「相手に伝わる笑顔」で微笑む人は、会社が今よりもっと楽しくなる

■職場で意見を言うとき、どう伝えている？

こんにちは。捨てることは人生を豊かにする！　ソロライフニスト杤金真奈美（トチガネ マナミ）です。

私は41歳のときにOL生活を卒業し、起業家としての道を歩き始めました。

OL生活の中で培った経験から、捨てることで人生を豊かにする方法をオリジナルメソッドとしてブログで発信しながら、交流会やセミナーでお伝えしています。

今回はそのメソッドの中から、「社内でのコミュニケーションを劇的に良くする知恵」のひとつをお伝えします。

職場で自分の意見を言う機会はありますか？

若手の頃はなかなかその機会もありませんが、中堅社員になってくれば仕事も任されるようになり、その分言いたいことも増えてくる。

では、そんな言いたいことを言うとき、どう伝えているでしょうか？

言いたいことを伝えるとき、あなたはどんな顔をしていますか？
相手に伝わるような工夫をしているでしょうか？

相手に言いたいことを言うのは、「伝えたいことがある」から。
ドキドキしながら伝えようと勇気を出したにも関わらず、伝わったのかな？　と不安に感じることはありませんか？

ひょっとしたら伝えたいことの半分も伝わっていないかもしれません。

まずはその原因から考えていきましょう。

■想いを伝えるときは、表情にも気を配る必要がある

女性が職場で意見を言うとき、相手に伝わりやすいのは、「感情的になっている」ということ。

熱い気持ちを持ち、少しでも職場環境や仕事が円滑に進むよう、ポジティブな意見を言っていたとしても、その意見や気持ちは伝わりにくくなっていることも。

なぜか？　表情が怖いからです。顔が怖いからです。

表情が怖いせいで、怒っている、または愚痴であると捉えられ、せっかくの意見や想いは聞き流されてしまう。意見や熱い想いより、顔が怖い、という情報が相手の印象に残りやすいからです。

人は真剣になればなるほど、顔が真顔となり、自分が思っているよりもずっと怖い顔になります。それを自覚して、注意する必要があるでしょう。

OLをしていたとき、こんなことがありました。

私は言いたいことは、言いたい本人に言う人。そうでなければ自分の気持ちは伝わらないからです。

相手が課長であれ、部長であれ、時に社長であっても同じこと。言いたい相手に言うからこそ意味がある、と思っています。

ある日、部長に対して仕事のことで意見をしました。内容は詳しく書けませんが、私としては職場環境が少しでも良くなれば、という熱い想いを伝えたかった。

なのに、部長はメモひとつ取らず、うんうんとうなずいているだけ。だから私は聞きました。

「私の言っている事、ただの愚痴だと思っていますか？」と。

部長はその後、しどろもどろしました。図星だったわけです。

私はOL時代、職場では怖い女、と思われていました。笑いもしないし、常にイライラしているし。忙しいときは話しかけるなオーラ全開。

だから意見を言っても、意見の内容より、「私は怖い」という情報ばかりが流れていきました。それはそれでよかった面もありますが、恐怖政治と同じこと。

恐怖で言うことを聞かせようとしても、本当のところでは誰も言うことなんか聞いてくれません。いざというときには誰も助けてくれません。

私がこのことに気づいたのは起業を意識し始めた頃で、OL生活の終盤。だからOLを辞める頃にはグループの雰囲気も良くなりましたが、もっと早く気づいていたら違った環境で過ごせていたかもしれない、と思うのです。

