海老原 露巌(えびはら ろげん)書道家、墨アーティスト、文化庁文化交流使。1961年栃木県下野市生まれ。4歳より書を学ぶ。作品は在フランス日本大使館、在日本イタリア大使館、中国狭西省歴史博物館、カナダケベック州立文明美術館などに収蔵され、近年はパリ日動画廊、新宿伊勢丹にて展覧会を開催する。
6月の新月のメッセージ「ひとりでは実現しないハーモニー」
6月の新月メッセージは「関係性の間にあるハーモニー」。今回の新月は双子座。双子座というと風の星座でもあり、自由で軽やかな性質があります。また、コミュニケーションを司る星座なので、さまざまな関係性や関わり方が重要なテーマになります。
■あなたの周りにある関係性を意識してみよう
家族や恋人、友達……さまざまな形のパートナーシップが存在しています。
中でも今月は、特に自分にとって大切なパートナーシップについて、少しフォーカスしてみましょう。
自分自身を見つめる時間も大切ですが、パートナーとの関係性を見つめることも人生において重要な時間。
身近な人とどんな風に関わるかで、あなたの人生は変わっていきます。
たとえば、普段から会話をしたり自分のことを大切にしてくれる人と一緒にいれば、自分自身を知れる深い時間になります。でも、まったく会話をしなかったり、上辺だけの会話ばかりしている人といるならば、家族や友達など、他のコミュニケーションをとれる人を求めましょう。
■毎日べったりしていないといけないのか?
「コミュニケーション」と「依存」は違います。
コミュニケーションは、お互いが自立し合って初めて成立するものです。それぞれの世界観やリズム、大切にしていることを尊重し合えてこそ、コミュニケーションが輝いていきます。それは完璧なリレーションシップとも言えます。
電話がないとすぐに不安になる
メールはすぐに返信してほしい
という方は、このタイミングで少し見直しましょう。それは「管理」の域にあります。
これらは、相手のことを完全に信頼できていないときに、不安になって起こしてしまいがちな感情や行動です。
ごく自然に毎日一緒にいて、電話をしたり、メールをしているなら問題ありません。
「不安だから」とか「支配・コントロール」したい欲求からくるコミュニケーションは危険です。これはふたりのコミュニケーションではなく、自分のことしか考えていない「ひとりコミュニケーション」の状態です。
■信頼をベースにした自由を手に入れる
相手をまだよく知らないうちは、不安があって当然です。
そして疑ってしまうことも、管理したくなる気持ちも正直でいいと思います。
大切なことは、それをしっかりと認めたうえで、自分は相手とどうかかわっていきたいのか。
自分はどういう人生を歩んでいきたいのかを知ること。それを意識してください。
寡黙な人を愛しく思えるのなら、静寂な時間をふたりで楽しんでいくのもよいです。
いつも一緒にワイワイ体験を共にしていくのが幸せと感じるのであれば、同じようにそれを大切にしてくれる人と一緒にいることを選びましょう。
大切なのは、両者にとっての幸せ、そしてお互いが自由であるかどうかです。
世間や周りの友達が、どういう付き合い方をしているのかと気にしたり、真似したりする必要はありません。
あなたがどういう関係性を幸せに感じるのか。それをはっきりとさせておけば、あなたの隣にいる人も自然に決まっていきます。もし今のパートナーに違和感を感じているのだとしたら、それは相手の問題ではなく、あなた自身がはっきりできていないことの結果なのです。
自分にとっての大切な関係性の間に「調和=ハーモニー」が生まれると完全な自由を体験できます。それは「管理」でもなければ「支配」でもなく、「信頼」という名の関係性です。
■露巌先生の6月新月の作品
海老原露巌先生の6月の作品「月」は、完全な自由と調和が表現されています。
カチッと何かの枠にはまっていなくても、存在し合える絶妙なバランス感。
縛られることなく、相手が確かに存在しながら、完全に信頼し合えることで生まれる軽やかさを感じます。もっと自由でいていいのだという安心感、そしてそれこそがお互いを大切にできるハーモニーなのです。
そしてそれは、不自然な作為となった瞬間に、バランスが崩れてしまう。
その瞬間に、自由はなくなってしまいます。
確かなコミュニケーションがあるからこそ、信頼をベースにした自由がある。
そして、調和していくことで、それぞれの世界がさらに広がっていく。
それはひとりでは実現しないのです。
6月14日木曜日4時44分。
この双子座の新月に、あなたにとっての大切な関係性と本当の調和とは何か、一度見つめてみませんか?