私に必要な綺麗は、体がちゃんと知っている
肌は、時間やお金をかければ綺麗になるわけじゃない。エマちゃんが思う、“自分に必要な綺麗”のために一番大切なこととは。
私は子どもの頃からアトピー肌で、とにかく年中お肌に悩まされてきました。物心付いたときからお肌に悩んでいたから、肌悩み歴は相当です。
だからきっと、同い年のお友達の誰よりも先に、化粧水や日焼け止めを使ってきたし、お水やお茶、サプリメントや食事なども、お肌にいいものを口にしてきました。かけたお金も、相当の金額になると思うな。
我ながら「健康意識過剰気味」に人生を送ってきていると思います。
■化粧水をやめた。夜のお手入れは10分から1分に
そうやって生きてきて、早アラサーになったわけですが、結論が出つつあります。
大人になって自分なりにいろいろ調べたり、考えてみたり、いろんな人を見て出した結論。
それは、健康も美肌も、叶う方法はシンプルだなってこと。
お肌にしていえば、保湿と紫外線対策。これがすべて。
私は中学生の頃から毎日日焼け止めを使ってきたので、未だにシミひとつないし、シワも気にならない。これは紫外線対策の賜物だと思います。
この間、エステティックサロンで肌診断をしたら、乾燥の項目以外、シワ、ハリ、透明感が星5つでした。乾燥はアトピー肌の宿命だからその結果はまあ納得。だからこそ保湿の重要性もわかります。すべての肌トラブルにはまず保湿が必要なんですよね。
以前はいろんな化粧品をお肌に塗りたくって、ベタベタにして眠らないと気が済まなかったんですけど、あるとき「お肌にいろいろ塗りたくるのって、逆にお肌の機能を弱める気がする」って本能的に思いました。
「お肌にはもともと皮脂があって、潤わせようとする働きがあるはずなのに、その皮脂分泌を無駄な化粧品で塞いでる気がする」「このベタベタの成分が、まるで食べ過ぎで消化不良を起こした胃のように、過剰にお肌に乗っていることで炎症のきっかけになっている気がする」と。
それから思い切って、バカみたいに入れていた化粧水をやめたんです。
で、選んだのは美容液(水)と、保湿クリーム(油)のみ。
夜のお手入れ時間が10分から1分になることには不安もありました。
でも、答えは1週間で出ます。お肌がより綺麗になったんです。そして、以前は肌トラブルが起きる間隔が短かったのが、どんどん長くなりました。
この経験をすることで、お肌って時間をかけりゃあ綺麗になるわけじゃない、いいものを詰め込めば綺麗になるもんじゃないと学びました。
いいものをシンプルに取り入れることで、お金も時間も浮いて、最高じゃないかと。
■自分が本来持つ力を、ちゃんと信じる
そして、それってすべてのことに言えるなあと思ったんです。
コンプレックスになっているところって、時間と想いとお金をかけがちでどんどん過剰に複雑になって、行く末は”迷子”になるんですよね。そうなると本当に大事なもの、意味のあるものを見落とす。
そうやって迷子になったときに大事なのが、「本来人間にはどういう力があるんだっけ」と原点に帰って考えることなんです。
自分の力を甘く見ていて、自分の力をまったく信用していないと、人任せ、もの任せになっていく。でも、結局は自分自身と向き合って答えを出していくしかないんですよね。
外からの情報を取り入れるのも必要だけど、人間の機能や本能や性質を自分で調べて、考えて行動してみる。だって自分のことは自分が一番よく知れるから。エビデンスを出すのも、自分の体が一番わかりやすくて正直なわけだし。
子どもの頃から、「あれは食べちゃダメ、これは毒だ、有機野菜だ、無添加だ……」
いろいろ言われてきたけど、振り返ってみれば、いいことだと言われてきたものがダメなこともたくさんあったし、逆にダメと言われたけど全然ダメじゃなかったこともたくさんあります。
むしろ、こだわり過ぎてストレスを溜めるほうが体壊すんじゃない? とも思ったり。
だからあからさまに体が反応するもの以外、結構自由に無視するようになりました。自分で実感する前から、前情報や誰かからの刷り込みを信じて「こうじゃなきゃダメだ」と頑なになるのはもうやめようと思ったんです。
人って、「いい匂い」と感じるものとか、キュンとなったり心地いいと思ったりする感情がちゃんとあって、ポジティブにそう感じたことってちゃんと自分に合っているんですよね。
逆に「クサい」とか「なんか居心地悪い」とか「ざわざわする」っていう感覚も当たることが多い。そういう自分の感覚を研ぎ澄ませながら、信じて実践していくと、どんどんその感覚が鋭くなっていって、身の周りが正解ばかりになっていきます。
勘がいい人とか、運のいい人が持ち合わせているものって、この感覚の鋭さだろうなあ。
私は美しさに関しても、自分の感覚を研ぎ澄ませていってあげたいなと思ってます。歳を重ねても頑固にならず、柔らかく。感じる。
より一層、自分を鋭い大人の女に仕上げていきたいです。
小悪魔と呼ばれていた恋愛戦士も今や人妻。芸能芸術のお仕事をしています。