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映画『サムライマラソン』感想。豪華キャストとアカデミー賞スタッフが贈る幕末エンターテインメント!

2020年のオリンピックに向けて大注目のマラソン界ですが、日本のマラソンの発祥は江戸時代だったことをご存知ですか? 【シネマの時間】第58回は、豪華キャスト×アカデミー賞スタッフが贈る幕末エンタテイメント映画『サムライマラソン』をご紹介! 2月22日(金)より全国ロードショー。ぜひお楽しみください。

映画『サムライマラソン』感想。豪華キャストとアカデミー賞スタッフが贈る幕末エンターテインメント!

こんにちは。アートディレクターの諸戸佑美です。

2020年東京オリンピックに向けてマラソン界がとりわけ注目されていますが、オリンピック代表選手の選出レースも始まり、今からとても楽しみですね。

【シネマの時間】第58回は、『超高速!参勤交代』の原作・脚本で知られる土橋章宏が、日本のマラソンの発祥といわれる史実「安政遠足」を題材に執筆した小説『幕末まらそん侍』を映画化。話題の『サムライマラソン』をご紹介します!

日本の新しい「サムライ映画」を世界へ発信しようと企画・プロデュースを手がけたのは、『ラストエンペラー』でアカデミー賞を受賞し、『戦場のメリークリスマス』『十三人の刺客』など日本映画の製作に実績のある名プロデューサー ジェレミー・トーマスと『おくりびと』『十三人の刺客』などで知られる中沢敏明。

彼らのもとに、佐藤健、長谷川博己、竹中直人、豊川悦司、青木崇高、森山未來、染谷将太、小松奈菜といった豪華スターキャストと国内外で活躍するアカデミー賞スタッフ陣が集結!

監督には、『不滅の恋/ベートーヴェン』のバーナード・ローズが、カメラの前で起こる偶然やハプニンングさえすべてダイナミックに演出し、歴史・スポーツ・アクション・サスペンス・ヒューマンドラマがたっぷり楽しめる幕末エンタテインメントに昇華させています。

音楽は、ウディ・アレン、デヴィット・ボウイなど幅広いアーティストとのコラボレーションや映画音楽も数多く手がけ、『めぐりあう時間たち』などでアカデミー賞にもノミネートされた巨匠フィリップ・グラス。

衣装デザインは、黒澤明監督の『乱』でアカデミー衣装デザイン賞を獲得し、『宋家の三姉妹』などヨーロッパやアジアの大作で衣装デザイナーとして活躍するワダエミが担当。

西洋文化が少しずつ入ってきた幕末という時代の魅力を、自由に発想されたデザインの衣装でキャラクターの属性を存分に表現し素晴らしいです。

「駆けろ、時代を。駆けろ運命を!」

ぜひ、この機会に映画館でお楽しみください!

■映画『サムライマラソン』あらすじー優勝すれば願いが叶うマラソン大会が、 藩の存亡と家族と仲間の命をかけた戦いに

260年もの間、日本は国を守るために鎖国してきました。

しかし1855年幕末、幕府大老の五百鬼祐虎(豊川悦司)は、黒船でアメリカからやって来た海軍総督ペリー(ダニー・ヒューストン)と面談し和親条約という名の開国を迫られます。

