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母強し! 『スリー・ビルボード』は予想がつかない必見のサスペンス 古川ケイの「映画は、微笑む。」#36

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第90回アカデミー賞、作品賞にノミネートされた映画『スリー・ビルボード』。娘を失った母親が、娘を殺した犯人を必ず見つけ出そうと、ある3枚の広告を出したところから、思わぬ事件が次々と起こります。強く、怒り狂った母親が、最後にたどり着く予想だにしない結末とは――? オスカー女優フランシス・マクドーマンドの怪演は必見です!

母強し! 『スリー・ビルボード』は予想がつかない必見のサスペンス 古川ケイの「映画は、微笑む。」#36

◼︎第90回アカデミー賞、作品賞ノミネート『スリー・ビルボード』

先日、来る3月4日(現地時間)に第90回アカデミー賞が開催されます。

その作品賞にノミネートされた9本の作品が、先日発表となりました。

本日DRESS読者のみなさまにご紹介したいのは、その中の一本『スリー・ビルボード』です。

◼︎『スリー・ビルボード』のストーリー

アメリカ、ミズーリ州の田舎町エビング。

娘をレイプされ殺された母親ミルドレッド(フランシス・マクドーマンド)は、進展しない警察の捜査に腹を立て、さびれた道路に立ち並ぶ3枚の広告看板を買う。

「レイプされて死亡」
「犯人逮捕はまだ?」
「なぜ? ウィロビー署長」

警察署長のウィロビー(ウディ・ハレルソン)を名指しで批判したその広告は、たちまち町中の話題になった。

だが、実はウィロビー署長は末期ガンを宣告されていた。
そのことを知る町の人々の多くは、人情味溢れるウィロビーに同情的だった。

警察だけでなく、ひとり息子のロビーや、別れた元夫のチャーリー、町の神父や、診察に行った歯医者からも批判され、捜査を進展させるはずが、町中を敵に回してしまったミルドレッドは、孤立無援となっていく。

そんな中、ウィロビー署長を父親のように慕うディクソン巡査(サム・ロックウェル)は、ミルドレッドの出した広告看板を取り扱うエビング広告社で働くレッドに憤慨し、暴行を加えてしまう。

一歩も引かずに警察への抗議を続けるミルドレッドだったが、町では不穏な事件が次々と勃発。事態は予想もしなかった方向へと転がり始め……。

◼︎オスカー女優、フランシス・マクドーマンド演じるミルドレッド

主人公ミルドレッドに扮するのは、アカデミー賞に四度ノミネートされ、『ファーゴ』(96)で主演女優賞を獲得したフランシス・マクドーマンドです。

私生活では、コーエン兄弟(※1)の兄である映画監督のジョエル・コーエンの妻としても知られるマクドーマンドが、本作ではジャンプスーツとバンダナという戦闘服に身を包み、毒舌で周囲を巻き込んでいく強い母を演じ切ります。

※1:ジョエル・コーエンとイーサン・コーエン。アメリカ合衆国の映画監督、脚本家、映画プロデューサー。

娘のために正義を求める母親を、悲しみのエネルギーで演じたというマクドーマンド。

ミルドレッドについて「ほとんどの言語で、彼女がいる状態を表す言葉がないの。夫を失えば未亡人。親を失えば孤児。でも、子どもを亡くした親についての言い方はない。なぜなら、生物学的にそういうことは起こってはならないから。そこにミルドレッドは置き去りにされている。だから彼女は一発勝負に賭けるの」と語っています。

◼︎ダークなユーモアとシリアスが交差するクライム・サスペンス

本作の見どころは、最後まで二転三転し、どこに転ぶかわからないそのストーリー。

登場人物たちは、行き場のない怒りや喪失感を抱えながらも、それぞれダークなユーモアも持ち合わせています。そのため、シリアスなクライム・サスペンスでありながら、ところどころ思わず笑ってしまうようなシーンもあり、飽きることがありません。

果たして、ミルドレッドは真犯人にたどり着くことができるのか。その結末は、ぜひ映画館で見届けてください!

◼︎『スリー・ビルボード』公開情報

『スリー・ビルボード』
2018年2月1日全国ロードショー
監督・脚本・製作:マーティン・マクドナー『セブン・サイコパス』
出演:フランシス・マクドーマンド『ファーゴ』、ウディ・ハレルソン『メッセンジャー』、サム・ロックウェル『コンフェッション』
配給:20世紀フォックス
上映時間:116分
公式サイト:http://www.foxmovies-jp.com/threebillboards/
(C) 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation

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古川 ケイ

映画ライター。新作映画情報サイト「木曜日のシネマ」運営。 大学卒業後、インディペンデント系映画配給会社に入社し、映画業界誌の編集・ライター業務に従事したのち、宣伝部にて洋・邦映画作品の宣伝を手がける。その後テーマパーク運営...

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