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美髪を作るドライヤーの使い方

毎日髪を乾かしているけれど、正しい方法で乾かしていますか? ドライヤーの正しい使い方や選び方、最近の機能のことはもちろん、自然乾燥とドライヤーによる乾燥の違いやメリット、デメリット、タオルドライの方法など、美髪のプロである美容師が正しい髪の乾かし方を改めて詳しく解説します。

美髪を作るドライヤーの使い方

■髪は自然乾燥? ドライヤーを使う?

シャンプー後にどうやって髪を乾かしていますか?

濡れた髪は表面のキューティクルが膨らんで開いた状態になっているので、できるだけ早めに乾かすのが理想的です。

まずは自然乾燥とドライヤーによる乾燥の違いなどをご説明します。

【自然乾燥のメリットとデメリット】

メリットとして、シャンプー後に自然乾燥=何もしないため、手間が省けて楽チン。
長い髪をせっせとドライヤーで乾かすのは、暑い時期にはとくに一苦労ですからね……。
電気代もかからず、カラーやパーマにも影響が少なそうと思うかもしれません。

ただ、濡れたまま放置することでいくつかのデメリットもあります。

・髪が傷みやすくなる
キューティクルが膨張したまま自然乾燥すると、髪の表面がざらついた状態で乾くため、摩擦に弱くなったり、枕に擦れたり、ブラッシングの際などにキューティクルが切れたり剥がれたりすることがあります。パサつきや枝毛の原因にもなります。

・寝癖がつきやすくなる
髪にはたんぱく質の水素結合と呼ばれるものがあり、乾いたときにくっつくことで形が決まります。半乾きなど濡れたまま寝てしまうことで、変な癖がつきやすくなってしまいます。

・薄毛の原因にも
濡れたままにすることで頭皮が冷えてしまい、血流が悪くなってしまいます。毎日続くと抜け毛のリスクにもなってきます。

【ドライヤーによる乾燥のメリットとデメリット】

ドライヤーでしっかり乾かすことは、そのための時間を確保する必要があって、毎日何かと手間はかかります。
使い方を誤って髪の元々の水分まで飛ばしてしまうと、パサつきやダメージにつながってしまいます。
また、熱の当て過ぎはカラーリングの退色やパーマが取れる要因にもなるでしょう。

一方、メリットもたくさん。というのは、ドライヤーを正しく使うことで、自然乾燥のデメリットはすべて解消できるから。

きちんと乾かせばキューティクルを綺麗に閉じてあげることができ、艶のあるさらっとした仕上がりになり、ダメージのリスクも減ります。頭皮の臭いの元になる雑菌の繁殖も、濡れたまま放置することで起こりやすいため、髪は早めに乾かすのが一番です。

■美髪な人がやっている、髪の乾かし方は?

水分をたくさん含んだ髪をいきなり乾かすのはNGです。びっしょりと濡れた髪は、キューティクルの層に水分子をたくさん含んでいる状態。

このまま乾かし始めると、熱でキューティクルが割れやすくなってしまいます。きちんと乾かしているのに枝毛が増える、髪が硬くなった気がする……などのお悩みを抱えている方は、乾かし方を見直したほうが良いかもしれません。

まずはタオルドライをしっかり

濡れた髪をゴシゴシと強く擦ってはいけません。濡れた髪は、摩擦に弱く、とてもデリケートな状態になっています。

まずはタオルで頭全体を優しく包み、大きく動かしながら根元の水分を拭き取っていきます。擦るイメージではなく、揉みながらタオルに水分を含ませて、拭き取っていきます。

その後、毛先にかけての水分をタオルで包みながら、ポンポンと優しく叩くような感覚でタオルに移していきます。ちょっとした工夫ですが、毎日意識して実践することで、髪へのダメージのリスクを減らすことにつながります。

美髪になるドライヤーの使い方

タオルである程度の水分をオフしたらいよいよドライヤーの登場です。

まずは髪の根元から乾かすために、温風を頭皮が熱くならない距離で向け、ドライヤーを軽く動かしながら風を内側に送り込みます。毛先は根元よりも細くダメージもあり、「乾きすぎ」になりやすいため、必ず根元から乾かすことを心がけましょう。

根元が乾いてきたら、毛先にかけても引っかかったりしないよう、優しく指を通しながらドライしていきます。タオルドライした髪に、洗い流さないトリートメント剤や熱から保護してくれるオイルなどを塗布してから乾かすのもおすすめです。

自分に合うドライヤーを選ぶ

ドライヤーを選ぶときのポイントとしては、「風量」「ワット数」「付加機能」かと思います。

・風量
風力が強いドライヤーほど乾かせる範囲が広く、短時間で乾かせるため、結果的にダメージのリスクは少ないでしょう。毎日かかる時間を考えても大切なポイントです。

・ワット数
数字が大きほど消費電力が大きくパワーが強いといえるでしょう。ただし、ダメージにつながるため、熱の当て過ぎには注意が必要で、1200ワット程度あれば家庭用としては十分だと思います。

・付加機能
最近のドライヤーは高機能のものが増え、ただ乾かすだけでなく、ヘアケアに効果的な機能が備わっているものが多く出回っています。

大きさや重さ、持ち運びをするなら折りたためること、価格など、毎日使うものだからこそこだわって選びたいものです。

ドライヤーのさまざまな機能と髪への効果

■ドライヤーの正しい使い方をマスターして美髪を目指す

高機能ドライヤーが登場して久しいですが、その機能は髪にどういった効果があるのでしょうか?

・温風
髪をスピーディーに乾かし、艶を与えたり、毛流れを方向付けたりといったドライヤーのメインの機能です。

・冷風
ブラシでカールをつけたいときに、温風でカールをつけた後、そのままの形で冷風を当てると、キューティクルがしっかり閉まって艶が生まれ、カールの定着も良くなります。

・イオン
さまざまなタイプがありますが、大手家電メーカーから発売されているドライヤーが謳うマイナスイオンは、負の電荷を帯びた微粒子水です。空気中の水分から生み出されるその小さな水の粒子が、髪内部や地肌に入り込み、潤いを与えて、さらに髪のダメージの原因となる静電気の発生を抑えてくれます。まとまりの良いみずみずしい髪に整えてくれます。

ダメージやエイジングを感じる髪や地肌には、高機能のドライヤーがぴったりです。普段から乾燥しがちな髪を正しく乾かすことで、今までよりもっと美しいヘアを保つことができると思います。

荒木 隆広

美容師。表参道NORAより20201月、NORA GINZAをOPEN 同代表。各種雑誌のヘアメイクやセミナー講師も行っている。

ゲスト一人一人の個性とライフスタイルに合わせたヘアスタイル提案、豊富な薬剤知識と経験、確かなカット技術で幅広い年齢層から支持を持つ似合わせ術の達人。

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