旅しながら働く、新しい生き方。教師からエンジニアにキャリアチェンジ

旅しながら働く、新しい生き方。教師からエンジニアにキャリアチェンジ

ソフトウェアエンジニアとして働きながら、夫のブレントさんと旅するように暮らしているレイチェルさん。現在は日本に滞在しながら、コードクリサリス社で「これからプログラミングを始めたい人」向けの講座の講師を担当。今年で44歳、娘が3人いる彼女ですが、2年前までは今とはまったく違う仕事――科学の教師をしていました。


■10年間続けた科学の教師をやめた理由

今では、ソフトウェアエンジニアとして自由な働き方をしているレイチェルさん。そんな彼女ですが、2年前までは中・高の自然科学の授業を担当する教師でした。

コードクリサリス、レイチェルさん

レイチェルさん「もともと大学の頃に、化学の勉強をして教員免許をとっていました。結婚、出産、離婚を経験して、シングルマザーになったあと、持っていた教員免許を生かして教師になってみたら、意外と楽しくて10年間も続けていました。教えること自体は難しいものの、自分を成長させることにつながるので、好きな仕事でした」


そう話す彼女ですが、教師を続けていく上でいろいろと不満が募ります。

彼女が働く学校の教員評価システムが少し変わっていて、先生を評価する要素の半分が「教えている生徒のテストの点数」になるという評価方法。

レイチェルさんは、主に"移民"でやってきた子供たちを教えていました。

彼女のいたアメリカの公立校では、移民の子どもたちに支援サポートが満足に行われていない状況でした。サポートがない子供と、サポートを受けている子供の成績を比較して評価する制度なので、きちんと仕事をしても評価されない制度自体が不満でした。

また、授業が終わっても放課後でも授業の準備が必要で時間の制約が多く、自分が自由に過ごせる時間がほとんどなかったことも不満のひとつでした。

■ミートアップに参加、新たな人生の選択肢を見つける

そんな不満を抱えていたときに、教師として働く同僚のひとりが、大学に戻ってプログラミングを学ぼうとしていることを知ります。

その同僚に話を聞いてみると、とあるミートアップ(イベントや勉強会)の存在を教えてもらい、一緒に参加。そのミートアップで「ブートキャンプ」という、ソフトウェアエンジニアになるための学校の存在を知ります。ブートキャンプでは数カ月程度、集中的にプログラミングを学びます。

アメリカだと、新しいジャンルの職業に就くには、基本的に数年間大学に通い、修士をとることが必要です。一方、ソフトウェアという職業は想像以上に早いペースでキャリアチェンジが可能。子どもを育てながら働く彼女にとっては、願ってもないキャリアチェンジのチャンスでした。

そのブートキャンプの存在を知り、レイチェルさんは学校の先生をやめることを決意します。

■まったく違う分野の仕事にキャリアチェンジ

レイチェルさん「10年間続けてきた"教師"という仕事を、突然やめるのは本当に怖かったです。このまま勤続していれば、退職金などもきちんと出る予定でした。ただ、仕事をしていく上で、この不満と葛藤しながら毎日を過ごすことを考えると、少しでもリスクをとって将来のために生きるべきだと。同じことで毎日悩んでいるなら、チャレンジして現状を変えよう。そう考えて行動しました」


子どもを育てながらブートキャンプに参加して、約6カ月でキャリアチェンジに成功。

レイチェルさん「ブートキャンプの授業の後半になればなるほど、本当に仕事が見つかるのか不安になっていました。恐怖で眠れない日もあったくらい」


ブートキャンプ卒業後、1年間ほどアメリカのデンバーでバックエンドからフロントエンドまでを扱うフルスタックエンジニアとして働きました。

レイチェルさん「次の仕事を見つけるために、色々なネットワークを活用して人脈を広げていくことも大切なポイントのひとつですよ」

コードクリサリス、レイチェルさん

■毎日同じことに悩むくらいなら、アクションを起こそう

現在は、コードクリサリスの講師として働く彼女。2017年6月中旬に採用が決まり、いまは大好きな日本に滞在して働いています。

「娘さんたちは寂しがらないの?」という質問に

レイチェルさん「”旅しながら働きたい”という夢を子供たちに普段から話していました。旅行の計画を事前に伝えていたので問題はなかったです。あと、各地に行くときに、3人のうちひとりを連れていくので、誰も文句を言わないんですよ。3人まとめて連れていくとなると、コストがかかっちゃうからひとりずつ順番に(笑)」


何事もきっかけがなければ、始まりません。

イベントでも勉強会でもなんでも、そういう場に一度出てみることで、現状の悩みやモヤモヤを打破できるかもしれません。

もし今のキャリアに悩む方がいたら、最初の一歩を踏み出してみてください。

シリコンバレー式プログラミングブートキャンプでキャリアチェンジ

https://p-dress.jp/articles/4427

プログラミングといえば男性の職業。そんなイメージがあるかもしれませんが、2017年の7月に日本で初めて開催されたシリコンバレー式のプログラミングスクール「コードクリサリス」の講師・受講生の半分は女性。ミッションのひとつに「女性のエンジニアを増やす」「業界を動かす先駆者になる」と掲げる彼らの思いとは。

この記事のライター

人生を自分らしく楽しむ大人の女性たちに、多様な生き方や選択肢を提案します。

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