「艶っぽい女性は“面白い女”を目指さない」 夕聖さん×はあちゅうさん 艶女対談
艶っぽい女性――こう聞くと、なんとも妖しくて、熟した色香を漂わせる女っぽい女性を連想します。「艶っぽい女性」というテーマで、今現在はバーを経営、新宿歌舞伎町で元ナンバーワンホストだった夕聖さんと、ブロガーで作家のはあちゅうさんとの対談の後編。
夕聖さん×はあちゅうさんの対談の前編は「男から『抱きたい』と言われたら軽く頷く女が艶っぽい」から。
■艶っぽい女性は“面白い女”を目指さない
DRESS世代の女性に似合うのは「かわいい」ではなく、「艶感」ではないでしょうか。経験を積み重ねてきて、余裕のある女だからこそ出せるのが、艶っぽさ。
艶っぽい女性の受け答えや仕草についてお届けした前編に続き、後編では著書に『半径5メートルの野望』などがある作家・ブロガーのはあちゅうさんと、著書に『秒速でオトす交際術』などがある、超有名店に所属していた元カリスマホストで、現在は西麻布のプライベートバーでオーナーを務める夕聖さんに、「艶女」をさらに深掘りしていただきました。
■別れたがる女性の影には次の男がいる
はあちゅうさん(以下、は):夕聖さんは、一度付き合うと長続きする方ですか?
夕聖さん(以下、ゆ):自分では長いと思っていますが、2年くらいが最長ですね。
は:女性から別れを切り出すとき、どう伝えてほしいですか?
ゆ:変に駆け引きされるよりは、ストレートに気持ちをぶつけてほしいです。でも、別れたい理由を伝えない方が男は傷つきません(笑)。いつ心が変わったか、日付程度のヒントは与えても良いですけど。女性から別れ話を持ち出すときは、8割方次の男ができていますよね。
は:それは否めないです……。ちなみに、女性が心変わりしているのは、男性はわかるものでしょうか? 目の動きなどに現れそうですが。
ゆ:それもありますし、今までしなかった行動をし始めたら、疑惑に変わりますよね。極端な例ですが、前はふたりで一緒にいるときには、スマホを気にしなかったのに、いきなりスマホを手放さなくなったとか、どう考えても何かあったな、とわかる。
は:言動が明らかに変化するんですね。あと、お聞きしたいのは、年上男性と接するときのコツ。気をつけた方が良いことってありますか? 仕事柄、年上男性との出会いが多いんです。
ゆ:相手と自分、それぞれの目的を理解しておくことでしょうか。はあちゅうさんが出会うような年上男性の多くは、社会的に成功していて、結婚されている方ではないかと思います。
は:ですね。
ゆ:全ての男性がそうだとは言いませんが、「エッチしたい」という下心を持つ男性は少なくないのかと。それにどう対応するかですよね。食事に誘われたら、その人のことが好きで行くのか、一緒に過ごすと何かしら得するから行くのかなど、考えた方が良い。実際どうしていますか?
■3回デートして落ちない女性は諦める
は:相手に対して、何かしらの好奇心や下心がなければ、誘われても丁重にお断りします。誘いに応じたときは、食事中の会話を重要視しますね。「この人は私に気があるのかな」とか「この後どうしたいのかな」と考えながら喋っています。
ゆ:はあちゅうさん自身が、相手のことが気になると思ったときはどうしていますか?
は:自分から好意はガツガツ見せられないです。相手が好意を示してくれないと、自分からはいきづらくて……。押して押して押して、みたいなのは無理で、一度感触を確かめてみて、ダメだったら諦めます。
ゆ:それはどうして?
は:臆病だからかもしれません。たとえば一度「ごはんに行きませんか?」とメールしても、返信が来なかったり「忙しいから」と1回でも断られたりしたら、それ以上押せません。「縁がない」と思っちゃうんです。夕聖さんはどれくらい押せますか?
ゆ:10回はめげずに誘えますね。一度都合が悪いと断られても、次に空いている予定を出してもらい、僕のスケジュールを調整して合わせます。それで落とせなかったことはないです。
は:もし、相手が迷惑そうにしていても、10回誘い続けられますか?
ゆ:もちろん! ダメなの(笑)?
は:いえ、男性はそうであってほしい、と私は思いますよ! ちなみに、どういうプロセスで女性を落とすんですか?
