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ある女性は、自ら終わらせた既婚男性との恋にいつまでも未練を感じていました。それは、別れた原因が自分たちではなく「彼の子ども」にあったから。ですが、彼が家庭を優先する限り、復縁しても幸せにはなれません。関係に不満を持つのは当然であり、その自分を受け入れる勇気こそが、新たな幸せを掴む選択になるのです。
「会社の取引先で知り合った年上の男性と、1年ほど不倫関係にありました。
『嫁がレスだから相手に困っていて』と最初は冗談のように話していたのが、いつからか『本気で君を好きになった。付き合ってほしい』と迫られるようになり、そのとき仕事で疲れていた私は『不倫なら関係に責任を取らなくていいし、付き合ってみるか』と軽い気持ちで関係を始めてしまいました。
ところが、いざ付き合ってみてわかったのは、彼の家庭は本当に壊れていて、子どもはいるけど仮面夫婦状態であること。『仕事はできるけど、不幸な結婚から抜け出せない人』と同僚から聞いた私は、口説いてきたときの『家にいてもつらいだけなんだ』と寂しそうな顔でつぶやく顔を思い出していました。
それからどんどん彼にハマっていき、彼も私のことを大切にしてくれるし、何度か『奥さんと離婚してほしい』と迫ったことがあります。
でも、彼の答えは『子どもがいるから離婚は難しい。あの子を嫁に渡したくない』と家庭を優先する言葉。
自分だけのものにならないつらさをずっと我慢してきましたが、あるとき『今日は子どもとふたりで過ごしたいから会えない』と彼からLINEが来て、『これ以上家庭を優先するあなたには耐えられません。さようなら』と返し、それきり彼との関係は終わりました。
もう苦しまなくていい、と思うとすごく解放感があって、不倫は二度とごめんだと思う一方で、子どものことに理解のない私自身への嫌悪感もありました。
結局、それから半年経った今でも彼のことが忘れられず、用事を作って彼の会社へ足を向けたい自分を必死に抑えています。追いかけても一番にはなれないとわかっているのに、どうすれば彼を忘れることができますか?」(36歳/総務)
自分から別れを選んだはずなのに、窮屈な関係をまた始めたいと思うのはなぜでしょうか。
この女性の場合は、「終わった原因が自分たちのことではなく、“彼の子ども”にあるから」と、心のどこかで「自分さえ我慢すれば幸せな関係を続けられる」と錯覚していることにあります。彼が子どもを優先する姿さえ受け入れたら、また愛してもらえるはず。それは女性の一方的な願いです。
独身者同士の恋愛なら、別れた原因を解決することで復縁の可能性は上がりますが、既婚者の場合は別。子どもという“解決しようがない問題”に向き合ったところで、女性が望む結末はいつまでも訪れません。既婚者の彼の立場から、復縁を諦めたほうが良い理由を考えてみます。
たとえ、この彼女が
「子どもを優先するお付き合いでも構わない」と告げたところで、彼から返ってくるのは「それじゃ君がつらい思いをし続けるだけだし、俺が子どもを第一に考えることは変わらない」というセリフでしょう。
彼にとって譲れないのは、彼女との関係ではなく血を分けた我が子とのつながりです。
彼女の話では、彼が奥さんと仮面夫婦状態になったのは、仕事の忙しさから家事や育児に手を出せず、それに不満を持った奥さんがいっさい口をきかなくなったからといいます。
彼は、家庭を顧みない自分を反省してそれを奥さんに伝えますが、「何年も私ばかり苦しめられて、今さら許すことなんてできない」と言われてしまったそう。
「じゃあ離婚すればいいんじゃない?」と彼女に尋ねると、「私もそう言ったんだけど、奥さんはパートだから自立できなくて。奥さんの稼ぎが少ないから離婚できないし、『離婚すれば親権は確実に嫁にいくから』って、それも嫌みたい」
何それ、完全に自分たちの都合じゃないか。その言葉を飲み込んで、「彼は、子どものことは大事にしているんだね?」とさらに尋ねると「うん。仕事一筋だったのも稼ぐのは俺の役目って思っていて、奥さんがそんなに苦しんでいることに気づかなかったって。奥さんと険悪になってからは、子どもと過ごす時間を大事にしているんだって」
だったら不倫なんてしなければいいのに。ふたりで同時に口にしてしまい、苦々しく笑う彼女は「奥さんとの関係はもうどうでもいいらしいんだけど、子どもを出されたら何も言えないよね……」とため息をつきました。
結局、彼女に迫って不倫関係を始めたのは、家庭での気まずい空気に耐えられないから。自分のせいで壊れてしまった夫婦関係から目をそらすために、独身の彼女を利用しているともいえます。
それでも、子どもは別。我が子を大事にしたいと思うのは親として当然であって、不倫相手の彼女より優先するのは彼にとって当たり前のことです。
だから、「これ以上家庭を優先するあなたには耐えられない」と言って別れていった彼女を追うことはせず、関係はそれきりで終わっています。
彼からすれば、彼女との不倫を復活させるのは、「子どもより彼女を優先すること」が条件になります。
それができない以上、彼女と復縁することはないと考えますが、彼女にとっては「それさえ我慢すれば大丈夫なはず」と、ここでふたりの気持ちがすれ違っているのですね。
よりを戻したところで、彼女が以前と同じように苦しむことは目に見えています。
既婚男性の一番にはなれないのが不倫であって、そもそも彼が彼女のことを本当に愛しているのなら、別れを告げられたときに離婚を考えるはず。
親権が奥さんに渡るのが嫌で、それを言い訳に夫婦関係を続けるのは、彼の逃げです。彼が子ども優先しながら不倫をするのは無責任さの現れであり、彼女はいつまでも二の次にされる自分を目の当たりにする現実は変わりません。
彼女自身が「二番目でもいい」と言ったところで、彼からすれば子どもを理由に離れていった彼女を信用することはできません。
子どもを最優先するのが当然の彼にとって、不倫相手に望むのは「うまく割り切って会っている時間を居心地よく過ごせる」こと。それを否定した彼女と復縁したところで、以前と同じように関係を楽しむことは難しいでしょう。
彼女に思い出してほしいのは、不倫とはすでに家庭を持っている男性との恋愛であり、最初から対等な立場ではないという事実です。
子どもであれ奥さんであれ、本来、男性が大切にするべき存在は自分以外のものにあり、独身者同士の恋愛のように1対1で向き合える関係ではないのですね。
そのことに不満を持つのは当たり前の感覚です。どんなに好きで、また好かれていても満たされなくて苦しむのが不倫であり、「こんな扱いを受ける自分は嫌だ」と関係を終わらせるのは、正しい選択。
既婚の彼が自分と会う時間より子どもを優先する姿に不満を覚え、それで別れることができたのなら、今の自分を受け入れる勇気を持ってほしいと思います。次に好きになる人が独身の男性であったなら、こんな思いをすることはありません。
「二番目でもいい」と了解してしまうより、彼女に考えてほしいのは新しい未来です。気持ちを抑圧されながら続ける不倫に幸せな結末は少なく、どんなに努力しても変えられない相手の現実から目をそらさないことも、不毛な関係を断ち切るきっかけになります。
不倫相手と復縁することは、「好きな人と1対1で向き合う」自然な恋愛から遠ざかること。
一度別れを決断できたのなら、その苦しみを無駄にしないためにも、復縁することが本当に幸せな道なのか問い直す必要があります。
※ この記事は、2019年2月28日に公開されたものです。