1. DRESS [ドレス]トップ
  2. ワークスタイル
  3. 人の言葉よりも行動を見よう。全ては自分から始まる。

人の言葉よりも行動を見よう。全ては自分から始まる。

「裏切られた……」「話が違う!」彼氏が浮気した。離婚したいと突然言われた。貸したお金が返ってこない。仕事内容が聞いたものと違う。世の中のトラブルはなくならない。そして、そのほとんどは人間関係のこじれからくるのではないか。

人の言葉よりも行動を見よう。全ては自分から始まる。

「裏切られた……」「話が違う!」
彼氏が浮気した。離婚したいと突然言われた。貸したお金が返ってこない。仕事内容が聞いたものと違う。
世の中のトラブルはなくならない。そして、そのほとんどは人間関係のこじれからくるのではないか。

連日のワイドショーも、涙の会見、謝罪シーンに思わず惹き付けられてしまう。大なり小なり自分に当てはめて考えてしまうからなのか。
もし、そんな目に遭いたくなかったら、行き着くところ、「人を信じるか、信じないか」そんな問題になるのか。

私は、女性部下を持つことが多いからか、よく相談される。
「付き合いたいと言ってきたのは彼なのに、元の彼女となかなか別れようとしない」
「子どもが生まれるのをとても楽しみにしていたはずの夫が、妊娠中や出産後の育児には、びっくりするほど非協力的だった」などなど。

女性の場合は、男性がイニシアチブを握る場合が今も多いので、相手の行動に振り回され、人生の転機がやってきたり、我慢を強いられたりするケースが多いように見える。

かくいう私も、ビジネスにおいては、散々な出来事を経験した。
調子よく仕事を受けていたにも関わらず、仕事を頼んだ相手と一切連絡がとれなくなったり、とんでもない契約内容で多額のお金を払うはめになったり……。
書けないようなこともあった。

それが経済的な被害なら、たとえ甚大でも物理的な傷だ。でも、自分たちは仲間だからとか、ずっと一緒に頑張ろうとか、心を酔わせる言葉ですり寄ってきて、はしごを外されると、精神的にきつい。渦中では誰を信じていいかわからず、疑心暗鬼にもなるし、心も消耗するだろう。

でも、いま、自分の出来事を振り返って思う、それらは全て、私の未熟さに起因しているのだ。

もしかしたら、相手側にそれなりの事情があったのかもしれない。約束した時点ではそう思っていたけれども、状況が変わり、それを果たせなくなったとか、無知だったとか、私のことを多少の裏切りで傷つくタイプではないと思っていたのかもしれない。

ただ「人として」のレベルを超えた不義理なら、それは悲しいことだし、おそらくその人の人間的な弱さが露呈した結果なのだろう。そんなときは、そっと距離をおくのがいいだろう。

でも、結局、甘いトークに酔わされ、心を許したのは自分だ。相手は期待させるようなことを言ったかもしれないが、期待したのは自分だ。結局、信じると決めたのは自分だった。
いや、もしかしたら私は、信じさせてほしかったのかもしれない。「相手の言った通りだったらいいな」。そんな期待に胸を膨らませて、ちょっとした違和感に目をつぶっていたのではないか。
そんなとき、私は自分の心しか見てなかったのだろう。本来なら相手の心を見るべきなのに。

■「言葉」よりも「行動」を見つめるべき理由

目を向けるべきは、その人の言葉ではなく、行動だった。
目的や想いが一緒なら協力関係は構築しやすい。
そして、重要なのは、簡単に発せられる言葉ではなく、嘘が吐けない行動だ。

さらに、大きなことをゆだねる相手とは、信頼関係を構築し続ける努力がベースとなる。尊敬や信頼という感情を、一方だけではなく、お互いが持ち続けることができれば、万が一、問題が発生しても前向きに解決できる。

「騙された」とトラウマにして、他人のせいにするのは簡単だけど、せっかくだから、未来の自分を輝かせるための糧にしよう。

嫌な目に遭うのも人間関係だが、人生の素晴らしい転機やエネルギーやパワー、愛をくれるのも、この上ない幸福感をもたらしてくれるのも、また人間関係だから。

■「言葉」ではなく「行動」を見ればいい

次はもっとよく見よう。ちゃんと向き合おう。
言葉ではなく行動を見ればいい。核心から逃げずに話し合えばいい。期待値をすり合わせればいい。

もちろん、完璧な人なんていない、自分が信じられる部分とそうでない部分に分けて考えていくことも大切だ。
そして、何よりも人を信じたかったら、まず一番に、自分が信じてもらえる生き物であることを意識しよう。もちろん、言葉ではなく言動で。

私もまだまだ未熟だけれども、より正しく美しい行動を日々積み上げていこうと意識している。そうすれば、永遠に人は磨かれ、そして輝きを保ち続けられると考える。

それは、旧知の信頼関係を強固にするばかりでなく、常に新しく、素晴らしい出会いが、絶え間なくもたらされる人生を約束する。そんな素敵なご褒美がついてくるのだから。


Text/経沢香保子(つねざわ かほこ)


桜蔭高校・慶應大学卒業。リクルート、楽天を経て26歳のときに自宅でトレンダーズを設立し、2012年、当時女性最年少で東証マザーズ上場。 2014年に再びカラーズを創業し、「日本にベビーシッターの文化」を広め、女性が輝く社会を実現するべく、1時間1000円~即日手配可能な 安全・安心のオンラインベビーシッターサービス「キッズライン」を運営中。オンラインサロン「女性起業家サロン」も人気。

経沢 香保子

桜蔭高校・慶應大学卒業。リクルート、楽天を経て26歳のときに自宅でトレンダーズを設立し、2012年、当時女性最年少で東証マザーズ上場。 2014年に再びキッズラインを創業し、「日本にベビーシッターの文化」を広め、女性が輝く社...

関連記事

Latest Article