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いいセックスも不倫もいい仕事につながる。そんなダブル不倫の顛末

いいセックスをしていれば、それが仕事の活力になる。そんな理由からダブル不倫へと走った男性がいます。今回の「キス・オブ・ライフ」では、そんな男性の忘れられないキスとセックスの話を伺いました。ダブル不倫へとハマっていった彼が辿り着いた結末とは? 女性にも男性にも忘れられないセックスやキスの話がある……けれど、今回は?

いいセックスも不倫もいい仕事につながる。そんなダブル不倫の顛末

河崎さんの「キスオブ」連載、いつも楽しみに読んでますよ。この間のあれ……「探偵に尾けられたこと、あります? 私、あるんですよ。」で始まる回、あれは一行目ですっかり掴(つか)まれちゃいましたね。あの文が目に飛び込んできた時、心臓が飛び跳ねるくらい衝撃的だったなぁ。

というのもね、僕も以前、探偵に尾けられちゃって、不倫バレちゃって、大変だったんです。……はい、彼女にも旦那がいて僕にも嫁がいて、ダブル不倫でした。いやー、既婚者とはもうこりごりですね。あ、僕も既婚者ですねぇ、そういえば(笑)。

■嫁とはセックスレス……ATMですよ僕なんて

嫁とはセックスレス……ATMですよ僕なんて

嫁との仲ですか? もう結婚も15年近いですからね……ご想像の通りですよ。子供も上の子は中学生ですが下の子はまだ小学校低学年ですし、子育てにはまだ手がかかる。あ、結婚退職して以来専業主婦です、ウチの奥さんは。僕がこんな(広告)代理店にいるから、まあ家には帰らないじゃないですか。クライアントとべったり一緒にいますし、イベントや接待も多いですし、出会いも多いですし(笑)。

だから、初めは広告マンの僕の仕事柄、嫁もいろいろ心配や嫉妬もあったと思うんですけれど、それがだんだん憎悪に変わって、険悪な関係になって、いまはやんわりと無視。僕は家では空気ですねぇ。飼い犬と話してます。黒のトイプードルです。ATM……そう、ATMですよ僕なんて。でも、他の男に比べるとだいぶ出金可能額の大きいATMじゃないかな(笑)。

ええ、お恥ずかしながら嫁とはセックスレスですよ、もちろん。もちろんってことはないか(笑)。でも、周りの男も嫁とレスな奴は多いですからね。40代で嫁と盛んな奴なんて、いるのかなぁ? 想像つかないなぁ。若い子と結婚したり再婚したりした奴は別ですけど、普通お互い飽きるでしょう、違います?

■仕事とセックス(不倫)の好循環……「栄養ドリンクじゃ、もう代わりにならない」

仕事とセックス(不倫)の好循環……「栄養ドリンクじゃ、もう代わりにならない」

若い子、好きですねぇ。30前くらいが一番……あっすみません、40代にもおキレイな方はいらっしゃいますよ、もちろん! ……探偵に尾けられたときの相手は、29でした。何がいけなかったって、新婚だったんですよその子。弁護士さんのお嫁さんでね。弁護士も、家に帰らないですからねぇ。寂しかったらしいです。

僕の仕事も、常に数字と人間関係のプレッシャーにさらされてるもので、どこかで常に女性との関係で発散したい、リラックスしたいって思っちゃうんですね。で、それがまた仕事に戻る活力になる。いい仕事して、いいセックスして、好循環を生みたいんです。僕、今の部内ではいちばん数字持ってますけど、維持するの大変なんですよ? リアリストなんで、成果は常に出していたい。ああ、確かにドーピングみたいなものですね。いやいや、栄養ドリンクでは代わりにならないですよ(笑)。別物です、別物。

彼女の何がよかったか……? あ、この連載だから、キスの話ですよね。若いから顔もちっちゃくて、唇にも弾力があって、何よりも甘い、ってことかな。僕、背は高すぎず低すぎずのスレンダーな子が好きなんですけど、抱き締めてちょうどいいところに唇が来る。溶けそうになりましたねぇ。かわいい子だったんですよ、ホント。

■不倫相手とホテルを出た瞬間……写真を撮られた

不倫相手とホテルを出た瞬間……写真を撮られた

そんなわけで、すっかりハマっちゃって、週2〜3で会ってたんですよ。付き合い始めて1〜2ヶ月なんて、一番盛り上がる時期でしょう。そうしたら、相手の旦那がさすがに怪しんで、携帯チェック。いやぁ、相手の子もパスワードかけててほしかったですねぇ(笑)。でも数年前なんで、当時はLINEにパスワードかける人いなかったんですよ。それで僕の電話番号も身元も割れて、探偵をつけたと。

写真撮られるときって、どうやって撮られるかわかります? 僕の場合は、彼女とホテルを出たら数人のグループが目の前にいました。わっと思って顔を背けてその場を通り過ぎたんですが、思えばそのときに顔を撮られたんでしょうね。そう、「木は森に隠せ」ってよく言ったものです。

でね、あるとき会社に電話がかかってきたんですよ。「○○法律事務所と申します。○○さんとの交際の件で」って……。直球でズバーンと。もう、天地がひっくり返るようなショックでした。仕事なんか手につかないですよ。生きた心地がしない。

絶対に嫁バレしないように、それだけは死守して、示談です。向こうは新婚で、要は旦那も嫁を取り戻したかったわけですから。示談金の額? いやぁ、勘弁してください。クルマ一台買えるくらいかな。国産車か輸入車かは言えないです……。親に土下座して、借金しました。今も少しずつ返していますよ。ははっ、確かに高くついたキスでしたね。

■今は犬の散歩が趣味です……犬連れの女の子を見るのも

今は犬の散歩が趣味です……犬連れの女の子を見るのも

芸の肥やしです、芸の肥やし。そういうことも経験しているから、いい仕事もできる。え? ロマンチストですかね? いやー、僕は自分はリアリストだと思っているんですけれど。ああ、恋愛が傍らにないと仕事ができないから、ですか。うーん、でも男ってそういうところありますよ。いつまで経っても、本当はかわいい子とこっそり恋愛していたい、みたいな。男はロマンスとリアルと両立させてなんぼ、じゃないですかね。

とはいえ、年齢は感じますよね……。だから以前に比べれば、僕も落ち着いたものですよ。最近、そろそろカラダのことも考えなきゃなと思って、走り始めたんです。土日は犬連れて散歩も行きますし。でも、駒沢公園で向こうから犬を連れて来るのが若い女の子だったりすると、犬同士を介して会話しちゃったりして、気になって仕方ないんですけどね。それは「病気」だって? はいもう、ビョーキで結構です(笑)。

河崎 環

コラムニスト。1973年京都生まれ神奈川育ち。慶應義塾大学総合政策学部卒。2000年より子育て、政治経済、時事、カルチャーなど多岐に渡る分野で記事・コラム執筆を続ける。欧州2カ国(スイス、英国)での暮らしを経て帰国後、Web...

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