マルニに見る「エシカルファッションのお手本」
日本に「エシカル・ファッション」の種まきを始めてから、早10年。 今では、メジャーなファッションブランドでも様々なソーシャルな取組みが増え、良い意味で“当たり前”化してきた今日この頃。 世界のエシカル・ファッション ウォッチャーとしては、嬉しい限りです。
日本に「エシカル・ファッション」の種まきを始めてから、早10年。
今では、メジャーなファッションブランドでも様々なソーシャルな取組みが増え、良い意味で“当たり前”化してきた今日この頃。
世界のエシカル・ファッション ウォッチャーとしては、嬉しい限りです。
その中でも私が注目しているブランドの一つが、マル二(MARNI)です。
4月3日から3日間、青山のライトボックススタジオを全館使って開催された『MARNI BLOSSOM MARKET』はとても印象的でした。
イタリアらしいカラフルなプリントが独特の世界観を持つマル二。
『MARNI BLOSSOM MARKET』は、マルニ設立20周年記念のチャリティ活動プロジェクト「MARNI PRISMA」の一環。去年9月に行われたミラノ、そして香港に続いて、今回東京で開催されました。
マルニのアーカイブ・プリントを用いた、ポッドバッグやショッピングバッグ、ピクニックマット、そして、アウトサイダーアーティストがハンドペイントを施したレザーサンダルなど、素晴らしい限定品が販売されていました。
中でも会場の注目を集めたのは、日本限定アイテムとして販売された、マルニのプリント生地を使用した草履。実はこちら、福島・楢葉町「わらじ組」が作成したもの。東北復興支援プロジェクトのアイテムで“布ぞうり”はよく見かけます。が、色や柄の組み合わせが本当にモダンでオシャレ。さすがマルニ! 純粋に「欲しい~!」と思うアイテムでした。
この一連のチャリティ・マーケットイベントの売上は、チベットから逃れインドで生活する重度の障害を持つチベット人の子供たちの支援活動を行う「Vimala Association」という団体へ寄付されます。ちなみに、「Vimala Association」のこの活動は、2000年にダライ・ラマ法王が個人的に資金を出され立ち上げられたプロジェクトです。
マルニは2014年のプレフォール・コレクションでも、さり気なくアール・ブリュット&アウトサイダー・アート(※既成の芸術の流派や傾向に捕らわれることなく制作されたアート。心身に障害を持った人々の芸術も含む)のプリントを使った、素敵な作品を発表していました。このプリント柄でバッグやTシャツも作っていました。詳しくはこちらのサイトをチェックしてみて下さい! ↓
http://www.marni.com/experience/en/special-edition/art-brut-outsider-art/
そういえば、日本を代表するファションブランド、コム デ ギャルソンも以前、コレクションにアウトサイダー・アートをプリントに使用した作品を発表したことがありましたね。おそらくコム デ ギャルソンもマルニも、それがエシカルだからプリントに採用したのではなく、デザイン的に布地にすると素敵だから採用したはず。どちらも卓越した才能とセンスで、ファッションアイテムとして完成されていて、多くの人たちに欲しい思わせるモノでした。こういう完成度の高いエシカルなモノづくり、大手のブランドでも、既存のエシカルなブランドも、でもどんどん増えていってほしいものです。
『マルニ・ブロッサム・マーケット』の支援先「Vimala Association」のサイトはこちらから
「マルニ」が2014 Pre-Fall コレクションで採用したアール・ブリュット&アウトサイダー・アート柄プリントの作品は、下記の3つのイタリアの団体に所属するアーティストの作品が採用されてそうです。以前、このコラムで、アール・ブリュット&アウトサイダー・アートをテーマに書きましたが、こちらのリンク先サイトで、イタリアのアール・ブリュット&アウトサイダー・アートの魅力的な作品を垣間みることができ興味深いです。
Esat Ménilmontant;
http://www.catmenilmontant.com
Personimages :
http://www.personimages.org/about/accueil/galeries-3/galeries/
Osservatorio Outsider Art :
http://www.outsiderartsicilia.com/index.php/homepage