■女性が意見を伝えるときに効果が上がる「あること」

女性が意見や想いを伝えたいと思ったときは、「笑顔」で話すことです。

以前の職場の同僚に笑顔で毒を吐く女性がいました。しかし、彼女は毒舌というキャラではなく、いつも笑っている優しい人、でした。

逆に、私はいつも怖い顔で毒を吐くのでまんま毒舌キャラでした。

言っていることは同じでも、笑顔があるかないかで、その人の印象というのは180度変わってしまうのです。

どちらの方が意見が通るのかといえば、いつも笑顔でいる優しい人の方。笑顔で優しい、という好印象であることが、意見を聞き入れてもらいやすいからです。

逆に怖い、という印象を与えているだけで、意見は伝わりにくくなります。

言っていることよりも、これ以上怒らせないようにするにはどうしたらいいのか？　など、意見とは違う部分に相手の神経がいってしまうからです。

真剣な顔で意見を言うことと、怖い顔で意見を言うことは全然違います。言いたくて言う意見なのだから、伝わったほうがいいに決まっています。

そのためには「笑顔」で言うことです。

心の中では人には見せられないくらいに般若のような表情になっていたとしても、自分の意見を聞いてもらうために笑顔の演技をするくらいがちょうどいいんです。

笑顔でいる人ほど、自分の叶えたいことを叶えているな、と感じます。それは、聞いてほしい人に言いたいことを伝えることができているから。

笑顔であるだけで、意見や想いを聞いてもらえるのは、OLさんだけでなく起業家も同じ。応援してくれる人を増やすひとつの方法でもあるんです。

だから、笑顔ひとつで自分の言いたいことが伝わるなら、笑顔で相手と向き合おう！　と今となっては思います。

■笑顔の効果

「笑顔の効果」は自分の状況で考えてみるとすぐにわかるはずです。誰かから意見や想いを言われたとき、相手が笑顔だったら素直に聞くことができませんか？

逆に相手の顔が般若よりも怖い顔だったら、「何をそんなに怒っているんだろう？」「これ以上、怒らせないためにはどうしたらいいだろう？」と、相手の言っていることよりも、相手の機嫌を取ることを考えてしまいませんか？

これ、相手も同じことなんです。「怖い」と思わせてしまったら、その瞬間に意見は聞いてもらえなくなるのです。だから笑顔が大事なんです。

とはいえ、そんなに簡単に笑えない！　という方もいるでしょう。

笑顔を作るには表情筋が大切で、日本人はここが硬い人が多い。口角が下がっている人が多いのも日本人の特徴ですが、これもまた表情筋がうまく使えていない証拠。

表情筋が柔らかくないと、人に伝わる笑顔って作れないんです。

自分の笑顔に表情筋が使えているのか？　を知るためには、これ以上ない！　ってほどの笑顔を作った状態で誰かに写真を撮ってもらってみてください。

その写真を見たときに、思うほど笑顔になっていなければ、表情筋が硬い証拠です。「人に笑顔だと伝わる笑顔」を作るのは、実はとても難しいことなんです。

■人に伝わる笑顔の作り方

では、どんな笑顔が人に伝わる笑顔なのでしょう？　引きつった作り笑顔では意味がありません。

あくまでも自然な笑顔であること。相手もつられて自然と笑顔になってしまうような笑顔のことです。

作り方は簡単。自分の好きな人のことや、好きなことを話しているときの顔が、最高の笑顔をしている瞬間です。

そして、それを維持できるようにすること。笑顔でい続けることに必要なのが、先ほどの表情筋です。

最高の笑顔をしているときに、顔のどこの筋肉を使っているのか？　それを意識してみてください。

最初は表情筋を使うことに疲れると思いますが、繰り返し練習することで、必ず相手に伝わる笑顔を作れるようになります。

自分が感じていることは相手も同じように必ず感じます。

自分が笑顔で話をすれば、相手も必ず笑顔になってくれます。逆に、自分が不機嫌そうに怒った顔で話をすれば、相手の顔も硬くなっているはず。

そんな状況で、意見がスムーズに伝わるはずがないのです。

■笑顔でい続けることのメリット

なぜ、表情筋を使って「笑顔でい続けること」が必要なのでしょう？　それは、意見を言い返されたときに対応できるからです。

笑顔で意見を言ったとしても、言い返された時には表情が変わってしまう人がいます。これでは相手に対し、余裕がないことが伝わってしまいます。

余裕のなさは一瞬にして相手に伝わります。自信がないのだと思われたら最後。言いくるめられてしまうこともあります。

だから、笑顔でい続けること。言い返されても、自分は言ったことに対して自信がある、と笑顔であることで訴えるのです。

東京都知事の小池百合子さんはまさにそれです。小池さんは記者に少し意地悪な質問をされても笑顔で返していますよね？　これは常に自分に主導権がある、という余裕を無意識に相手に与えることになります。

女性が持つ笑顔の効果は女性ならではのもの。男性の場合、笑顔で意見を言うと聞き入れてはもらえますが、説得力に欠けてしまうこともあるからです。

笑顔で意見を言い、笑顔であることで言いたいことを伝えられる――これは女性だからこそできる技だと私は思います。

■笑顔あふれる対応で、社内コミュニケーションは劇的に良くなる！

スマイル０円。笑顔はプライスレス。

ちょっとした笑顔で自分の意見を聞いてもらえて、仕事をする状況が変わっていくなら、むしろ儲けものだと思いませんか？

笑顔を見せることは、心を売り渡すことではありません。媚びることでも、点数稼ぎすることでもなく、男ウケを狙うことでもありません。

心の中まで見せる必要はありません。心の中で何を思おうが自由です。極端な話、心の中で舌を出していたって、相手にバレなければいいんです。

ただ、笑顔ひとつ見せるだけで、笑顔であり続けるだけで、社内でのコミュニケーションは劇的にうまくいくようになります。

OLさんにとって職場は１日の３分の１〜半分を過ごす場所です。少しでも居心地のいい場所にし、意見を聞いてもらえる機会を増やしたほうが過ごしやすいはず。

心地よい仕事時間を過ごすためのちょっとした知恵をご紹介しました。こちらのコラムを読んだ今日から実践してみてくださいね。