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リップメイクを5W1Hで因数分解してみる。

ただ色をのせるだけがリップメイクではありません。英語の疑問詞の「5W1H」で考えてみると、リップメイクがもっと面白く、工夫できるものになりそうです。西村宏堂さんが考察します。

リップメイクを5W1Hで因数分解してみる。

リップメイクは簡単に済ませることも、また時間をかけて仕上げることもできます。リップクリームだけで仕上げる方も、赤いリップを纏われる方もいらっしゃると思います。
ここで、英語の5W1Hにたとえて一歩上の考察をしてみましょう。
Who, Where, Why, When, What と Howです。

■Who

あなたは誰なのか? どのような立場でどのような印象を与えたいのか? 肌の色やファッションは? どんな個性を演出したいのか? これらを明確にすることで、かわいいピンクにするのか、赤くドラマティックに仕上げるのか? 色のトーンや濃さは? 質感は? ということを考えやすくなります。
私が自分自身にメイクするとき、リップの形が目立つような赤などのリップスティックを使ってメイクをすると一気に華やかになり、その結果、私の求める雰囲気が損なわれてしまうことがあります。自分のワイルドさを残すために、あえて何も塗らない、もし塗るのであれば黒に近い紫などをつけたりしてミステリアスさを表現するなど、自分の気分や見せたい雰囲気をコントロールするようにしています。
逆に、人によっては目にたくさんメイクすると似合わない、目が重たく見える、何もしないのが一番似合う、という方もいます。そういう人はリップに焦点を持ってくると、顔全体が華やかに見えます。赤などのしっかりした色を使いたくない場合はローズやベージュピンクなどの柔らかい色が自然です。

■Where

あなたはどこに行くのか? パーティに行くのか、仕事に行くのか、家にいるのか? そういった場所に合わせて色や質感を選ぶことができると思います。照明が明るいレストランに行くのか、あるいは薄暗いバーなのか? 蛍光灯の家なのか? または日本にいるのか、海外に行くのか? 海外なら、ドバイなのか、スペインなのか? などなど場所を考えてみましょう。
ラメが入っているリップは改まった場にはそぐわないでしょうし、ドレスを着るのであればほんのり色のついたリップグロスだけでは物足りないかもしれません。シニア向けの施設に遊びにいくにいるのであれば色つきのリップクリームでも良いし、スペインでパーティなどに行くのであれば少し華やかな色も良さそうですね。

■Why

あなたはなぜメイクをするのか? 身だしなみ、美しく見せるため、パーソナリティーを表現するため、もしくは独特な新色をアピールするためなのか? ファッションのアクセントの一部なのか? プロフェッショナルに見せたいのであればグロスたっぷりで妖艶さを出すよりは、マット、シアーなどシャープな質感が適しているかもしれません。しかしハロウィーンのコスチュームでキャットウーマンを着るのであれば真紅のグロスが必要ですね!

■When

あなたのメイクをする時間は何時なのか? 人と会うのは何時か、何時間メイク直しができないのか? 仕事の後にメイクを直すのか? 直す時間はどのくらいあるのか? そういったことを考慮しましょう。食事をする時間であれば赤いリップは取れて、だらしなく見えてしまうかもしれませんし、風が強い日でリップグロスが多ければ髪が唇にくっついてしまうかもしれません。

■What

あなたはどんな色を選び、どんな質感を選ぶのか? パールが入っているもの、ラメが入っているもの、メタリックなもの、マットなもの、色々な質感がありますし、リップスティック、リップグロス、リップペンシル、リップクリーム等の種類もあります。どの種類の物でどの色が良いのか? ということを考えてみましょう。基本的にはリップペンシルが一番持ちが良いです。理由は一番個体だから。また最近は肌について乾くと取れないリキッドタイプのリップカラーもあります。リップスティックやグロスは食事等をすると比較的取れやすいので注意が必要です。また油もので化粧品は溶けるので食べる料理にも注意ですね。

■How

あなたはどのような方法でメイクをしていますか? リップスティックから直に塗る、リップブラシを使う、指でつける、などなど。リップスティックからそのままでしたらやはり簡単で早く塗ることができます。しかし赤などのしっかりした色をつけるときはリップブラシやリップライナーを使うとや形が繊細にコントロールしやすくなります。またたくさんつけるのではなく、ふわっとのせたいときは指でぼかしながら塗ることもできますね。多くのリップブラシは私が使う時には少し小さく感じます。高いリップブラシではなくてもナイロンの毛であればアクリル絵の具用の筆を使うのも便利です。先が丸くなっていて使いやすいサイズを選ぶと良いでしょう。メイクさんの中には木の枝や、漆用の大きなハケを使ってメイクする人もいます。

流行や決まりにとらわれず、自分の特性を活かすその場にあったスタイルで表現してみてはいかがでしょうか?

Photographer: Ryan Slack
Model: Ashley Smith
Makeup: Kodo Nishimura
Location: Mediumplex in Williamsburg, NYC

西村 宏堂

ニューヨークを拠点としグローバルに活躍するメイクアップアーティスト。ミスユニバース世界大会、ミス USA大会をはじめ、雑誌ではNylon, Life&Style、Esquire, US Weekly, Men’s Healt...

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