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昭和の当たり前、あるある

昭和の時代を生きた人にとってはたしかにあったと半ば懐かしいような気持ちで思い出せるような「当たり前」のことでも、時代が変われば「あり得ない」ことになり得るものです。今回は、今ではちょっと考えられないような当時の“普通”にフォーカス。

昭和の当たり前、あるある

■スモーカー天国

どこでもタバコを吸っていいことになっていた時代。

喫茶店や路上はもちろんのこと、電車や映画館、病院でもプカプカ……。

修学旅行のとき、バスの運転手さんが運転中にタバコを吸っていたのを覚えてる。

タバコを吸っているだけでちょっと大人っぽくてカッコ良く見えたし、その感覚は今でも拭えない。

■結局は、精神論

部活中は、水を飲んではいけなかった。

「水分をとると、体がバテやすくなる」というのが当時の先生の言い分。

「熱中症」という言葉さえなかった。

■擦り傷には赤チン

転んで怪我をしたら「赤チン」を塗りつけるのが定番だった。
家庭はもちろん、学校の保健室にも常備されていた。

だけど「赤チン」は、生産過程で水銀を含む廃液が出るとかで、突然見かけなくなり、いよいよ今年限りで姿を消すらしい。

■キンコン

自家用車に速度警告音が付いていた。

高速道路を走行中、時速100kmを超えたあたりで「キンコン、キンコン」鳴り出す。

子どもの頃は、あの無機質な響きに不安を感じたものでした。
今で言うと、地震アラートみたいな感じの音。

■近所の厄介者

近所に野良犬が普通にいて、学校帰りとかによく追いかけられてた。

妹なんて、逃げる途中で背中を噛まれたことさえある。

■給食は残さず食べる

給食は嫌いなものでも残さず食べるのがルール。
アレルギーがある人もいたはずなのに……。

「食」だけでなく、マイノリティへの配慮がまったくといってよいほど希薄だった時代。

鈴木一禾

ライター、編集者。相撲とロマコメ、フランス近代音楽が好き。

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