仕事もオフも欲張りに!いま解きたいワーク・ライフバランスの誤解
はじめまして、ワーク・ライフバランスコンサルタントの大塚万紀子と申します。「そんな職業、初めて聞いた!」という方が多いかもしれませんが、“ワーク・ライフバランス”という言葉はどこかで耳にされたことがあるのではないでしょうか。
2006年、創業のパートナーである小室淑恵とともに私たちの会社、(株)ワーク・ライフバランスを設立し、今年で10年目。設立当初は「ワーク・ライフバランス? ライフを優先して、ワークはほどほどに手を抜いていい、という考え方でしょ?」「育児中の女性のための考え方で、自分には関係ない」とそっぽを向かれ、「そうじゃないのに! もっと真剣に話を聞いて!」と悔しい思いをしたことも数知れません。
また、私自身も、前職のIT企業では夜遅くまで残業続きだったのに、ある日を境に18時までに退社しなければならない、しかもいつの間にか(?)二人の女の子の母と仕事とを両立しなきゃ!という劇的な働き方の変化に四苦八苦したこともあります。
■仕事とプライベートを行き来して良質なものを生み出す
そんな創業時の苦労、自分自身の悩みを経て、今、ようやく「あぁ、ワーク・ライフバランスの真髄って、こういうことかな?」と見えてきたように思います。テーマとして取り組み始めて10年。今、私の中でワーク・ライフバランスとは、プライベートの時間で得た経験や情報、人脈を、ワークで存分に活かしアウトプットの質を高める、この循環のことを指すと位置づけています。
天秤をイメージしたり、50:50をキープしないと!ということを連想したりする「バランス」ではなく、むしろライフもワークも欲張りに充実させることで、お互いに相乗効果をもたらしあう「シナジー」を起こすこと、これこそがワーク・ライフバランスの本質ではないでしょうか。
そのようにとらえると、男女という性別や、育児をしているかどうかといったライフイベントにかかわらず、すべての人にライフを充実させるチャンスがあり、ちょっとした工夫でワークの質にもよい効果が表れるはず。
特にDRESSを読むみなさんはきっとアクティブで、仕事にもファッションにもセンスがきらりと光る方(もちろん、人知れず悩んだりすることも……ありますよね!)。そのセンスをフル活用して、ワーク・ライフ“シナジー”をもっと起こしていただきたい。これからの日本社会のロールモデルになっていただけたら、こんなに心強いことはありません!
これまで1000社以上の組織にコンサルティングに入らせていただいた経験もみなさんとシェアしながら、ワークもライフも悩んだり迷ったりしたときのヒントになるコラムにできたらと思います。これからどうぞよろしくお願いします!