ファミリーマート「旨み抹茶のパフェ」から学ぶ仕事の流儀
ファミリーマートの新商品は、もはやコンビニスイーツの枠を超えた豪華絢爛な抹茶パフェ。美味しさの秘訣を探っていくと、そこには仕事で高いパフォーマンスを出す極意がありました。
■土台の3層が完成されているからこそ具材の旨味が引き出される
京都宇治で創業450年を誇る「上林春松本店」監修の本格スイーツ。
蓋を開けると、抹茶ゼリー、粒あん、ホイップクリーム、シロップ漬けみかん、というあんみつの定番具材が。このまま京都で出されても納得の華やかな見た目。
具材を支える土台は、上の層から抹茶ムース、ミルクムース、スポンジの3層です。スプーンで底まですくうと、断層がキレイ。
上部の具材の豪華さに心ときめきますが、実はいい仕事をしているのは土台の3層。抹茶ムースはほどよい甘さ、ミルクムースはきめ細かく、スポンジは甘くてふわふわ。スイーツとしての食感、甘み、バランスをこの部分だけでも完全にクリアしています。
この基本が押さえられているからこそ、上部の華やかが際立っているのです。苦みが強い抹茶ゼリーと食べても合う、和風な甘みの粒あんとも洋風な甘さのホイップクリームとも合う、酸味があるみかんとも合う。土台の3層が、どんなタイプの旨味も引き出してくれる縁の下の力持ち的な役割を果たしています。
つまり、基本を押さえているからこそ見た目の“遊び”がサマになっているということ。人間の仕事に例えれば、土台は納期やクライアントからの要望、取り組む姿勢の誠実さという基本。具材はその人ならではのデザイン、文脈、方法論など味を出すための工夫。基本がしっかりできているからこそ個性が輝き、全体として非凡なクオリティになるのです。
逆に基本を飛ばしてしまうと個性の要素は輝きません。みかんと抹茶ゼリーだけを食べてもスイーツとして美味しいかと問われると微妙ですよね。「旨み抹茶パフェ」の高い完成度から、自己啓発本を一冊読んだレベルの仕事の流儀を学びました。
・価格:298円(税込)
・カロリー:258kcal