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TENOHA代官山がミラノに進出。オープニングパーティをレポート 〜ミラノ通信#25

日本への関心が高まっているイタリア。TENOHA代官山の海外初出店となる「TENOHA Milano」がミラノ・ナヴィリオ地区にオープンしました。オープニングの様子をミラノ在住の河見恵子さんにレポートしていただきました。

TENOHA代官山がミラノに進出。オープニングパーティをレポート 〜ミラノ通信#25

イタリアにはイタリア料理はなく、あくまでも各地方の郷土料理である、というイタリア人。国家統合からまだ157年、イタリア国民というより、それぞれの出身地をこよなく愛し、誇りを持っているのです。

そんな彼らは、たまに中華は食べても、お隣のフランス料理に興味はないようです。中華料理店はあるけれど、フレンチ、スパニッシュ、ギリシャ料理店はミラノにほぼ皆無。

そんな環境のなか、近年大躍進しているのが和食。2015年に開催されたミラノ万博から2年余、食がテーマだったこともきっかけでした。

もともとミラノに日本人経営の和食店は10店に満たないほどでしたが、この数年で倍以上に増えました。素材を活かしたレベルの高い料理、シックな内装など、ミラネーゼの好奇心をくすぐる要素が相まって、老舗も新規店も高い人気を博しています。

居酒屋やラーメン店も続々登場し、話題騒然。日本への興味がますます高まるミラノに、この4月、新たな複合施設「TENOHA Milano」がナヴィリオ地区にオープン。オープニングパーティーには800人近くのミラネーゼが押し寄せました。

中庭へのエントランス

800人近くが集まったパーティースペース

■「TENOHA Milano」はTENOHA代官山の海外初出店

ものを創りだす手と手が重なり合う葉のように広がり、新しい働き方や生き方を通して生活をより豊かなものにしていける、人とのつながりが生まれる場でありたいーーそんなコンセプトのもとに生まれたTENOHA。

TENOHA代官山の海外初出店となる「TENOHA Milano」は、上質で洗練された和のセレクトショップやギャラリー、レストラン&カフェ、シェアオフィスやイベントスペース、ポップアップスペースを併せ持つ2500㎡のコミュニティスペースとして誕生。

セレクトショップには、洗練された和のグッズが並ぶ

■作り手のストーリーが伝わるものを厳選してセレクト

大通り沿いの大きな窓から燦々と陽の当たる明るい雰囲気のセレクトショップには、洗練された、日本が誇る高い職人技がそこここに感じられるグッズが並びます。

インテリア用品にテーブルウェア、雑貨、文房具、リラックスウェアから自転車、雑誌まで、どこか温かみを感じるものばかり。

話を聞いてみると、作り手のこだわりや思いが込められた一つひとつのアイテムから、手に取る人にそのストーリーが伝わるものを厳選しているとのこと。

心に響くものは、世界共通であり、言葉はいらないのだな、と改めて思います。

広々と明るく、落ち着いた空間

洗練された和のグッズが並ぶ

ショップスペースの奥にはカフェ&レストランスペース。ここからさらにシェアオフィススペースとつながっていますが、天井が高く、明り採りの窓が大きく設置されているので、どこも陽の光が差し込んで明るい! 

ミラノの建物は基本的に古いものばかりなので、採光の点では恵まれないところも多い中、これは素晴らしい。やはり、陽の当たる場所は気持ちよく、居心地も良いものです。

天窓から明るい陽が差すカフェスペース

テーブル席

■眞中秀幸シェフによる、おもてなしの心が伝わるメニュー

レストラン部門は、神宮前のリストランテ・ダ・フィオーレの眞中秀幸シェフが、季節を感じながら日本の伝統的なおもてなしの心が伝わるメニューを構成。オープニングの日はハスのチップス、胡麻ペーストの洋梨とトマトの串がアペリティーボに供され、カツサンドや手の込んだ一口おつまみの詰まったフードボックスは行列ができるほど大人気でした。

途中から争奪戦だった、大好評のフードボックス

レストランスペースには立ち飲みカウンターにテーブル席、畳敷きの個室まで完備。パーティーでもひときわ目を引いていたこの個室、公の場で靴を脱ぐことに強い抵抗を示すイタリア人も興味津々、ここなら抵抗なく靴を脱いで座ってくれるかも。中庭もあるので、これからの季節は外でアペリティーボも気持ちいいですね。

畳敷きの個室、食事や打ち合わせに

■サポート体制も万全。24時間営業のシェアオフィス

シェアオフィスは、月極め契約でいつでも好きなときに気軽に利用できるコワーキングスペースと、デスクひとつから6〜8人用の個室まで、場所決めで借りられるシェアオフィススペースのふたつからなり、シェアオフィスは24時間営業します。高速インターネットにロッカー、コピー機なども完備。スタッフも常駐しているのでサポート体制も万全です。

自由に席を使えるコワーキングスペース

こちらはシェアオフィスのひとり用デスク

仕切られた個室のオフィスもある

■1000人収容可能のイベントスペースは、ヨガレッスンなどのイベントにも解放

イベントスペースは最大1000人収容できるビッグスペース。世界中の注目を集めるデザインとインテリアの展示会ミラノサローネや、ファッションウィークを始め、さまざまな展示会が開催されるミラノで、これだけの規模は貴重です。

普段は、ヨガレッスンなど無料イベントに開放しているとのこと。こちらのイベントも要チェックですね。

1000人収容のイベントスペース

■内装を手がけたのは建築デザインオフィスPARK ASSOCIATI

TENOHA Milanoの内装を手がけたのは、ミラノを拠点とする建築デザインオフィスPARK ASSOCIATI。建築家のFilippo PaglianiとMichele Rossiにより設立。代表作にはBrioniショップ、ミラノガレリアのてっぺんに作ったポップアップレストラン「The Cube by Electrolux」や「The Priceless Milano」など、話題のプロジェクトを次々と手がけています。

内装を手掛けるのは、ミラノを拠点とする建築デザインオフィス、PARK ASSOCIATI。Filippo Pagliani(写真左)とMichele Rossi(写真右)

TENOHA Milanoの見取り図

■日本からイタリアへ。イタリアから日本へ

ナヴィリオ地区はミラノ中心地から車で10分、地下鉄で15分ほど。ドゥオーモ建設の際に資材を運ぶため活躍した運河の残る、古き良きミラノの下町風情が漂う町並みです。

アーティストたちが移り住み、ギャラリーやブティックの立ち並ぶアートな地域として有名になりました。最近はレストランやカフェが軒を連ねて深夜まで賑わい、月に一度開催される大きな骨董市や、植木市などでも人気のスポットです。

ナヴィリオ地区に新たな風、日本の洗練された文化を通じて、「上質」や「愉しみ」を共有できる場を作りたいというTENOHA Milano。

日本からイタリアへ、イタリアから日本へ、いまのニーズに合ったコンセプトのもと、ますます目の離せないGIAPPONE in ITALIAです。

ナヴィリオ運河

宣伝に使われたトラム。ミラノではショップニューオープンのときなど、宣伝用に有料で特別塗装されたトラムが走ります。カラフルに塗装されたトラムが旧い街並みを走り抜けるさまは、ひときわ目を引きます。

<TENOHA Milano>
Via Vigevano, 18
メトロ2号線 Porta.Genova駅から徒歩3分

河見 恵子

日本航空で15年間、国際線客室乗務員として勤務。退職後はミラノに居住し、東京と往復する生活。ミラノ・ブレラ地区を中心に、身近な情報をブログやFBで発信。ミラノでは在イタリア日本人のために料理教室をオーガナイズ、開催。ワイン好...

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