安中藩主の板倉勝明(長谷川博己)は、アメリカは口では和平を唱えているが、日本への侵略が目的だと疑っていました。

「国と藩を守らなければならない」と考えた勝明は、藩士たちの心と体を鍛錬するために「明日、十五里の遠足(とおあし)を行う」と宣言しました。

「優勝者はどんな願いも叶えられる」と聞いて、藩士たちは色めきたちます。

そんななか、勝明の娘の雪姫(小松菜奈)が城を抜け出し、城内で大騒ぎとなります。

芸術的才能に恵まれた雪姫は、江戸へ出て絵画を勉強し、いずれは異国へも渡りたいと願っているのですが、父からは激しく反対されていました。

重臣の息子で、辻村平九郎(森山未來)を婿にとって藩を治めるよう命じられ、強い決意のもと逃げ出したのです。
 
一方、城下の人々の間では、早速誰が1着になるかの賭けが始まっていました。

藩で一番足が速いのは、足軽の上杉広之進(染谷将太)だと誰もが知っていました。

上杉は両替商の留吉に茶屋で奢られ、1着にならなければ10両渡すと八百長を持ちかけられます。

妻子の待つあばら家へ帰った上杉は、1着とお金とどちらをとるか悩むのでした。

ところが、その夜江戸城では、安中藩の人々にとって絶体絶命の指令が下されていました。

以前から勝明を警戒していた五百鬼が、安中藩の遠足を「謀反の動き」と見做して、アメリカの最新式の拳銃を携えた刺客を放ってしまったのです。

翌朝、五百鬼の企みに気づいた男がいました。

彼の名は唐沢甚内(佐藤健)。安中藩に仕える勘定方は仮の姿で、実は代々幕府の隠密として、不穏な動きを察知したら直ちに報告する役目を負っていました。

藩の上司の植木義邦(青木崇高)にはもちろん、妻にさえ打ち明けてはならない秘密でした。

それぞれの想いを抱えた参加者たちが、出発地点に集まってきます。

虚栄心から不正をしてでも1着を取ろうと気合いを入れる辻村や、遠足に乗じて江戸まで行こうと計画し、男装に身を隠した雪姫なども群衆に紛れていました。

守衛番を解雇された栗田又衛門(竹中直人)は、最後にひと花咲かそうと、亡き親友のまだ幼い息子と出場することに。

太鼓の音が響き、開始の掛け声で、元気よく一斉に飛び出す藩士たち。

しかし、ほどなく刺客たちが到着し、まずは関所が襲撃されます。

幕府か藩か揺れるなか、愛する者たちとここで出会ったことに気づいた甚内は、仲間たちに危機を告げ、一刻も早く城へ戻ろうと全力で走り始めます。

果たして、甚内は大切なものを守れるのでしょうか?

ゴールのその先にある日本の未来とは? 

■映画『サムライマラソン』作品紹介

映画『サムライマラソン』
2019年2月22日(金)TOHOシネマズ 日比谷 ほか全国ロードショー
公式サイト:https://gaga.ne.jp/SAMURAIMARATHON/

監督:バーナード・ローズ
原作:土橋章宏『幕末まらそん侍』(ハルキ文庫)
脚本:斉藤ひろし、バーナード・ローズ、山岸きくみ
企画・プロデュース:ジェレミー・トーマス、中沢敏明
製作:余海峰、吉崎圭一、亀山慶二、中西一雄、依田巽、畠中達郎、宮崎伸夫、山田裕之、木村正明、渡邊耕一、狩野隆也、樋泉実
共同製作:周晏清、マリー=ガブリエル・スチュワート
チーフプロデューサー:井口高志、厨子健介、佐々木基
プロデューサー:池上司、八木征志、大野貴裕
共同プロデューサー:丸山典由喜
アソシエイトプロデューサー:三船力也、クリスチャン・ストームズ、アレイニー・ケント
撮影監督:石坂拓郎
照明:舘野秀樹
美術:佐々木尚
衣装デザイン:ワダエミ
装飾:佐藤孝之
録音:小松将人
編集:上綱麻子
音楽:フィリップ・グラス
殺陣・所作指導:久世浩
スクリプター:原田侑子
VFXプロデューサー:レアンドロ・マリーニ、サウンドエディター、マイケル・ペリコーネ
助監督:松下洋平
キャスティング:安生泰子
制作担当:坪内一
製作年:2019年
上映時間:104分
映倫区分:PG12
製作国:日本
配給:ギャガ
©”SAMURAI MARATHON 1855”FILM Partners GAGA.NE.JP/SAMURAIMARATHON

■映画『サムライマラソン』キャスト

佐藤健=唐沢甚内
小松菜奈=雪姫
森山未來=辻村平九郎
染谷将太=上杉広之進
青木崇高=植木義邦
若林瑠海=福本伊助
竹中直人=栗田又衛門
豊川悦司=五百鬼祐虎
長谷川博己=板倉勝明
木幡竜
小関裕太
深水元基
カトウシンスケ
岩永ジョーイ
筒井真理子
門脇麦
阿部純子
奈緒
中川大志
and ダニー・ヒューストン

【シネマの時間】
アートディレクション・編集・絵・文=諸戸佑美
©︎YUMIMOROTO

諸戸 佑美

本や広告のアートディレクション/デザイン/編集/取材執筆/イラストレーションなど多方面に活躍。

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