セックスを怖がる男性。コンプレックスには原因がある
男性の性に対する欲求は近年気薄になっている傾向にあり、セックスを恐れる男性が急激に増えていると言われています。そんな男性たちと接するためには、どういったことに注意するべきか、婚活セラピストとしてカップルや夫婦間にまつわる性問題など幅広い悩み相談を11000件以上解決してきた湯田佐恵子氏にお話しを伺いました。
セックスにまったく興味がない――という男性は珍しくありません。
また、近年の若い男性はとてもナイーブな傾向があり、セックスが怖いという方もいるようです。そんな男性がセックスに向き合うようにするためには、どうしたらいいのでしょうか。
もちろん、セックスだけがパートナーの関係性を構築するというわけではありません。無理矢理向き合うように仕向ける必要もないですし、別の解決方法もあると思います。セックスが嫌いであることは、なにも悪いことではありません。
ただ、もしもセックス嫌いがパートナーシップに問題を起こし、悩みのタネとして存在しているなら話は別。
ここでは、そんなセックスへの恐怖や不安がもたらすお悩みをお持ちの方に、その原因を分析し、解消のヒントをお届けしていきます。
■男性のセックスの知識はアダルトビデオそのもの
「女性がバストなど自分の身体にコンプレックスを抱えることがあるように、男性もコンプレックスを持っている方は多くいます。自分の性器の大きさや形に強い執着があり、性器が大きいとそれだけ相手を喜ばせられると未だに多くの方が勘違いをしています」
と湯田氏は語ります。
その原因として、ネット社会で偽りの性情報が溢れていることが原因だと指摘しました。
「特に若い男性は、性の誇張された情報をアダルトビデオなどで知り、自分と比較して自信をなくすのです」
「前戯のテクニックやアクロバティックな体位を知っていなければいけない」や、「女性は潮をふかせれば喜ぶ」と本気で思っている。
まずは、この勘違いに気づきましょう。
■男性のこだわりは自意識過剰からくる
そもそも、なぜ男性は性器の大きさにこだわるのか?
それは自意識過剰があるからだと湯田氏はいいます。
「性器が大きければ相手が満足すると思い込んでいる男性は、セックスをアダルトビデオのように一連の行為を『する』ためだけのものだと思っています。本当に愛情のこもったお互いが気持ちよくなれるセックスは『行為』じゃないんです」
問題は性器の大きさ云々ではなく、お互いの気持ちが伝わり、受け入れあうことを喜びあえること。
そのためにもコミュニケーションが大事になると湯田氏は言います。
「男性はリードしないといけないという気持ちから積極的にアプローチしてきます。女性はこれに対して気持ちよくないのに黙って我慢してしまう。でも、ふたりの関係を本当に大事にしたいなら、自分の気持ちを前向きに『どうしてほしい』と相手に優しく伝えることが大事です」
どのようなコミュニケーションをしていけばいいのでしょうか? 湯田氏に例を挙げてもらいました。
「たとえば『あの~、ごめんなさい、ちょっとまだそういう気持ちになれていないの。気持ちはうれしいので、もうちょっとゆっくりその気にさせてくれると嬉しいな』など、その都度、自分が感じていることを丁寧に、わかりやすく伝えていくといいです」
「また、その際に注意したいことがあります。決してネガティブ発言のみで終わりにしないこと。たとえば上記の『ごめんなさいまだその気になっていないの』だけしか伝えないと、男性は行為自体を全否定されたと思い込み、行為をすべてやめてしまうかもしれないんです。必ずポジティブに『こうしてほしい』と誘う形で甘えた物言いをすることが大事」とのこと。
デリケートな問題ではありますが、やはり男性に勘違いを気づかせるには丁寧に言葉で言わなければなりません。
セックスはお互いが相手の気持ちを理解しながら行うもので、一連のタスクを消化させる決まった作業ではないことを理解してもらう必要があります。
湯田佐恵子プロフィール
婚活セラピスト/心理カウンセラー
20代から3つの結婚相談所を経験。心理学、性格学、カウンセリングやセラピーを学ぶ。
そして自らの体験をもとに「婚活コンサルティング&結婚相談所リアルラブ」を開設。深層部に食い込むカウンセリングは、着実に会員を成婚に導いている。男女関係に関するお悩みや、夫婦関係、子育て、セックスレスのお悩みなど、16年間で延べ11000件のカウンセリング実績を持つ。著書に『心のブレーキがわかればあなたも結婚できる!』
いろいろな顔を持つ女性たちへ。人の多面性を大切にするウェブメディア「DRESS」公式アカウントです。インタビューや対談を配信。