「白Tシャツが体育着に見える……」大人女性のお悩みを解決

日曜日は、ファッションのお悩み解決スタイリスト・すえおかりみこさんが、担当。今日は、これからの季節に大活躍する“白Tシャツ”を、大人っぽくおしゃれに着こなすポイント、“体育着”を着ているみたいにならないコツをご紹介します。

■白Tシャツを大人っぽく着るには……？

半袖の出番が増えてきました。ふだんからカジュアル・シンプル愛の強い私は、この季節になると白Tシャツコーディネートにワクワクします。

シンプルの極みと言っても過言ではない白Tシャツは、白ご飯のような存在。どんなおかず（小物）とも合う、というか合わせ方自在で、とにかくファッションを楽しむ自由さを与えてくれます。

ところが、白Tシャツに関してはよくお悩みを頂戴します。なかでも多いのが「体育着に見えてしまう」というお悩み。確かに形も素材も体育着とは共通点が多いのが白Tシャツです。白Tシャツは白ご飯のようなものなので、「そのまま」で着ないことがポイント。これはよく言われていることですが、実際にはどうすればいいのかわからないですよね。

今回は「そのままで着ない」白Tシャツコーデをご紹介します。

■ワイドパンツを合わせてリラクシーコーデ

白Tシャツに合わせるボトムスとして心地良いのがワイドパンツ。

デニムに合わせると爽やかさですが、どうも落ち着かない。その点、ワイドパンツ合わせはリラックス感があり、ゆとりのあるシルエットで大人っぽくも見せてくれます。

白Tシャツとひとことで言っても色々な形、色み、素材があります。まずは、厚地で五分袖、衿まわりのラインも太めな体育着感たっぷりな１枚（AZUL BY MOUSSY COTTON USA BIG T 税込2189円）でのコーディネート。体育着感たっぷりとはいえ、サイドスリット、肩落ちシルエットなどのディテールはきちんと施されているTシャツです。

ビッグシルエットなこのTシャツは体のラインを拾わず、ハリのあるコットン素材。そのままでは女っぽい雰囲気は強く出ません。むしろ体育着っぽくて男っぽい。でもそのメンズライクな雰囲気、体育着感が女っぽく見えすぎるのをセーブして、なんとも心地よいカジュアルスタイルを作ることができます。ほんのり女っぽさが欲しくなるので、ストールをぐるっとひと巻き。

女っぽさが全面的に出ると上品さに欠けるように感じるようになるアラフォー以降。敢えての体育着っぽいTシャツ×しなやかな素材感の小物で、ほどよいバランスに。

■落ち感のあるワイドパンツで優しい雰囲気に

反対にこちらは柔らかな薄手コットン素材のTシャツ。UNIQLOドライカラークルーネックT（３点で税別1500円）、パック入りのメンズTシャツです。こちらのTシャツはメンズものなのですが、その柔らかな質感と薄さ、ビッグシルエットまではいかないゆとりが、ほどよく女っぽいラインを作ってくれます。

薄手で下着の透け感がちょっと気になるところではあるのですが、私のおすすめは、ネイビーなどのあえて濃い色のプレーンな下着やタンクトップを着てしまうこと。隠すより見せる、です。袖のカッティングはメンズものっぽいのでたくし上げて女性らしいシルエットにするのがオススメ。ふた折りするのにちょうどよい長さです。

柔らかな素材がほどよい落ち感を作ってくれるので、ボトムスにもテロンとした素材のワイドパンツを合わせました。落ち感あるシルエットのコーディネートは優しい雰囲気を作ってくれます。

白×カーキの定番色合わせなので、バッグには思いきり鮮やかなイエロー×オレンジの籠バッグを。「白ご飯」コーデには多少ガツンとした味つけの「おかず」を入れても「食べられる」、むしろアクセントがあったほうが「ご飯がススム」というもの。裏を返せば、コーディネートに困っているひとクセ小物には、白Tシャツを合わせるのが正解です。

白Tシャツが映える青空の季節。気分の上がる１枚で、初夏を存分に楽しんでみてください。