ロマンスが始まるLINEのお作法
今や恋愛には欠かせなくなったLINE。やりとりひとつで恋が終わることも、その先の進展につながることも……。恋愛にまつわる切れ味鋭いツイートが人気のE子さんが、「思わずブロックしたくなるLINE」「デートに繋がるLINE」について語ります。
鳩に手紙を持たせて飛ばしたり、直筆の手紙を送りあったりする時代はとうに終わりました。
現代人である我々がロマンスを始めるにあたり、LINEでのやりとりは必要不可欠です。ただの連絡手段としてだけでなく、日々の近況を送りあうことで相手を近くに感じますし、文字に愛情を乗せて送ることもできます。
数年前までは頑なにLINEを使わずに過ごしていた人も(同世代です)、いよいよ時代LINEデビューせざるを得ない状況になっているのではないでしょうか。
ただ、私はLINEがとても苦手。
一日に何回もツイートするほど自分語りが好きなのに、なぜ? と思われるでしょう。
私にとっては、LINEが1対1のコミュニケーションであることが重荷なのです。
LINEが届くと、グループLINEでない限り、必ず自分が反応しないといけません。
LINEを送ると、同じく相手に、反応することを強要する羽目になるのです。
ひとたび発信されてしまえば、受け取った側は必ず何らかの反応をしなければならない。好きで受け取ったわけではないのに、返信をするのはまるで人としての義務です。これほど暴力的なコミュニケーション手法がほかにあるでしょうか。
と、世の中にはこのようにLINEに抵抗を持っている人種もいるため、やりとりには細心の注意を払うべきでしょう。
■思わずブロックしたくなったLINE
そもそも私は、「話したいことがたくさんあるときは電話を使え」と思っています。小さなスマートフォンでちまちまと複数の事柄について、また、とりとめもない日常の出来事、お互いの趣味について、深堀りするのは時間の無駄ではないでしょうか?
なかでも、趣味はなんだとか、出身はどこだとか、最近ハマっていることはなんだなどの、「緊急性を要する事務連絡」と対極に位置する話題は、できれば直接会ったときにしていただきたい。
そもそもメールなどの文字のやりとりは、電話で伝えたい要件があるが相手に繋がらないとき、可及的速やかに相手に要件を伝えることが目的で使われ始めたツールのはず。
よって、
・事務連絡
・スケジュールの確認
・今すぐ伝えたいオモシロ事件(仲が良い相手の場合)
上記のような内容以外のLINEは、非常に受け入れがたいと感じてしまいます。
さて、前置きが長くなりましたが、私がブロックしたくなるのは、このようなLINE。
まず一言、言わせていただきたい。
長ぇ。
1回のLINEに複数の質問を組み込まないでください。
通番でも振ってくれないと回答漏れが起こりかねないでしょう。内容を確認しながら返信を打とうにも、長すぎて画面を上下にスクロールして行ったり来たりすることになります。
さらに、重要度の異なる複数の質問を組み込むのはやめてください。
おそらくメインの要件は「一緒にお寿司を食べに行きたいです(会いませんか?)」なのでしょうが、「風邪ひいてませんか」や「ダラダラ寝ることはありますか」などのどうでもいい質問に紛れてしまっていますよね。
とにかく要点がわかりにくいし、返信するのが億劫になります。
最後に、この方のLINEを添削しておきます。
添削後、例
以上。
無駄を省いてわかりやすくしましょう。
■デートにつながるLINE
しかしながら、先ほどの例のように「会いたい+来週の都合は?」と簡潔に要件を送ったとて、デートに繋がらないケースは多々あります。
シンプルなLINEであればあるほど、あなた自身の魅力次第で、いい返事がくるかどうかが決まってしまうものです。だから怖くなって、風邪をひいてないかと気遣ったり、ついつい話題の数を増やしてしまうのでしょう。
しかし、シンプルながら必ずデートに繋がるLINEがあります。
下記のようなものです。
このXXXというお店、ちょっとやそっとでは予約が取れない懐石料理のお店でした。
1年後の席まで予約で埋まっており、今から予約を取ろうと思えば1年後。
自力で行こうと思えば、今から1年先の予定を空けておき、1年間、指折り数えて待つしかないのです。
それに近日連れて行ってくれるという、魅惑の誘い。
そう、デートのお誘いは文面なんてどうでもいいのです。
デートの内容をいかに魅力的に彩るか。その付加価値が大きければ大きいほど、あなた自身の魅力に頼らずともデートの誘いに成功しうるのです。
■好印象なファーストLINE
最後に、好印象なファーストLINEについてです。
第一印象はとても重要。LINEとて、「あまりに価値観が合わない……」と思われれば、恋の進展を妨げます。
心がけるべきは、「無難」。
ただただ、「無難」。
敬語、スタンプや過剰な絵文字はなし、長すぎず短すぎず、返事を強要しない「無難なLINE」
世の中には、いろいろな人がいます。絵文字をたくさん使いたい人、チャットのように短い単語でスピーディにやり取りしたい人、(笑)を「w」と表記する人、普段は敬語なのになぜかLINEではフランクな口調になる人、無料スタンプしか使わない人……。
すべての人に受け入れられるLINEを目指しましょう。
そして、相手の反応をみながら、徐々に自分のスタイルを出していくのです。
はじめからすべての文章の末尾に「ワラ」を付けるのはやめてください。
「ワラ」が生理的に受け付けない人もいます。何が面白いの? と思われてしまうこともあります。
いきなりテンションの高い連投、文末には「ワラ」。返信に困る
できるだけ、自分のスタイルと相手のスタイルの中間をとるように、すり合わせていきましょう。
「違和感なくLINEができる」と思われることが、一番大事。
恋につながるかどうかはLINEでは決まりません。会うことでしか恋は進展しません。
しかし、LINEがその進展の妨げになってはいけないのです。