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すべての女性は美人になれる【野宮真貴さんインタビュー】

野宮真貴さんが、書籍『赤い口紅があればいい--いつでもいちばん美人に見えるテクニック』を発売。女性には「美人」と「美人予備軍」しかいない、と提唱する本書には、誰でも簡単に美人になれる手法が詰まっています。本書の発売を記念し、野宮さんをインタビューさせていただきました。 

すべての女性は美人になれる【野宮真貴さんインタビュー】

野宮真貴さんといえば、大人のおしゃれアイコンの代表格。「ピチカート・ファイヴ」3代目ヴォーカリストとして、90年代に渋谷系ムーブメントを国内外で巻き起こし、その後は音楽のみならず、ファッションやビューティ、ヘルス分野など、幅広く活躍するカッコいい女性です。

そんな野宮さんが9月、『赤い口紅があればいい--いつでもいちばん美人に見えるテクニック』(幻冬舎刊)を出版。35年の歌手生活から導き出した、効率的に美人になる方法が満載です。今回野宮さんに独占インタビューの機会をいただき、編集長・池田園子が“野宮真貴流・雰囲気美人”になる秘訣を伺いました。

■40歳を過ぎるとリアル美人と雰囲気美人が逆転する

――本書を出版されたきっかけを教えてください。

デビューして35年の歌手生活で、わかってきたことがあります。人前に立つ仕事ですから、キレイでいたいなと思って、いろいろやってきました。回り道をしたこともあります。そうした経験を私よりも年下の方にお伝えできたら、キレイになるための近道になるんじゃないかと思ったんです。45歳から55歳、女性にとって更年期という心も体も変わっていく時期の方に向けたメッセージも込めています。

――反響はいかがでしたか?

自分より若い女性を対象に想定していたのですが、出版後は、むしろ私よりも先輩の60代の方に「口紅は赤じゃなきゃダメよね」と言われたり、友人のお母さまで70代くらいの方に「口紅は赤しか持っていないのだけど、もう一度つけてみるわ」と言ってもらえたりと、案外幅広い層の女性たちから反響をいただいて、内容に自信が持てました。

『赤い口紅があればいい』内で紹介されている内容の例(目次から引用)
・角度は45°。若々しく見せる、目元のつくり方
・写真写りは、一に「光」、二に「表情」、三に「自信」
・21歳から体重が変わらない私の食事法
・“ほどほど”がうまくいく

――「40歳を過ぎると、リアル美人と雰囲気美人が逆転する」「美人を損なうNGゾーンには自ら足を踏み入れないで」「何歳になっても似合うピンクがあります!」など、目次を読むだけでも参考になりますし、すぐさま開きたいページがたくさん。アラフォー世代が本を読んですぐに実践できる、具体的なアドバイスであふれていますね。40代になる前後では女性の場合、心身やライフステージの変化が多い時期だと思いますが、野宮さんは40代の頃を振り返っていかがでしたか。

私の40代は悩んでいる時期でした。21歳で念願叶って歌手デビュー。20代は売れなくても希望と若さに満ちあふれていて、未来に対してあまり悲観的にならずに、音楽を続けていました。30歳を迎えてからは、ピチカート・ファイヴのメンバーになって、知名度も上がり、多忙な10年間を過ごしました。

ピチカート・ファイヴが解散したのが、私が40歳になった年です。ソロになるわけですから、今後どういう方向性でいこうかと、大きな変化に直面していろいろと悩み、模索した時期だったと思います。結婚・出産は30代半ばで済ませ、家庭は一段落していました。

ただ、仕事面ではピチカート・ファイヴとは違う自分で、違う歌を歌わなくてはと、他の人にプロデュース・コラボしてもらうのを楽しんだり、演出家の方と組んでリサイタルをしたりと、新たな挑戦を楽しむ一方で、時折ピチカートの歌を求められることもあり、葛藤がありましたね。

■今の自分をよく見せるには、自分を客観視することから

――10年をひとまとまりとして、さまざまな変化があったんですね。

そうですね。10年単位で上がったり下がったり、人生の動きを曲線にすると、大きなうねりが見られると思います。とはいえ、新しい挑戦をしているから、20代での歌手、30代でのピチカートとしての活動を経て、40代はいろいろと悩み、50代はこれまでの経験がうまく活かせるようになり、より多くのことができるようになっています。

4年前になりますが、デビュー30周年のときに、セルフカバーアルバム『30 〜Greatest Self Covers & More!!!〜』を出して、ピチカート・ファイヴの活動も含め、自分がこれまでやってきたことを肯定して、紡いでいく、といった仕事をしました。せっかくいい曲を歌ってきたんだし、渋谷系だけじゃなくて、そのルーツも含めて世に出してみようと決めてから、「世界中の名曲を歌い継ぐシンガーになる」という新しい素敵な目標に出会えましたし、たくさんのファンの方にも喜んでもらっています。

――過去に積み上げてきたご経験が、素敵な形になっていますね。「野宮真貴さん」というひとりの女性として、40代のときに悩んだり、もがいたりしたことはありますか?

年とともに失っていくものに気づいて、落ち込んで……それをなんとか補うためにすごく努力していました。でも、50代になって当時をよくよく振り返ってみると、ちょっとがんばりすぎていたと思います。

――活動する環境が激変するなか、心身の変化も感じるようになった、と。

たとえば、年齢を重ねるにつれて、髪の艶がなくなってきます。だからといって、若い頃と同じ艶を求めると、頻繁にトリートメントに行くなど、維持管理に時間かかりますよね。結局、若さを保とうとすると手間暇がかかるわけです。

でも、あるとき、ふっと気づいたんです。いくら艶のある髪を取り戻したところで、顔には年相応のしわやたるみがあるわけで。髪と顔にギャップがあると、綺麗に見えないだろうし、もっと自然体で生きればいいんじゃないかな、って。今の自分をよく見せるには、自分を客観的に見なければいけないな、とも思いました。

(後編につづく)

野宮真貴さん
「ピチカート・ファイヴ」3代目ヴォーカリストとして、90年代に一斉を風靡した「渋谷系」ムーブメントを国内外で巻き起こし、 音楽・ファッションアイコンとなる。 2010 年に「AMPP 認定メディカル・フィトテラピスト(植物療法士)」の資格を取得。現在、音楽活動に加え、ファッションやヘルス&ビューティーのプロデュース、エッセイストなど多方面で活躍中。ニュー・アルバム『男と女~野宮真貴、フレンチ渋谷系を歌う。』好評発売中。

DRESS編集部

いろいろな顔を持つ女性たちへ。人の多面性を大切にするウェブメディア「DRESS」公式アカウントです。インタビューや対談を配信。

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