リーダーには「いいトリマキ」が欠かせない【塩村あやか 連載 #5】

リーダーには「いいトリマキ」が欠かせない【塩村あやか 連載 #5】

塩村あやかさんは都議会議員として、女性リーダーを身近にたくさん見てきました。女性リーダーに必要な「いいトリマキ」について考えます。


 女性リーダーには「いいトリマキ」が必要です。「仲間」や「同志」がいいトリマキであり、「ただのトリマキ」は「最終的にマイナスに作用」してしまいます。

 ただのトリマキは、リーダーの傍にいることで「自分が得」をしようとするからです。私のいる政治の世界もそうですし、ビジネスの世界もそう。

■ただのトリマキといいトリマキの差

 わかりやすいのが韓国の朴槿恵大統領の騒動です。親友でありアドバイザーだと思っていた人がただの「トリマキ」だったゆえ、国民の血税を貪る利権を得ており、結果として大統領は弾劾にまで追い込まれてしまいました。

 一方、いいトリマキは常に自分の職務や役割を一番に考え、時に耳の痛いこともリーダーに伝え、危険を回避してくれます。それゆえ、時にリーダーの失敗を被ることも。その際、本質を見失わないよう苦言を呈することを忘れません。

 それも自分の役割の1つだからです。そうして信頼関係を積み上げていくことにより、絶対的な関係が生まれてリーダーはある程度の差配をその人に任せていくことができるのです。ここまできたら、トリマキから「名参謀」です。

■いいトリマキは「社会への貢献」が頭にある

 いいトリマキが忘れないことは、政治家であれば第一に「国民益」を考えること。同時に政治家は政党人ですから、政党人としては「国民益」を第一に考えて、そのための「組織作り」をしていくこと。

 ビジネスの世界であれば、意外と思うかも知れませんが「会社の利益」が一番ではなく、会社の特性を生かした「社会への貢献」を念頭に置いた進言と行動ができるトリマキがいいトリマキです。

 それが長期的な利益にもつながっていくのです。会社はビジネスですから短期的な利益も大切であり、そのバランス感覚を持っていることもいいトリマキの重要な要素です。

■リーダーになってからすり寄ってくる人物に注意

 あたりまえじゃないかと思った人がほとんどでしょう。しかし、女性リーダーの周囲はまだまだ男性が多いのが常です。

 意外なほどに女性は深層心理では男性よりも甘く見られていることが実態であり、絶対数としてのいいトリマキ=「同志」が少ないのです。男性リーダーであっても「リーダーは孤独だ」と言われていることからも、ちょっと考えたら容易に想像できます。

 リーダーになってからや、それが見えてきた時点で「すり寄って」くるような人物はただのトリマキが大半かもしれません。自分が得をしようというような人が多いので要注意です。リーダーになってから急にいいトリマキができるわけはありません。

 ですから、普段から人間性や仕事ぶりをしっかりと「自分の目」で見ていくことが重要であり、失敗をするとトリマキのせいで自分が窮地に追い込まれてしまいます。または、ジリジリと支持が下がっていくのです。

■リーダーに求められるのはトリマキ選択のセンス

 ゆえに、リーダーにはトリマキの選択のセンスが求められます。苦言を呈してくれている内容が「本当なのか」を見抜く力も必要です。

 また、自分から人材の発掘をして、安心して仕事に打ち込める環境づくりをすることも求められます。そう、リーダーは自分の身近なところを固めることからが仕事のスタートだといえます。

 それができないと、組織のことで心配事を抱えることになり、仕事に集中できず結果に影響してくるのです。

 今年、多くの女性リーダーが仕事に集中できることを祈っています。もちろん、私もその一人としてがんばっていきます。
 
 最後に。なぜ私は本コラムで「側近」ではなく「トリマキ」と記したのか。それは、ほとんどが「トリマキ」だからです。誰もが自分が一番かわいく自分に甘いので、側近のつもりが「ただのトリマキ」になっていくものです。

この記事のライター

東京都議会議員。モデル、自動車ライター、放送作家を経て、社会の問題は全て政治に行き着くと気づき政治の道を志す。維新政治塾1期生。2013年にみんなの党より都議会議員選挙(世田谷選挙区)に初出馬、当選を果たす。2014年には初...

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