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叶わなかった恋の相手を恨んで苦しいときは、執着を手放してみる

好きな人がいるのに、その恋愛が成就しなかったら……。苦しくて、やり場のない想いに悩み、相手を責めたくなることもあるかもしれません。自らの自己分析と心の学びを経て、巫女であり「心の相談屋さん」としても活動中の紺野うみが、一人ひとりのより善い生き方を、皆さんとともに考える連載【紺野うみの生き方ノート】#1です。

叶わなかった恋の相手を恨んで苦しいときは、執着を手放してみる

人を好きになるという気持ちは、とても尊くて大切なもの。

しかし、その想いが「行き場を失った」とき。それは、ときに「痛み」となって、自分の心を苦しめることがあります。

きっと、過去にそのようなつらい経験をされた方も、今まさに苦しい想いに悩んでいるという方も、多いのではないでしょうか?

今回は、想いが実らなかったお相手に対して、どうしても「憎しみ」や「恨み」のような感情を抱いてしまう、というご相談をいただきました。

■好きだったはずなのに、相手を恨んでしまう

「私には好きだった人がいたのですが、その人にはすでに恋人がいました。

最初はもちろん、その人が幸せなら自分は何もしてはいけないと思って、その想いに蓋をして我慢していました。

しかし、その人が遠くへ行ってしまった後、気がつけば心のどこかにその人への「憎しみ」や「恨み」のような感情を抱いてしまっている自分に気がついて……。

その人と写っている写真を見た時や、一緒に過ごした時間を思い出してしまうと、苦しみや葛藤を感じるんです。

考えても仕方ないことなのに、「もう少し、早く出会っていたら……」などと考えてしまって。

そして、そんなことを自覚するたびに、心の弱い自分に対しても怒りがわいてきます。

とても複雑な想いで苦しいです、この気持ちをどうすればいいのでしょうか?」(通りすがりの武術家さん)

■相手への「執着」を自覚することから

恋心というのは、本当に取り扱いが難しいものですよね。

自分の心をポジティブにしてくれることもあれば、どうしても、ネガティブな感情にとらわれてしまうこともあります。

すべての人の「好き」に、報われる「終着点」が見つかればもちろん素敵なこと。しかし、その想いが必ず実るとは限らないのが、人を取り巻く「ご縁」の不思議で切ないところだと思うのです。

もちろん、相手の幸せを願うことが本当の愛情なのだと、頭ではわかっていても……。

こんなにも好きなのに、「あの人の隣にいるのが、なぜ自分ではなかったのだろう」とか「どうして、自分は選ばれなかったのだろう」などと考えてしまうのだろうと思います。

相手と気持ちが通じ合えば、それは天にも昇るような幸せにもなりますが、叶わなかった恋にはどうしても苦しみが伴うものですから。

それを終わりなく引きずってしまうのは、とてもつらいことです。

そこでまず、最初に気づいていただきたいことがあります。

それは、心の中に残り続ける相手へのマイナスな想いの正体が、「執着」であるということ。そしてその執着こそが、他でもない「自分の心」を、縛りつけているのだということです。

相手に受け止めてもらえなかった想いと、行き場を失った感情が、どこにも落としどころを見つけられないまま、いつまでも自分を苦しめているのですね。


……イメージしてみてください。

その「ネガティブ」な気持ちは、言わばあなたの心の自由を奪う重たい「鎖」のようなものなのです。

好きだった人のことを思い出しては、得体の知れないモヤモヤした感情にとらわれてしまうということ。

その感情こそが、自分にとって新たな世界へと進むための、前向きな気力をそいでしまう「心の束縛」になってはいないでしょうか?

まずは、その「鎖」を自覚してあげるところから、始めてみていただきたいのです。

■相手と過ごした時間の「価値」を考える

思い出してみましょう。

あなたと、あなたにとって大切な人との時間には、どんな「素晴らしさ」があったのかを。好き、という感情を抱くに至った理由が、きっとあったはずです。

「恋が叶わなかった」という事実があったとしても、そのひとときには確かに「価値」と「意味」が存在しています。

笑顔、わくわく、勇気、思いやり、愛おしさなど、ポジティブな心の動き……。きっと、素敵な思い出があったのではないでしょうか?

相手と出会ったことで生まれた「素晴らしい思い出」を、最終的にすべて「つらいもの」に塗り替えてしまうのは、あまりにも悲しいことです。

ぜひ、その大きな心の揺らぎを生んだ大切な出会いを、これからの自分自身のためにも「前向き」なきっかけにしてあげてください。

それが、自分の「好き」という想いに報いる、最大の方法だと思います。

この出会いと素敵な思い出、そしてともすると痛みも含めた経験そのものが、あなたの心を豊かにして、人生を彩るエッセンスになるはずです。

■すべての「ご縁」に意味がある

恋愛。それは、感情のコントロールがなかなか難しい世界です。世の中には、思い通りにならなかった恋愛に苦しみ、いつまでも心の痛みを抱え続けている方がとても多いです。

しかし、その想いの大きさに比例するように、幸せや喜び、そして痛みや苦しみの分だけ、その恋には多くの「学び」や「自分を磨く」きっかけが隠れています。

どんな「ご縁」にも、必ず意味はあります。そして、出会いの「タイミング」にも、きっと理由があるのです。

その時々で、自分にとって必要な人とのご縁が結ばれるようになっているのだと、私は感じています。そこには、「痛みを通じた学び」もあれば「よろこびを通じた癒し」もあるでしょう。

人とのご縁は、私たちが生きている限り、繋がったり離れたり……そんなことが繰り返されていくのです。

この先、あなたの人生にとって、さらに重要な「ご縁」が結ばれる日が来るかもしれません。自分の明るい未来を信じて、どんな出会いもプラスの結論に変えていける、心の強さを育てていきませんか?

あなたの心を、重くて苦しい「執着」という鎖から、解き放ってあげてくださいね。きっと、心が軽くなったそのときに、見える景色は変わっているはずですよ!

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【紺野うみの生き方ノート】では、皆様からお寄せいただいた「自分の心」や「人間関係」のお悩みについて、紺野うみが連載記事を通じて丁寧にお答えいたします!

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【紺野うみの生き方ノート】

◆◇◆心のお悩み相談室◆◇◆
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紺野 うみ

巫女ライター/心の相談屋さん 神社愛が止まらず、とある神社で「巫女」としてもご奉仕中の、フリーライター。 執筆の専門分野は、心理学・自己分析・心・神社・神道・生き方など。 すべての人が前向きに、人生を自分らしく生き...

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