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月面に初めて降り立った男を描いた映画『ファースト・マン』

『セッション』でアカデミー3部門を、『ラ・ラ・ランド』でアカデミー6部門を受賞した若き天才監督デミアン・チャゼルの最新作がついに公開される。『ラ・ラ・ランド』よりも前に企画されていたという本作では、ライアン・ゴズリングと再びタッグを組み、人類史上初の月面を歩いた男ニール・アームストロングの偉業と彼の内面をあぶり出す。

月面に初めて降り立った男を描いた映画『ファースト・マン』

◼︎最初に月面を歩いた男(=ファースト・マン)

DRESS読者のみなさん、こんにちは!

本日みなさんにご紹介したいのは、『セッション』『ラ・ラ・ランド』のデミアン・チャゼル監督最新作『ファースト・マン』です。

1969年に成し遂げられた人類初の偉業・月面着陸。
最初に月面を歩いた男(=ファースト・マン)としてもっとも危険なミッションを遂行したニール・アームストロングを、『ラ・ラ・ランド』のライアン・ゴズリングが感情を抑えつつも存在感のある演技で演じ切ります。

実は『ラ・ラ・ランド』よりも先に企画され、リサーチと構想に膨大な歳月が注ぎ込まれた本作。

観客もまるで宇宙船アポロ11号に同乗しているかのような臨場感を味わえるだけに、映画館でぜひ体験してほしい作品です!

◼︎『ファースト・マン』のストーリー

1961年、空軍でテストパイロットを務めるニール・アームストロング(ライアン・ゴズリング)は、妻のジャネット(クレア・フォイ)とともに、幼い娘のカレンの看病に明け暮れていた。

だが、彼らの願いも叶わずカレンが逝ってしまう。ニールは深い悲しみから逃れるように、NASAのジェミニ計画の宇宙飛行士に応募するのだった。

1962年、NASAの宇宙飛行士に選ばれたニールは、妻と長男を連れてヒューストンに引っ越しをする。

宇宙計画でアメリカに圧勝していたソ連ですらまだ到着していない月を目指すと指揮官は宣言。月面着陸に向けての宇宙船のドッキングを実証するジェミニ計画、そしてそれが成功した暁には、月面に着陸するアポロ計画へと移行することが決まるが……。

◼︎NASAの全面協力により成し遂げられた映像

本作で一番の見どころとなっているのは、『ラ・ラ・ランド』でアカデミー撮影賞を受賞した撮影監督リヌス・サンドグレンが、IMAX65ミリカメラをつかってダイナミックに描く宇宙のシーンでしょう。

NASAの全面協力により成し遂げられた飛行船内部や宇宙のシーンは、主人公であるアポロ11号船長ニール・アームストロングの視点で撮影され、究極の臨場感を醸し出しています。

アームストロングが実際に味わった振動や浮遊感、極限状態での緊迫感や、閉鎖的な宇宙船内から広大な宇宙へと解き放たれる開放感は、ぜひ大スクリーンで体験してください!

◼︎家族の物語も見逃せない

本作でもうひとつ見逃せないポイントは、ニール・アームストロングの知られざる内面。
ニールの人間ドラマに迫るシーンは、35ミリと16ミリカメラを自在に使い分けて撮影が行われました。

特に、孤独な宇宙船の内部で、失ってしまった娘への抱えきれない思いを抱くアームストロングを演じるライアン・ゴズリングの抑えた演技は、深い深い悲しみを感じさせます。

『セッション』で主人公の精神的圧迫を見事に描き切ったデミアン・チャゼルならではの演出手腕がここでも光ります。

物語の後半、だまって月へ出発しようとするニールに「帰れない場合の心構えをさせて」と伝える妻・ジャネットの訴えは、観るものの心に深く響くことでしょう。

まだ携帯電話もなかった時代に、”点火されたブリキ缶”のようなものだったという宇宙船に乗って月へと飛び立ったニール・アームストロングたち。

前人未到のミッションに挑む彼らの過酷すぎる訓練や、仲間との絆、家族の葛藤などを余すところなく描いた『ファースト・マン』は、ぜひ映画館で体験してほしい骨太な一本です。

◼︎『ファースト・マン』公開情報

『ファースト・マン』
2月8日(金)全国ロードショー
監督:デミアン・チャゼル
出演:ライアン・ゴズリング、クレア・フォイほか
配給:東宝東和
上映時間:141分
公式サイト:https://firstman.jp/
©Universal Pictures
©2018 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.

古川 ケイ

映画・ファッションライター。女性誌や女性向けWeb媒体を中心に、新作映画やオススメのファッションアイテムなどを紹介しています♫

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