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図書館を「出会いの場」として成立させる方法とその可能性

社会人が図書館を利用する目的は、資格取得の勉強であったり、休日に本を読みに来たりする読書好きの方が多く、同じ曜日や時間帯に会うと、自然と顔なじみになる場合も。しかし、図書館は静かに過ごす場所なため、挨拶をするのもなかなか難しいですよね。そんな図書館を出会いの場とするにはどうしたらいいのでしょうか?

図書館を「出会いの場」として成立させる方法とその可能性

■図書館は憧れの場では終わらない

図書館で気になった本を手にとろうとした瞬間に手と手が触れて……なんていうシーンは、映画やドラマなどの世界でよく目にする光景ですよね。

現実にはそんな少女漫画のような出来事は起こらないだろうと思いますが、出会いがないかと言われればそうでもないようです。

アンケート調査(滋賀県の栗東市立図書館における来館者調査)が実施されたところによると、図書館を利用する年代は以下の通り。

20代 14.1%
30代 24.0%
40代 17.1%
50代 23.6%
60代 12.2%
70代 4.9%
『図書館における自己点検・評価等のあり方に関する調査研究報告書』より

幅広い年齢の人が利用していることがわかります。この記事をご覧いただいている方が、どんな人との出会いを求めているかはわかりませんが、さまざまな機会が眠っている場所と言えるでしょう。

つまり図書館を出会いのきっかけにしようと思えば、あとは行動を起こすのみ。決して、図書館は憧れだけで終わる出会いの場ではないのです。

■図書館で出会いをつくる方法

では、実際にどのような方法であの静寂した空間の中、相手との距離を縮めるきっかけを作ればいいのでしょうか。

まずは、気になる人と出会った場合どうアプローチをかけるかをご紹介していきましょう。

その人の近くでペンを落としてみる

いきなりとんでもない方法かと思われたかと思いますが、これは例えばの話。「ペンを落とす」のような周囲の方々に迷惑をおかけしないような小さなハプニングを起こすのです。

ペンを落とすのであれば、その人の近い所に上手く落とさなくては、相手は拾ってくれません。

通り過ぎる瞬間や同じテーブルに座ったとき、隣同士のテーブルに座ったときなどがチャンスです。

拾ってもらったら、「ありがとうございます」で終わらせるのではなく、何か一言を添えると存在感が増します。「その本、おもしろいですよね」や「この時間によくお会いしますね」など気軽な一言がいいですね。

本の場所を聞いてみる

図書館の職員が近くにおらず、なおかつ他に人もいない場合はチャンスです。

まったく聞いたこともないようなマニアックな本の場所を尋ねても、相手もわからない可能性が高いので、目立つところにはないけれどわかりやすく、置いてある場所もよく探せばあるような本を選ぶといいでしょう。

おすすめの本を紹介してみる

いきなり「この本面白かったのでぜひ読んでみてください」なんて声をかけるのでは、相手に恐怖心を植え付けるだけ。

例えば、自分の好きなジャンルのコーナーで、素敵な男性が本を探していたとしましょう。そんなときにさりげなく近づいて「ミステリー系探してるんですか?」「この本この間読んだんですけど、面白かったですよ」などと声をかけてみてはいかがでしょうか。

びっくりされるかもしれませんが、まずは自分から声をかけていかなくては、出会うことすらできないので勇気を出して声をかけてみましょう。

■図書館を出会いの場にするための注意点

図書館の外で声をかけないようにする

一歩間違えると、ストーカーだと勘違いされてしまうような行為になりえます。「これ、落としましたよ」「忘れ物ですよ」ならばまだいいですが、待ち伏せして「いつも見かけて気になってたんですけど、LINE交換しませんか」などはアウトです。

最低限の大人のマナーを持ち合わせましょう。

図書館に来ている人は出会いを目的としていないことを認識しておく

図書館で運命的な出会いを果たしたいと思う方も多いとは思いますが、まず第一に出会うことを目的として図書館に通うことは危険です。

なぜなら図書館に通う人は読書が好きであったり、静かな環境で勉強をしたりしたい人がほとんどだからです。そんな中で、あなたひとりが本を目的としておらず、声をかけることが目的なのだとしたら、相手に嫌悪感すら抱かれてしまう可能性があります。

行動を起こすときには、十分注意しましょう。

■図書館を出会いの場にできるかどうか

読書好き同士が本を通じて、大好きな本で囲まれた図書館で出会うというのは、まさに運命的で素敵な出会い方です。

ドラマや映画の中でも、静謐な空間で運命の出会いを果たすシーンが描かれることもあります。

しかし、そこにはさまざまな壁が立ちはだかります。図書館は私語厳禁のシリアスな場所であり、市区町村が運営する公共施設です。このような場所で、ナンパのように人に声をかけるというのは、いささか高いハードルであると言えるでしょう。

ですが、図書館を出会いの場にできるかどうかは、あなたの行動ひとつで決まるのです。何度も足しげく通い、ある程度顔なじみが増えることによって話をする機会が増えたり、思いのほかウマの合う人と出会い、誰かを紹介してくれる可能性もあるのでしょう。

図書館で出会いなんてあるわけない、と否定する前に行動を起こしてみるのもひとつの手ではないでしょうか。

Text/堀内み

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