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菅田将暉の過激な濡れ場も!R15+指定のボクシング青春ドラマ『あゝ、荒野』に熱くなる - 古川ケイの「映画は、微笑む。」#24

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前篇が現在絶賛公開中の『あゝ、荒野』。10月21日(土)から後篇が公開となる本作は、1960年代の劇作家・寺山修司が遺した唯一の長編小説を、『二重生活』の岸喜幸が映画化した骨太なボクシング青春映画です。菅田将暉、ヤン・イクチュンをW主演に迎え、若者たちの孤独と葛藤を、前後篇あわせて5時間超のボリュームで描き切ります。

菅田将暉の過激な濡れ場も!R15+指定のボクシング青春ドラマ『あゝ、荒野』に熱くなる - 古川ケイの「映画は、微笑む。」#24

◼︎『あゝ、荒野:前篇』のストーリー

幼いころに、母親から施設に預けられて育った沢村新次(菅田将暉)。

施設で一緒に育った親友の立花劉輝(小林且弥)らとともに、高齢者を狙った振り込め詐欺で金儲けをしていたが、ある日突然、仲間の裕二からだまし討ちにあう。

裕二から下半身不随になるほど攻撃された劉輝。それを見た新次は、頭に血がのぼり、ナイフで人を傷つけ、少年院に入ることに。

それから3年後の2021年。少年院から新宿の街に放り出された新次は、かつての仲間たちから疎外されてしまう。

親友だった劉輝までもが詐欺から足を洗い、車椅子バスケの選手として活躍していることを知った新次は、やり場のない怒りを抱えるのだった。

怒りを抑えられない新次は、裕二に復讐すべく、彼の元へと殴り込む。だが、プロボクサーとしてデビューしたばかりの裕二には歯が立たず、逆にコテンパンにやられてしまう。

その時、裕二のボクシングジムの前にたまたま居合わせた、床屋で働く二木建二(ヤン・イクチュン)は、ジムの前で倒れかけた新次に手を差し伸べる。

その一部始終を見ていた片目の元ボクサー・堀口(ユースケ・サンタマリア)は、自らが運営する「海洋(オーシャン)拳闘クラブ」へと新次と健二をスカウトするのだった。

後日、堀口の元を訪れた新次は、そこで建二と再会する。

吃音障害と赤面対人恐怖症のために引っ込み思案となり、他者との関係を築けずに生きてきた建二。

彼は、幼いころに韓国人の母を亡くし、唯一の肉親である元自衛艦の父親・建夫からの暴力を受けていた。

ほかに行く場所のない新次と建二は、堀口の指導の元、プロボクサーを目指し、寝食をともにすることになるが……。

◼︎『あゝ、荒野:後篇』のストーリー

新宿生まれの新次は「新宿新次」、床屋勤めの建二は「バリカン建二」というリングネームをもらい、プロボクサーとしてデビューする。

だが、「打倒・裕二」に燃える新次に対し、建二は力で相手を打ち負かすことへのためらいを捨てきれずにいた。

迎えたデビュー戦。

新次は、ジムのスポンサーで、新次が働く介護施設の社長でもある宮木(高橋和也)の隣に、幼いころに自分を教会に置いて去った母・京子(木村多江)を見つけてしまう。自分を捨てた母との思いがけない再会に、新次は動揺を隠せない。

そんな新次は、ジムに入る前に出会い、行きずりの一夜をともにした芳子(木下あかり)と再会し、満たされない何かをぶつけるように激しく芳子の肉体を求める。

そんな芳子もまた、震災を経験した被災者で、故郷に母を残して上京してきた過去を持ち、心に穴を抱えて生きているのだった。

一方、自分に暴力をふるっていた元自衛官の父親・建夫から逃げてきた建二は、建夫からボクシングをばかにされ、初めて父親に反抗する。

10歳年上の建二を「兄貴」と呼び慕ってくれた新次は、建二にとってほぼ初めてできた友だちだった。
いつか新次のようなボクサーになりたいと思いながらも、なりきれずに複雑な思いを抱える建二は、ついにある決心をして……。

◼︎『あゝ、荒野』の見どころは男ふたりの熱い友情と葛藤

原作の描かれた1960年代から、舞台を東京オリンピック後の2021年に移した本作。

メガホンを取った岸善幸(きし・よしゆき)監督はインタビューで「人間は、人間とは何かを問い続けていく生き物だと思うんです。寺山さんもそうだったのかもしれない。アイデンティティの探求、自分は何者なのかということを問いかけている。二部作を通じてこの映画がたどり着くところもやっぱり、そこ。僕は、ここにいるよ、という叫びです」と語ります。

本作が描くのは、まさに時代は変わっても、決して変わらない若者たちの孤独や、誰かとつながりたいという欲求。この映画は、深く強く「人はなぜ、何のために生きるのか」を私たちに問いかけてきます。

◼︎過激な濡れ場が満載! ラブストーリーとしても楽しめる『あゝ、荒野』

激しい打ち合いのシーンはもちろんのこと、本作で目が離せないのは、主人公・新次と、ヒロイン・芳子の激しくも切ない恋模様。

少年院から出たばかりの新次が、芳子と行きずりの一夜を過ごすシーンではなんと「7回(!)続けてカラダを交えた」という設定になっており、これでもかと言うほど激しく、生々しいベッドシーンが長尺で描かれます。

劇中に何度も登場する濡れ場のシーンは、監督と新次を演じた菅田自身がアイデアを出し合ったと語る通り、新次の野生的な一面や暴力性が描かれながらも、どこか切ない愛おしさに溢れています。

新次と芳子、心に穴を持つふたりの恋の行方は――ぜひ劇場でご確認ください!

迫力いっぱいのボクシングシーンだけでも、大きなスクリーンで観る価値のある本作『あゝ、荒野』。

この作品は、動画配信サービス「U-NEXT」にて9月29日より、全6回に分けて順次配信されているほか、2017年11月1日(水)にDVD&Blu-rayで発売されることが決定していますが、スクリーンで観られるこの機会をどうぞお見逃しなく!

前篇が公開中の『あゝ、荒野』後篇は、10月21日(土)より新宿ピカデリーほかにて公開です。

【Amazon.co.jp限定】「あゝ、荒野 (特装版) Blu-ray BOX」 (映画B2ポスター付)

¥ 10,584

◼︎『あゝ、荒野』前篇・後篇 公開情報

『あゝ、荒野』R15+
前編:公開中、後編10月21日(土)より新宿ピカデリーほかにて公開
監督:岸喜幸『二重生活』 
原作:寺山修司『あゝ荒野』(角川文庫)
出演: 菅田将暉『帝一の國』、ヤン・イクチュン『息もできない』
制作・配給:スターサンズ
上映時間:前篇:157分、後篇:147分
公式サイト: kouya-film.jp
©2017『あゝ、荒野』フィルムパートナーズ

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古川 ケイ

映画ライター。新作映画情報サイト「木曜日のシネマ」運営。 大学卒業後、インディペンデント系映画配給会社に入社し、映画業界誌の編集・ライター業務に従事したのち、宣伝部にて洋・邦映画作品の宣伝を手がける。その後テーマパーク運営...

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