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生誕150周年横山大観展が、4月13日(金)より東京国立近代美術館にて開催。

横山大観の大作・傑作が、生誕150周年を記念して集結。約100点、本画90点、習作ほか10点を集めた大回顧展が、東京国立近代美術館と京都国立近代美術館で開かれます。

生誕150周年横山大観展が、4月13日(金)より東京国立近代美術館にて開催。

横山大観(1868~1958)は、東京美術学校に学び、師匠の岡倉天心とともに同校を去り、日本美術院を設立。新たな時代における新たな絵画の創出を目指しました。

西洋から、さまざまな物や情報が押し寄せる時代に、日本の海外の伝統的な技法を継承しつつ、時に改変を試み、主題についても従来のお定型を軽々と脱してみせたのです。やがてこうした手法はさらに広がりをみせ、自在な画風と深い精神性をそなえた大作を生み出しました。

本展では、明治、大正、昭和の3期に分けて、大観の作品を展示し、その特徴を振り返ることにしました。

本展の見どころ

40メートルを超える日本一長い画巻『生々流転』を一挙公開
絢爛豪華『夜桜』『紅葉』の同時展示が実現します
100年ぶりに発見さえた『白衣観音』『彗星』など新出作品を公開

1章「明治」の大観

東京美術学校の第一期生として、絵筆をにぎった横山大観は、校長の岡倉天心の指導のもと、
新しい時代の絵画に取り組みました。理想や概念を絵にする「理想画」、輪郭線を描かずに絵画を組み立てる「朦朧(もうろう)体」を試みました。
この時期、親友で早世した菱田春草と行動を共にしていました。菱田と比較して、一つのことを突き詰めるのが不得手でしたが、さまざまな表現に同時に挑戦することができるバイタリティをもっていました。それゆえ大観の方に、時代を先どりした作品、斬新で突飛にも感じられる主題を描いています。

「白衣観音」1908年 個人蔵

2章「大正」の大観

1913年(大正2年)に岡倉天心が亡くなり、翌年有名無実化していた日本美術院を再興し、
若手を率いる立場になりました。
明治には、いわゆる「朦朧体」が批評界に受け入れられず、いたずらに新奇をてらうと低評価をされた大観でしたが、大正期には、東洋の伝統に新しい感覚を吹き込む実力者と高い評価が定着していきました。
この時期の作品には、中国の水墨画、琳派、やまと絵など伝統的な技法や構図の影響が明確にうかがえます。自身の作品を装飾的な彩色画と水墨画に二分化し、それぞれに古画に学んだ成果を発揮しました。

「群青富士」(右隻)1917頃 静岡県立美術館蔵
東京展:7月13日〜5月6日
京都展:7月3日〜7月22日

重要文化財「生々流転」(部分) 1923年 東京国立近代美術館蔵 京都展は巻き替えあり

3章「昭和」の大観

この時期、「東の大観、西の栖鳳」と、京都の竹内栖鳳と並んで、画壇を代表する画家になっていました。大観と言えば、誰もがこの時期に生み出された作品を思い浮かべるのです。昭和の戦前から戦中、戦後の作品を紹介します。

「夜桜」(左隻) 1929年 大倉集古館蔵 
東京展:5月8日〜5月27日
京都展:6月8日〜7月1日

開催概要

東京展
会期:2018年4月13日(金)~5月27日(日)
会場:東京国立近代美術館
所在地:〒102-8322 東京都千代田区北の丸公園3-1
お問合せ先:TEL.03-5777-8600

京都展
会期:2018年6月8日(金)~7月22日(日)
会場:京都国立近代美術館
所在地:〒606-8344 京都府京都市左京区岡崎円勝寺町
お問合せ先:TEL.075-761-4111

横山大観プロフィール

1868年(明治元年)水戸藩士酒井捨彦の長男として誕生。
1878年(明治11年)明治維新で水戸藩士の身分を失った父とともに上京
1885年(明治18年)東京府中学校を卒業後、私立の東京英語学校に入学。
1889年(明治22年)(現東京芸術大学)を受験し、一期生に。
1893年(明治26年)東京美術学校卒業後、東京美術学校助教授となる
1898年(明治31年)岡倉天心とともに辞職し、日本美術院創立に参画。
1903年(明治36年)インドに外遊、翌年渡米し、各地で作品を展覧。米国から欧州に渡り、各地を巡って帰国。
1912年(大正元年)『大観画集』出版。
1930年(昭和5年)ローマにおいて日本美術展覧会を開催。『夜桜』など出品。
1937年(昭和12年)第一回文化勲章を受章。
1958年(昭和33年)2月に逝去。

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