幸楽苑「大晦日夜〜元旦全店休業」広告が大反響
ラーメンチェーン大手「幸楽苑」が31日、大晦日の15時から1月1日終日、全店休業することを発表しました。この取り組みは年中無休を掲げて64年の歴史のなかで初。元旦の売上となる約2億円を失ってでも、社員の「幸せ」と「楽しみ」を追求する同社に賞賛の声が多く集まっています。
昭和29年創業のラーメンチェーン大手「幸楽苑」が31日、公式ツイッターで大晦日の夜と元旦を全店休業することを発表し、話題を集めています。
今夜はおそば屋さんで年越しそばを食べてください。
年中無休を売りにして64年、大切なことを忘れていました。
社員にも大切な家族がいて、全員にお正月はやってくるということを。
そこで、一生懸命働いている社員のために、今日大晦日の夜と元旦を全店休業させていただきます。
お客さまだけでなく、社員全員も「幸」せで、「楽」しくありますように。
誠に勝手ながら、今年からは、大晦日の夜はお近くのおそば屋さんで年越しそばをお楽しみください。
株式会社幸楽苑ホールディングス代表取締役社長
新井田昇
公式フェイスブックページや新聞広告などでも、全店休業の告知を行っている幸楽苑。
同日を全店休業とするのは、年中無休にしてから64年、その歴史のなかで初めてとのこと。元旦の売上は約2億円にのぼるそうですが、それを失ってでも行う挑戦です。
新聞広告には、「働き方改革を、お正月にも、日本のお正月を変える、小さな事件となりますように」との祈りが込められています。
これに対し、ツイッターでは
・今朝の御社の新聞広告を見て感涙しました。主人も外食チェーン勤め20年。年末年始は当たり前に出勤。自社のおせちを食べることなくです。きっと今日の幸楽苑の従業員達はいつも以上に張り切るでしょうね
・2億円事件の広告といい、幸楽苑という会社の姿勢に心打たれました。年が明けてオープンしたら2億円の穴埋めになるように、お店に行って応援したいと思います
・2019年1月2日に大好物の味噌ねぎラーメン食べに行きますので貴重な年越しはゆっくりと過ごして下さいね
・2億円事件の広告といい、幸楽苑という会社の姿勢に心打たれました。年が明けてオープンしたら2億円の穴埋めになるように、お店に行って応援したいと思います
・2019年1月2日に大好物の味噌ねぎラーメン食べに行きますので貴重な年越しはゆっくりと過ごして下さいね
など、幸楽苑の取り組みを称える声が多数寄せられています。
お正月でもいつも通りのサービスを受けられる。その裏にはサービスを提供してくれる人がいる。みんなが休んでいるときに、休まず働いてくれる人がいる。
でも、果たしてそれはみんなにとって幸せなことなのか? そんなことを考えさせてくれる広告だったのではないでしょうか。
画像/Shutterstock
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