復縁は、その後も幸せな交際が続いてこそ成功といえます。よりが戻ってからさらに愛が深まるふたりには必ず良い変化が起こるもの。一方、復縁してもやっぱり別れてしまうカップルは、上手くいかない本当の原因を克服できていないことがあります。何のためによりを戻したのか、改めて考えてみる必要がありますね。
復縁を諦める勇気はどうすれば持てるのか
別れた元カレとよりを戻したいけど、叶わない可能性が高い。もしくは、また付き合うことになったけど、やっぱりうまくいきそうにない。復縁を諦めたい、「もう忘れてしまいたい」と思っても、好きな気持ちばかり募ってつらい。それは、自分より相手のことを愛している証拠です。復縁を諦める勇気はどうすれば持てるのか、お話しします。
■いつまでも変わらない相手に落胆するばかり
「付き合っている頃から気持ちのすれ違いが多く、これ以上は自分が傷つくだけだと思って別れた男性がいます。
ですが、いつまでも忘れることができず、『まだがんばれるのでは』『自分さえ変われば相手も前向きになってくれるのでは』という期待を捨てられずに、私から連絡をとってよりが戻りました。
もともと、自分に自信がなく愛情表現も苦手な男性ですが、復縁後も変わらず。以前のお付き合いでうまくいかなかったことについて、彼なりに努力はしてくれるのですが、些細なつまずきでデートも『明日は会うのをやめよう』とキャンセルされてしまいます。
私のほうは彼に愛されていることを否定せずに、こちらから連絡していくことやデートも誘うこと、変わってほしいことはきちんと伝えるなど、努力はしているつもりです。
でも結局、前に付き合っていたときと同じように苦しむ場面が多く、傷ついたことを伝えるたびに『俺なんて、やっぱりダメだよ』『人と付き合う資格なんてないよ』と逃げ腰になる彼氏にうんざり。
どれだけ私が変わっても、彼氏のほうはまったく進歩がないことにイライラし、やっぱり別れたいと思ってしまいます。
でも、それでも彼のことが好きで、一緒にいたい、愛したい気持ちも止められません。
今は彼を目の前にすると素直になれず、あまのじゃくな態度をとってしまいます。こんな自分もイヤです。
これから彼とはどう付き合っていけば良いのでしょうか?」(33歳/薬剤師)
復縁の難しいところは、無事によりを戻せたとしても、それがゴールではないことです。
再びお付き合いできることになったら、それからが本当のスタート。「以前より幸せな交際」ができてこそ、復縁が成功したといえます。
ですが、せっかくまた一緒にいられるようになったのに、相手が昔と変わらない。
もしくは、努力はしてくれているけれど、同じところでまたつまずいてしまう。
で、女性のほうが苦しむ場面が多くなり、やっぱり無理だとお付き合いを続けることを諦めてしまう。
復縁の失敗で多く目にしてきたのは、こんな終わり方です。
「彼のことを諦めたいのに、好きな気持ちが捨てられない」と自分の愛情に振り回される女性は多いですが、考えてほしいのは「恋愛の主体はどちらにあるのか」ということ。
恋愛は自己責任です。
「相手が変わってくれないのが悪い」わけでも、「自分の努力が足りないからダメ」なわけでもありません。
今の関係を選んでいるのはあなた自身。それなのに、つながりの主導権を無意識に相手に渡していることが、「諦めたいのにできない」矛盾を生みます。
諦めるかどうかの前に、まず考えたいのは「自分はどうありたいのか」。
恋愛の主体を自分に戻すことで、本当に彼を諦めたほうが良いのか、それともまだ向き合うべきなのかが見えてきます。
■関係の責任を負わされるプレッシャー
復縁をがんばっている女性でも、よりを戻してお付き合いが復活した女性でも、元カレとの交際で望むのは「以前より幸せになること」ですよね。
別れた原因を克服することはもちろん、二度と彼氏を苦しめない、また彼氏に傷つけられることは避けたいと思うのが当然です。
そのためにはふたりが以前より努力することが不可欠。今までと同じでは前の過ちを繰り返すし、再び別れることになればよりいっそう傷は深くなるでしょう。
では、「お互いにがんばっているのに、うまくいかない」のはなぜなのでしょうか。
