませます。クリームの前など、スキンケアのどのステップに組み込んでもOK。水のようにさらりとしつつも、ややとろみを感じるテクスチャー。なじませるとかなりのしっとり感が! でも、べたつきは感じにくいです。
「ザ・タイムR アクア」でスキンケアしてみると、たちまちにみずみずしく肌が整うのを感じます。さらさらに感じていたのに、肌になじむとうるおいで包まれモチッとした状態に。水のヴェールで包まれながらも、皮膜感は感じません。肌の内部も水分で満ちていくため、日中に目の周りのツッパリ感やUゾーンの乾燥が気になる方でも、1日中しっとり感をキープできるでしょう。
筆者のニキビや吹き出物ができやすい部分もバランスがとれたためか、できにくくなるのを実感しました。何より、みずみずしく肌が整ううれしさはたまりません! 乾燥とニキビや吹き出物のどちらも気になる方、Tゾーンのテカリが気になる混合肌の方は、人気の「ザ・タイムR アクア」でスキンケアしてみずみずしい肌づくりをしてみてはいかがでしょうか。
人気化粧水(3)……F organics「モイスチャーローション」
F organics「モイスチャーローション」は、芸能人の愛用者も多い上、コスメキッチンの化粧水部門で6年連続1位の人気化粧水。ナチュラルコスメが好きな方はもちろん、香りに癒されたい方、植物の力を活かしてエイジングケアしたい方にぴったりのスキンケアアイテムです。
キー成分は、ヒアルロン酸の5倍以上の保湿力があるとされるサクランR。世界有数のカルデラ・阿蘇の土地で生まれた伏流水によって限られた地域のみで自生するスイゼンジノリから抽出されるスキンケア成分です。サクランRは乾燥重量あたり約6000倍もの保水性があるそう! スキンケア成分として肌に与えると、肌の水分をしっかりキープしながら、弾力のある肌に整えてくれます。
さらに、ローズオイルが溶け込んだ希少なローズウォーターを使用していて、みずみずしくキメ細かな肌をサポート。その他、オオヒレアザミ、ダマスクローズ、ザクロ果実、フランキンセンスを用いて、乾燥による肌荒れを防ぎながら、キメが整ったハリツヤ溢れる肌に導きます。
香りもローズとイランイランなどの精油ブレンドで、スキンケアしながらリラックスタイムを過ごせるとともに、女っぽさがアップするような気分に。
筆者はF organics「モイスチャーローション」でスキンケアをすると、うっかり乳液やクリームを塗り忘れてしまいそうなほど肌がしっとりもっちり! かなりしっとりするので、乾燥やエイジングケアが気になり始める30歳からのスキンケアにぴったりといえそうです。
コットンパックするとよりうるおいで満たされるだけでなく、花々の香りに包まれ、いつものスキンケアタイムがエステのような特別な時間に感じます。
洗顔後にコットンや手にとり、やさしくパッティングするようになじませるだけでも、乾燥しがちな肌が落ち着いて柔らかくなるのがわかるはず。
F organics「モイスチャーローション」はナチュラルな成分でできた化粧水なので、化学物質が気になる方、デリケートで自然由来のものの方が安心できる方も、心地よく使えるスキンケア。他にお気に入りスキンケアがある方も、デリケートなときや香りを楽しみながらリラックスしたいとき用に持っておくのもおすすめです。
人気化粧水(4)……ナリスアップ「ネイチャーコンク 薬用 クリアローション」
5年連続で拭き取り化粧水の売り上げシェアNo.1! 「@cosme」でも拭き取り化粧水ランキング1位を獲得するなど、ドラッグストアで買える人気スキンケアの定番となっているナリスアップ「ネイチャーコンク 薬用 クリアローション」。古い角質を溜め込み、くすみや毛穴などの悩みを抱えている方にとって、効果を実感しやすいスキンケアアイテムです。
「ネイチャーコンク 薬用 クリアローション」は、拭き取り化粧水を研究して83年にもなるナリス化粧品が開発したもの。拭き取るスキンケアは、肌負担が心配されることもありますが、ナリスアップ「ネイチャーコンク 薬用 クリアローション」は肌への負担を少なく角質ケアができるように設計されています。
古い角質は溜め込みすぎても、取りすぎても肌によくありません。溜め込みすぎると、スキンケア成分が肌に浸透しにくく、くすみや毛穴の詰まりのもとに。取りすぎるスキンケアをすると、肌がデリケートになってトラブルを抱えたり、未熟な細胞が増えてしまうことで毛穴の詰まりになったりすることも。
そこで「ネイチャーコンク 薬用 クリアローション」は、ヨクイニンエキス(ハトムギ)などの天然由来成分を採用し、毎日使い続けて角層が薄くなりすぎることのない拭き取り化粧水を実現させています。
ナリス化粧品の社内調査では、拭き取り化粧水を使ったあと、化粧水の水分保持量が違うことが確認されているそう。
実際に筆者も使ってみましたが、コットンに十分な量をしみこませて、そっと肌を拭き取るようにスキンケアをすると、肌のトーンがアップ! 自分では意識していなかったものの、くすんでいたことに気づかされることに……。
筆者自身、デリケートに傾きがちな肌ですが、毎日使ってもとくに問題なく快適にスキンケアができています。そのあとの化粧水、美容液の浸透がよいのも感じられ、これまで使っていたスキンケアアイテムがやっと本領を発揮できたかのよう。
拭き取り化粧水はダメ! と思い込んでいる方は、一度試してみる価値アリでしょう。お値段も良心的なので、続けやすいはず。ボディの黒ずみやごわつきにも使えるのも便利です。
人気化粧水4つを検証してみましたが、どれも人気に納得! それぞれ特徴や向いている肌コンディションに違いがあるので、今の自分に合ったアイテムを取り入れてみてくださいね。
大手化粧品会社で営業を経験後、美容家・ライターとして独立。美容・健康に関する執筆やイベント、コンサルなどを手がける。