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旅ライター古性のちの妄想ワードローブ〜2泊3日のバンコク旅編

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旅と生きる人、古性のちさん。トラベルライターとして、旅にまつわる記事を多く書いています。そんな古性のちさんに「心が騒ぎ始めたら、どこへ行こう?」をテーマに、妄想のような、だけれど限りなく現実的な、2泊3日を想定したワードローブをつくっていただきました。日本から6時間で行けるタイ・バンコクでのワードローブをご参考に。

旅ライター古性のちの妄想ワードローブ〜2泊3日のバンコク旅編

大して何か特別な出来事があったわけでもないのに、ここでないどこかへ行きたい衝動に駆られるときがある。

子どもの頃はそんな感情に度々消化不良をおこしていた。本を読んだり、写真を見たり。妄想の世界へ想いを飛ばすことでやりすごすのが精一杯だった。

けれど、わたしも気づけば、もう30代手前。
お金も、時間も、人並みにある。
心が何かを察知したなら、日常から今すぐ脱走してしまえばいい。
誰かに遠慮して、素直な自分の心の声を無視する理由は、なにひとつもないのだ。

今回はそんな「心が騒ぎ始めたら、どこへ行こう?」をテーマに、妄想のような、だけれど限りなく現実的な、2泊3日を想定したワードローブをつくってみた。ちいさな脱走計画だ。

■日本から飛行機で約6時間。タイ・バンコクへ

「どこかへ行きたい」の感情は、同時に「いつもの私ではない誰か」になってしまいたい変身願望も、心の隅っこに住んでいると思っている。

だからこそ、飛び出す先は思い切って日本の外にしてしまいたい。

今回行き先として選んだのは、タイのバンコク。程よい距離感にあるこの異国の都会を「日本語が通じない日本」と表現するひとも多い。それくらいに、日本人にとって馴染みやすい国なのだ。治安も良ければ、ごはんも美味しい。街全体がコンパクトにまとまっているから、初めての海外旅行にも向いている。

この街は「日常からの脱走」という冒険の、心強いパートナーになってくれる。

■仕事終わりの金曜夜。かばんをひとつ持って、羽田空港へ

金曜の夜。持っていくのは、機内持ち込み用のかばんと、パスポートをいれるためのポーチだけ。

仕事着をコインロッカーに詰め込み、お気に入りのサンダルに履き替える。お店の中や機内は冷える場合があるから、寒さに備えて上着を1枚、かならず羽織っていきたい。

かばんの中には、メイク道具と読みかけの本、1枚でコーディネートが完結する元気な色をしたワンピースと、その色と同じアクセサリーたち。それに思い出を残すためのカメラ。

バンコクには、身動きが取れなくなるような格好つけた服はいらないし、必要最低限の消耗品は現地で購入すれば良い。

かろやかな旅に、おおげさな荷物はいらない。

■1日目:はじめましての街歩きには、とびきりお気に入りのワンピースを纏って

宿にチェックインしたら、着てきた服たちはすぐさまかばんに詰め込む。異国の地のエネルギーを、全身で受け取りにいく準備をする。

日常の世界から着てきたものは、またあちらの世界に戻るその日まで、しっかり蓋をする。

メインの薄手のワンピースは、とびきり気に入っている薄手のもの。普段着ていたら「すこし派手かも……」と躊躇してしまうくらいのものが良い。そこに合わせるのは、日焼け防止のための、薄手の白い上着。必要最低限のお金とパスポートをポーチに詰め込んで、身軽なお散歩コーディネートのできあがり。

バンコクの街はとても寛容で、どんな私もすっぽりと受け止めてくれる。その懐の深さに思い切り甘えて、“ちょっとだけ派手な自分“を思いっきり楽しめたら、いよいよ冒険のはじまりだ。

■2日目:元気カラーで宿を飛び出し、朝陽の待つ川辺へ

普段いつまでも布団と仲良くしているのに、なぜだか旅先では早起きできてしまう。いつかの取材で「異国だと背筋が伸びるんです」とかっこいいことを言ってみたりした。けれど、遠足の前日に眠れない子どものように、ただアドレナリンが放出されているだけなのかもしれない。

朝のエネルギーをもらうため、太陽と同じ色のワンピースを身に纏う。日焼け対策にと選んだ上着は、丸めると手のひらサイズくらいになる、以前バンコクで購入したもの。差し色にベトナム製のポーチを片手に持てば、遊び心たっぷりの、やんちゃなコーディネートができあがる。

風にふわりと舞ったスカートの端っこが、目に入る。普段とは違う色の洋服は、心を明るくしてくれる。何だか着ているだけで陽気な曲でも歌いたくなってしまいそうだ。

ほんの6時間。勇気が連れてきてくれた「ここではないどこか」は、しおれかけていた心に、柔らかく、水を与えてくれる。

いよいよ帰国が近づいてきたら、厚手の上着をワンピースの上に着込む。
完璧に着替えないのは、面倒くさいからではない。まだこの、冒険の心をもう少しだけ味わっていたいからだ。
こうして決して潔くないわたしは、3日間の脱走を終えて、いつもの世界へとおとなしく帰っていく。

■日常からの脱走で意識したいのは “便利な着まわし“よりも、”新しいわたし”を連れてきれくれるもの

普段縮こまっていた「わたし」が、身に纏う色や質感を変えただけで、のびやかに解きほぐされていく瞬間がある。その気持ちに寄り添うためには、便利なアイテムを着まわしするよりも、毎日できるだけ違う服に袖を通したい。

だからこそかさばらない薄いワンピースを、何枚も持って行くことができるバンコクへの旅は、日常からの脱走先にちょうど良い。

次に心が「どこかに行きたい」と騒ぎ始めたら、普段とは違うワンピースをすっぽり被り、バンコクへと飛び出してみるのはどうだろうか。

心に正直に足を踏み出したその一歩はきっと、あなたに素敵な時間を運んできてくれるはずだ。

撮影協力:Masato Sata

Text/古性のち
トラベルライター。バックパッカー。世界中のかわいいものを探しながらふらふらと、旅している。https://twitter.com/nocci_84
http://noccheese.hatenablog.com/

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DRESS編集部

人生を自分らしく楽しむ大人の女性たちに、多様な生き方や選択肢を提案します。

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