「疲れた、仕事辞めたい」心折れそうになる前に思い出してほしいこと

「疲れた、仕事辞めたい」心折れそうになる前に思い出してほしいこと

「疲れた、仕事辞めたい」。がんばって働いていても、ふと不安になるときがある。そんなときに心の中で「疲れた、仕事辞めたい」とつぶやくわたしがいる。わたしの仕事は、わたしの代わりに誰でもできるのでは。今のままでいいのかな。この仕事、辞めたいかも……そんなあなたへ届けたいショートストーリーです。


■疲れた。事務の仕事辞めたい

32歳、事務職。

入社して数年、仕事にも慣れてきた。職場にはやさしい人が多いし、給料は高くないけどもらえる。それなりにやって、なんとなく続けてきた。

ただ、不安だ。

手渡された資料にただひたすらホチキスをとめて、人生を終えていくのかな。頼まれた内容をエクセルに打ち込んで、稟議書を作って。わたしがここからいなくなっても、他の誰かでもできるような仕事をして。

仕事に真面目に向き合ってはきたけれど、もっとやりたいことがあるような気がする。でも、わたしには何もない。自慢できるようなスキルも経験も、ないと思う。

営業の人を見ていると、うらやましい。スーツを着て高めのヒールで歩く姿に、同じ女でもいつも見惚れてしまう。バリバリのキャリアウーマンって感じがしてカッコいい。きっと自分の仕事に誇りを持ってやっているんだろうな。


仕事、疲れた。辞めたい。

■疲れた。営業の仕事辞めたい

34歳、営業職。

気づいたら立派な30代。仕事でもいつのまにか中堅になっていて、担当するクライアントは多くなった。得意先だって持てるようになった。


ただ、不安だ。


毎日外回りして、相手の話にうまく相づちを打って。「それは違う」と言いたいことも、売上やノルマのために、喉の奥にしまうことがある。元気がないときだって笑顔を作る。だって、わたしは営業マンだから。そう何度も言い聞かせてきた。

仕事は嫌いじゃないけれど、この忙しい日々の先に何があるのだろう。今日も疲れたなぁってひとりつぶやいて、終電近くの電車に揺られて。また明日もバタバタと駆け回って。

結婚しているあの子が、うらやましい。夫と子供がいて、家庭があって、落ち着いて。女としての幸せを手に入れた。わたしの未来はまったく見えなくて、怖い。


仕事、疲れた。辞めたい。

■疲れた。専業主婦という仕事辞めたい

35歳、専業主婦。

結婚して、子どもが生まれて、仕事を辞めた。手放したものもあるけれど、家族がいる。穏やかな日常は、十分幸せなのかもしれない。


ただ、不安だ。


洗濯をして、掃除機をかけて、ゴミ出しをして。献立を考えて、買い出しをして、料理の後には洗い物をして。毎日ほとんど同じことの繰り返し。欠かさずこなしたところで、褒めてくれる人なんていない。

主婦は、給料なんて出ない。休憩もない。いつだって子供と夫のことに全力だ。それでも、「してあたりまえ」「主婦はラクでいい」と思われることがある。

仕事に励んでいるみんなが、うらやましい。社会に居場所があって、うらやましい。家族を愛してはいるけれど、このまま家事だけで人生の時間を埋め尽くしていくのかな。わたしの仕事も認めてほしい。


主婦、疲れた。辞めたい。

そんなことを考えながら……。


今日も、目の前のエクセルに集中していたら、声をかけられた。「いつもわかりやすく入力してくれてありがとう。営業するとき、助かってる。」


今日も、資料をたくさん持ってクライアント先に足を運んだら、言われた。「寒いし、雨も降っているし、大変だったでしょう。でもね、電話やメールで済まさずに顔を出してくれる君だから、お願いしようと思ったんだよ。」


今日も、買い出しをして帰宅して、ぱたぱたと慌ただしく台所に立つと、「今日の夕ごはん、なあに?お母さんが作るごはん、ぜんぶおいしい!」エプロンの裾をつかんで、にっこり笑う小さな息子。


……わたしの仕事、ちゃんと、見てくれていたんだ。

■一人ひとりの仕事は誰かのためになっている、と思い出して

どんな仕事にだって不安があって、
これでいいのかと、悩むときがある。

うらやましく思える、あの人の仕事にも
悩みや、葛藤がある。


どんな仕事も、誰にも見られていなくて、
でも、自分の役割をしっかり果たしていれば、
どんな仕事も、誰かが見てくれている。


「疲れた。仕事辞めたい」。
そうつぶやいたときは、思い出してほしい。

周りには、味方がいる。
わたしたちの仕事は、誰かの支えになっている。

この記事のライター

ライター/物書き

1988年生まれ。 「仕事」「生き方」についてよく書きます。 言葉をつむぐことで、日々の温度をすこしあげられたら。 空を眺めることとお散歩が好き。

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