「涼しい」と「きちんと感」を両立! 残暑を乗り切る通勤コーデ
洋服選びが「おしゃれ」「似合う」から「涼しいかどうか?」の基準一択になるこの季節。まだまだ残暑が厳しい8月に、私が日々取り入れている、涼しくてかつ、おしゃれ心を満たせるお仕事コーデの工夫をご紹介します。
■外の灼熱地獄にも室内の冷蔵庫状態にも対応が求められる真夏のコーデ
まず、普通の通勤服をそのままスライドしたのでは当然暑い。最近の日本の夏の暑さは異常だと皆が口々に言う。ところが、ただ暑さ対策だけにポイントを絞って服を選ぶだけでは不十分。
電車やバス、オフィスやカフェ・レストランなどのキツい冷房に体が冷えてしまう。何らかの工夫をしなければ体調を崩してしまいがち。外の灼熱地獄にも室内の冷蔵庫野菜室状態にも対応できるファッションのコーデを考えなければ!
■身体を締め付けないアイテムで、空気の通り道を作る
まず、夏のアイテムは、トップスとボトムス共に、極力身体を締め付けないアイテムにする。ゆるい大きめのブラウス、ウエストが総ゴムになっているフレアスカートは、歩く度に衣服と体の間を風が通り抜け、涼しさを感じられる。
素材はやはり麻が涼しい。
■冷房対策にカーディガンは欠かせない
どんなに猛暑の日でも、私は必ず長袖のカーディガンを持ち歩く。電車やバス、オフィスやカフェは驚くほど寒いから。
また、ノースリーブや胸元があいたブラウスは、本人は涼しいが、やはりオフィスの中に入ると浮く。その露出度に不快感を抱く人も多くいるだろう。よってオフィスでは羽織りものは必須。
かさばらないカーディガンを1枚携帯するだけで、体温調節&見た目調節可能になり、本当に助かっている。カーディガンは白、ベージュ、紺、黒を揃えておけばどんな服とも合わせられる。
■万能な白のノーカラージャケットをオフィスの"置きジャケット"に!
夏に暑い……と不快に思うアイテムは、きついワイヤーブラやガードル、パンティストッキングの3つ。この3つを排除すると同じ服でも驚くほど涼しくなる。
ジャージー素材のロングフレアスカートのワンピースは、どこも体を締め付けないストレッチ素材。ストラップレスのブラと、大きめ(笑)のコットンのショーツだけで着る。スカート丈が長いため、ストッキングを履かなくても脚の露出が最小限に済み、サンダルも履ける。
これだけだとリゾートっぽいファッションになってしまい、オフィスワークには不適格。そこで、どんな服にも必ず合わせられる白いノーカラージャケットを、オフィスの置きジャケットにしている。さっと羽織れば、急な社外の方とのミーティングが入っても堂々とふるまえる。
■シルクの華やか色のトップスは、1枚でもカジュアルになりすぎない便利もの。ロングスカートと合わせてきちんと感を
できるだけ、複雑な重ね着をしたくないのが夏。トップス1枚で過ごしたいが、どうしても襟のないTシャツやカットソーはくだけた感じになりがちで、年齢と共に緩んでくる女性の体型もカバーできない。
しかも、「涼しく!」と思うあまり、白や薄い色を選びがちだが、そうなるとなぜか所帯じみた感じが出てしまう場合もある。
そこで、逆の発想で、うんと華やかな原色のトップスの登場。襟がなくても1枚でサマになる優れもの。シルク素材なので発色がきれいで、化学繊維のものより着ていて涼しい。
私は、これにグレーのくるぶし近くまである丈の長いラップタイトスカートを合わせることが多い。
ここまで長いスカートだと、膝下ストッキングがバレることなく履ける(笑)。
(膝下ストッキングを履いている、ということが他人に見られてバレるほど恥ずかしいことはないと思う私)
きちんと華やかに装っている風にごまかしているが、本人はいたって涼しい思いをしているコーデなのだ。
■オフィスで「素足にサンダル」を履くとき、気をつけることは
サンダルが禁止されている職場の方も多くいらっしゃるだろう。また、そこまでドレスコードが厳しくない職場であっても、やはり生足の露出面積が多いと、ビジネスの場にはそぐわないもの。
ましてや初対面の社外の方や、目上の方に会う場合、素足にサンダルは、常識を疑われてしまう危険性もある。
私は、初対面の方に会う予定がある日は必ずストッキングにパンプスを履くが、単純に社内でデスクワークに専念する日には、こっそり生足+サンダルでコーデする。
サンダルといっても、きちんと感があり、かかとを覆う美しいデザインのサンダルを選ぶようにしている。そして足の爪も生々しさを消すことが逆に大事なので、必ずペデュキィアを。夏の間は、はげないジェルネイルをすることが多い。
さらに、サンダルコーデをするときの必須条件は、ボトムスがうんと長い丈であること。くるぶしより長いパンツ、ふくらはぎを半分以上隠す長めのスカートやワンピースを着る。こうすれば、「生足」という印象を最小限に抑えられるから。
私の友人で、夏は長めのパンツスタイルと決めている、という人もいる。パンティストッキングを絶対履きたくないからだと。インナーソックスか膝下ストッキングにパンプスを履いて乗り切るのだそうだ。うーん、納得!
■「涼しさ」と「きちんと感」の両立こそが真夏コーデの絶対条件
涼しさだけを追求すると、途端にだらしなくなってしまう女性のファッション。ただ、昨今の猛暑ではきちんと感を優先すると汗だくになってしまう。
このふたつの条件課題をクリアするために、働く女性は日々悩んでいる。
やっとの思いで涼しい服を見つけた! かと思えば、凍えるような冷えた室内と公共交通機関。
クールビズだ、省エネだと騒いでいるわりに、世の中の空調温度は、スーツにネクタイ姿の男性に合わせてあるように思えてならない。
今一度、震災後のように、控えめ冷房、空調温度の設定など、日本全体が気持ちを引き締めることはできないものか。
それはなかなか難しいのかもしれない。家庭でも職場でも、暑がって不機嫌になりつつ、エアコンの温度を下げ続ける男性陣の前で、冬物のセーターを羽織る私や女性たち。男女の間の体感温度の差はなかなか埋められないのかもしれない。
ファッションであれこれ工夫して、おしゃれを楽しみつつ、自分の体も守っていこう!