いい恋は「男捨離」が運んでくる

いい恋は「男捨離」が運んでくる

男捨離という言葉をご存じでしょうか。連作短編マンガ『男捨離のすすめ』(2013年刊)で描かれているのは「断捨離」を恋愛に応用した「男捨離」。男を断捨離する男捨離について、女性の書き手が考えるシリーズ、始まります。


男捨離とは、文字通り「男」を断捨離することだ。
DRESS編集部からこのテーマでコラムを頼まれたとき、脳裏にひとつの定義が浮かんできた。

あたし自身の恋愛を振り返ると、順調に愛を育むことができたときは、必ずその交際をオープンにしていた。公に隠さなければいけない相手のときは、恋愛そのものもグズグズな展開だった。

何よりその交際を隠しているがゆえ、ボーイフレンドに愚痴をこぼしたり、「もっとオープンにつき合える相手がいい」とよそ見してしまったり、愛を育むどころか、愛を壊すとしか思えない行動ばかりしていた。

■私にとっての男捨離は、恋人を公表することでもある

公にできない恋愛というのは、自己都合と相手都合の2パターンに分けられる。

自己都合というのは、主に彼女のいる男のセカンドになってしまった場合だ。共通の友人がいればなおのこと、ふたりがつき合っていることは秘密にしておくしかない。

相手都合というのは、いわゆる不倫の関係だ。こちらは独身だから堂々としていられても、相手が既婚者ならばリスクを考えても隠さざるを得ない。

もしくは相手が有名人の場合、たとえ互いに独身であっても、正式に公表できる関係になるまでは内密にするしかない。不倫とダブルの条件に当てはまってしまったら、もはや日陰の女を貫き通す覚悟が必要だ。

いろいろな男と恋をしたが、長くつき合ったのは周囲に公表した相手だけだった。双方の親にも公認で、友人たちにも紹介し、オープンな交際ができた男とは、後ろめたさが皆無だからか、ずっといい関係でいられた。

オープンだからといって、別れるときは当人同士の都合だから、別に気まずくなることはない。いちいち介入しないくらいには、自分も彼も周囲も皆大人だ。

あたしが交際をオープンにするのには、公認の関係になる目的だけでなく、別の側面もある。

昔からあたしは男友達が多い。健全な男友達もいれば、ボーイフレンドやセフレに属する関係の男もいる。恋人ができたことは毎回打ち明けるが、相手を公表しオープンにつき合うのは、彼らにとって違う意味を成す。

「この男と交際している」という実態を公にすることは、他の男友達と一線を引くことでもある。

健全な男友達ならば紹介するし、不健全な関係の男ならば、個別に宣言せずとも「もう会わない」のだと認識し、相手のほうから去ってくれる。

あたしにとって恋人を公表することは、ある意味「男捨離」と同義なのだ。

■男捨離は自分を大切にすること

グズグズの恋愛も何度か経験したからこそ、誰にでもオープンにできる男との交際は嬉しいと感じる。いくら物わかりのいい大人になったからといって、日陰の女でいるよりも、手をつないで日なたを歩けるほうがいいに決まってる。

友達以上恋人未満の関係も同様だ。もしかしたら恋人に進展するかもしれない相手だとしても、半端なまま時が経てば、未来に期待する気持ちも消失する。

あたしは昨年「もう日陰の女にはならない」決意をした。公表できないような相手とは、たとえ惚れても深い関係になることは自制することにしたのだ。

愛する女を大切にするのが「いい男」だ。半端な関係を続けたり、日陰に追いやるようなのは、たとえ本命の彼女にとってはいい男でも、大切にしているとは言い難い扱いをされる女にとっては、いい男のはずがない。

そんな男を断捨離するのは、自分自身を大切にすることでもある。まだ本当のいい男に巡り会っていないうちでも、決意し自制することで、女の佇まいは変わってくるだろう。

自分を大切にする女だからこそ、いい男から大切にされるのだ。自分さえ自分を大切にしないくせに「大切にされたい」と相手にばかり望むのは傲慢だ。

いい恋はきっと、男捨離をした先にある。つまらない男と満ち足りない恋愛をするほど、大人の女に無駄な時間はないのだから。

この記事のライター

作家/女豹ライター/All About恋愛ガイド。 豊富な体験と取材から得た“血肉データ”による独自の恋愛観が定評。 『人のオトコを奪る方法』『アラフォー独女の生きる道』『「アブナイ恋」を「運命の恋」に変える!』他著作多数。

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