それは、ふたりがそれぞれ「関係の責任を相手に負わせているから」です。
「前の付き合いよりもっと努力しなければならない」
「ふたりとも同じ気持ちでなければならない」
「私は相手を幸せにしなければならない」
「相手は私を幸せにしなければならない」
こんな「こうあるべき」が、無意識のうちにふたりの心にプレッシャーをかけています。
私はこの人を幸せにしたい(この人も私を幸せにするべきだ)。
本当は純粋に彼氏を愛したいだけなのに、どこかで相手に対しても同じ気持ちであることを望んでいる。それは、復縁の成功が「以前より幸せなお付き合いをする」ことであるから、というのを理解しているから。
ですが、この「無意識のプレッシャー」の重さは、人により感じ方が変わります。
それを糧にできる人もいれば、自分の不甲斐なさを実感するのを恐れて何もできなくなる、という人もいるのですね。
このすれ違いが続くことで、いつしか関係の主導権が自分ではなく相手になり、「幸せにしてもらうこと」が交際の目的になります。
「うまくいかないから諦めたい、でも好きだからできない」矛盾は、相手に期待しすぎるから。
好きな気持ちはあなたのものです。彼に強制されているのではありません。
愛情にしがみついているのはあなた自身。それなら、本当に諦めたいのなら、その勇気もまたあなた自身で持つしか方法はないのですね。
■「誰のために」好きなのか
もうこの人を好きでいるのをやめてしまいたい、忘れてしまいたいと思うとき、「ほかに好きな人でもできればいいのに」とか、「浮気でもしてくれたら相手のせいにして離れられるのに」とか考える女性がいます。
相手がネガティブな行動に出ないと諦めがつかないような気持ちなど、不毛でしかありません。
相手のせいにして恋心に終わりをつけようとするのは、自分自身から逃げること。主導権を男性に渡したままでは、本当の終わりはいつまでも訪れないでしょう。
誰のためにその男性を好きでいるのか。
本来、男性に向ける愛情はあなたのものであるはずです。「愛されるために好きでいる」のでも、「恋人というステータスがほしいから好きでいる」のでもありませんよね。
ここで自分の気持ちに不純なものを感じたら、お付き合いはやめることです。
理屈じゃなく、ただこの人のことが好きだ。恋愛感情はそんなシンプルなもの。
それなら、「この男性を好きなのは私のため」になります。
あなた自身が、彼を好きなことで幸せになれる。あなたがする恋愛の主導権は、いつだってあなたが握っているのです。
だから、彼のことを本当に諦めたいと思うとき、それは自分のためになります。
「これ以上がんばっても、良いお付き合いはできないだろう」
「努力したけど、やっぱりダメだった」
そんな悲しい実感は、実は「今の恋愛を諦めても良いんだよ」という自分からのサイン。
うまくいかないことは確かにつらいけれど、無理をして続けても幸せにはなれない。復縁は相手に幸せにしてもらうことではなく、あなた自身がより良いお付き合いができるように努力して得られる幸せである以上、「これ以上は無理」というラインを超えてしまったら、それは諦めても良いのです。
その実感こそが勇気になり、彼との関係を手放しても自分は不幸になんかならないという安心にもなります。
■恋愛の主体は常に自分にある
復縁を諦めきれない女性の多くが、
「彼に幸せにしてもらわなければ私は報われない」
という絶望的な望みを抱えています。
ですが、主導権を相手に渡している限り、よりが戻ることも、交際が復活して前より充実した時間を過ごすことも、難しくなるでしょう。
恋愛はいつだって自己責任です。
「誰のために好きなのか」をもう一度考えることで、不毛な執着に悩むことを避けられます。
恋愛感情はいつでもシンプルで、理由のいらないもの。
それが前向きに恋愛を楽しむ秘訣なのだと、忘れないでくださいね。
彼と別れたくなったとき、どんな言葉を選べば良いか悩む女性も多いでしょう。きれいな別れ方を望むなら、「先はない」つもりで接する潔さが必要です。最後なら、しっかり感謝の気持ちを伝えて「いい女」で終わらせたいもの。覚悟が見えれば男性も別れを正面からとらえることができます。