ゆ:1回目は普通に食事に誘って、家まで送り迎えします。最初に「きちんとしている感」を見せないと次はないので。相手から「(夕聖って)1回目でエッチしちゃうんだ」と思われるし、僕自身も相手の軽さに引いてしまいます。2回目も同じ。3回目は自分の財布と同じブランドの小物を買って、迎えに行ったタイミングで渡すんです。そうすれば大抵感動してくれます。
は:で、3回目の夜に落ちちゃう。3回待てる女性に本気になる、ということですね。
ゆ:3回で落とせない女性は一生落ちないからね(笑)。
は:名言だ(笑)!
■艶っぽい女性は「interest」な笑いを提供する
ゆ:最後に、艶っぽい女性の会話についても話しておきましょうか。
は:ですね。DRESS読者の女性は好奇心旺盛で、自分磨きやスキルアップにも意欲的だと思います。たとえば、あらゆるジャンルに関して知識豊富で、それを食事中などに披露してくれる女性ってどうですか?
ゆ:僕は自分が知らないテーマの話をされると、かなり興味を引かれます。知らないことを知るのは面白いですから。たとえば、宇宙ネタが好きな女性だったら、「私が宇宙に存在していたら〜の位置で……」とか、自分を惑星にたとえてみるとかね(笑)。めちゃくちゃユニークな人だな、と思いますよ。とはいえ、面白すぎても「友達枠」に入ってしまい、色気を感じなくなるので、「面白い」の見せ方は工夫したいですね。
は:私の場合は、食事中、環境問題や原発問題について延々と真剣に話す男性がいたら、「私には合わないかも……」と思ってしまいます。
ゆ:硬いテーマの話でも、ときどきジョークや笑える小咄を交えるなど、クスッと笑える方向に持っていけたら悪くないと思いますけどね。もちろん、人間性を疑われるような、まったく笑えない話をするのはダメですよ。
は:話の内容というよりは、話の持っていき方なのかな。ウイットに富んでいれば良いのかなと思います。話の最中に、相手を置いてきぼりにしていないか、きちんと相手の表情を見ていて、ぽかんとした顔をしていたら話題を変えるなど、臨機応変に対応すべきですよね。これは男女ともに共通することだと思います。
ゆ:会話はふたりで作るものですから、必ず相手が今どんな思いで過ごしているのか考えて、観察しないといけないですね。
は:まとめると、「laugh」ではなく、「interest」の笑いを提供できる女性こそ、艶っぽいのだと思います。そうすれば、女性の色気を損なうことなく、楽しい時間を演出できるはずです。相手の話に大きめなリアクションで反応したり、思いきり笑ったり、深く聴き入ったり……そういった相手への配慮のある女性は艶っぽいなと思いますよ。
(終)
夕聖さんのプロフィール
ホスト時代、ピアノやヴァイオリンを弾く異色のホストとして、数々のメディアから取り上げられた経歴を持つ。ホスト引退後に西麻布で飲食店を経営する傍ら、鈴木おさむ氏が演出を手がけるテレビドラマの監修、自身が作詞作曲した曲をiTunesで配信するなど、活動の幅は多岐に及ぶ。著書に『時給100万円の会話術』、『秒速でオトす交際術』などがある。
はあちゅうさんのプロフィール
ブロガー・作家。慶應義塾大学法学部政治学科卒。在学中にブログを使って、「クリスマスまでに彼氏をつくる」「世界一周をタダでする」などのプロジェクトを行い、女子大生カリスマブロガーと呼ばれる傍ら、レストラン、手帳、イベントをプロデュースするなど、幅広く活動。2009年電通入社後、中部支社勤務を経て、クリエーティブ局コピーライターに。2011年12月に転職し、トレンダーズで美容サービス、動画サービスに関わる。2014年9月からフリーで活動中。2015年4月から日テレ「スッキリ!!」火曜レギュラーコメンテーターに。
月額課金制個人マガジン「月刊はあちゅう」、オンラインサロン「ちゅうもえサロン」「ちゅうつねサロン」などを運営。著者に『自分の強みをつくる』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)『恋愛炎上主義。』(ポプラ社)『半径5メートルの野望』(講談社)など。雑誌、オンラインメディアなどでの連載多数。催眠術師資格を保有する。
ブログ:http://lineblog.me/ha_chu/
Twitter:@ha_chu
Text=Sonoko Ikeda
Photo=Shinsuke Yasui
いろいろな顔を持つ女性たちへ。人の多面性を大切にするウェブメディア「DRESS」公式アカウントです。インタビューや対談を配信。