1. DRESS [ドレス]トップ
  2. カルチャー/エンタメ
  3. 映画『君の名前で僕を呼んで』あまりに美しく、切ない恋物語 古川ケイの「映画は、微笑む。」#47

映画『君の名前で僕を呼んで』あまりに美しく、切ない恋物語 古川ケイの「映画は、微笑む。」#47

Share

舞台は80年代の北イタリアの避暑地。17歳の少年エリオと、24歳の青年オリヴァーの初めての、そして生涯忘れられない恋の痛みと喜びを描き、アカデミー作品賞にノミネートされた『君の名前で僕を呼んで』がついに公開となります。今年一番ロマンティックで、息をのむほど美しいこの傑作を、ぜひスクリーンで味わってみませんか?

映画『君の名前で僕を呼んで』あまりに美しく、切ない恋物語 古川ケイの「映画は、微笑む。」#47

◼︎17歳と24歳の青年の、初めての、忘れられない恋

本日、みなさんに満を持しておすすめしたいのは、本年度アカデミー作品賞にもノミネートされた『君の名前で僕を呼んで』です。

80年代の北イタリアの避暑地を舞台に、17歳の少年エリオと24歳の青年オリヴァーの、初めての……そして生涯忘れられない恋の痛みと喜びを描きます。

惜しくも受賞とはなりませんでしたが、個人的には本作か『ファントム・スレッド』(5月26日土曜日公開)のどちらかにアカデミー作品賞をあげたい! と思ったほど、素晴らしい作品でした。

男性同士の恋を描いた作品ですが、途中から性別のことなどは忘れ、誰もが胸の中にある初恋の切なさを思い出すことのできる本作。

タイトルにある『君の名前で僕を呼んで』の意味が明らかになるとき、きっとこの作品は、あなたの心にいつまでも残り、宝石のように輝き続ける作品となることでしょう。

◼︎『君の名前で僕を呼んで』のストーリー

17歳のエリオ(ティモシー・シャラメ)は、毎年夏になると両親とともに北イタリアを訪れて、17世紀に建てられたヴィラでひと夏を過ごしていた。

「自然に恵まれた環境の中で高い教養に触れさせたい」という考えを持つ両親によって育てられたエリオは、ヴィラでクラシック音楽を編曲したり、ピアノやギターを演奏したり、読書をしたり……ときには夜遊びもしたりしながら過ごすのだった。

そんなある日、大学教授でギリシア=ローマの美術史学を専門にしている父のもとに、博士課程に在学中の24歳の大学院生・オリヴァー(アーミー・ハマー)がやってくる。

エリオの父は、毎年自分の研究を手伝ってくれるインターンを迎え、ヴィラで一緒にひと夏を過ごさせるのだった。

アメリカからやってきたオリヴァーが使うのは、エリオの部屋と共用のバスルームで繋がっている隣の部屋。

これまでのインターン生よりも知的で、振る舞いも自信にあふれているように見えるオリヴァー。エリオはそんな彼が最初は気に入らなかった。

だが、一緒に時間を過ごすうちに、ふたりの関係に変化が訪れる。

引きつけあったり、反発したりするふたりだったが、ある日自転車で出かけた街で、エリオはついにオリヴァーに想いを告げ……。

◼︎今ハリウッドがもっとも期待する俳優、ティモシー・シャラメに大注目!

17歳の主人公・エリオを演じたのは、期待の新星ティモシー・シャラメ(22歳)です。

姉が女優、叔父が映画監督、そして祖父は脚本家という芸能一家に生まれたシャラメは、幼い頃から演技や舞台に親しみ、2014年にスクリーンデビューしました。

人気・実力ともに「ミレニアル世代のレオナルド・ディカプリオ」と呼ばれ、今ハリウッドがもっとも期待する俳優として注目を集めています。

映画『インターステラー』で、マシュー・マコノヒーの息子トムを演じ、強い印象を残していたシャラメ。

本作で本年度のアカデミー主演男優賞にノミネートされ、惜しくも受賞は逃したものの、史上最年少でのオスカー受賞となるか⁉ と話題を集めました。また、本作と並んでアカデミー作品賞にもノミネートされたグレタ・ガーウィグ監督作品『レディ・バード』(6月1日金曜日公開)でも重要な役どころで出演しており、今後の活躍からも目が離せません!

◼︎オリヴァー(アーミー・ハマー)とエリオの父(マイケル・スタールバーグ)も必見!

オリヴァー役を演じた、現在31歳のアーミー・ハマーにも注目です。

曾祖父は石油王、父は大会社のCEOとして知られるハマーは、幼い頃から演技が好きで、高校生のときに両親に反対されながらも俳優の道に進みました。『ソーシャル・ネットワーク』では、双子のウィンクルボス兄弟を演じて高い評価を受けたハマーが、本作でもとてつもないチャーミングさを発揮します。


また、エリオの父パールマン教授を演じたベテラン俳優マイケル・スタールバーグの演技も圧巻。エンディング近くで、父としてエリオに話しかけるシーンは、涙なくして見ることができません。

本作のクライマックスでは、なんと3分半にも及びシャラメ演じるエリオの表情を写し続けたラストショットがあります。

「ルカ(監督)の指示でやったテイクにすごく満足しているよ。あの瞬間にエリオが感じるすべてがあって、僕にとて一番真実味があると思えたんだ。」と、シャラメが語るこのシーンに、心を揺り動かされない人はいないのではないかと思うほど。

まるで宝物のように心にずっとしまっておきたくなるような傑作『君の名前で僕を呼んで』。

あまりに美しく、あまりに切ない本作を、スクリーンで味わえる機会をぜひお楽しみください。

◼︎『君の名前で僕を呼んで』公開情報

『君の名前で僕を呼んで』
4/27(金)、TOHOシネマズ シャンテ 他 全国ロードショー
監督:ルカ・グァダニーノ
出演:アーミー・ハマー、ティモシー・シャラメ、マイケル・スタールバーグ、アミラ・カサール
配給:ファントムフィルム
提供:カルチュア・パブリッシャーズ/ファントム・フィルム
上映時間:132分
公式サイト:http://cmbyn-movie.jp/
©Frenesy, La Cinefacture

Share

古川 ケイ

映画ライター。新作映画情報サイト「木曜日のシネマ」運営。 大学卒業後、インディペンデント系映画配給会社に入社し、映画業界誌の編集・ライター業務に従事したのち、宣伝部にて洋・邦映画作品の宣伝を手がける。その後テーマパーク運営...

関連記事

Latest Article