アンテナショップ探訪「広島県編」
瀬戸内海に広く面し、中国・四国地方最大の都市・広島市を県庁所在地に持つ広島県。厳島神社、原爆ドームなどのユネスコ世界遺産は、国内のみならず海外の観光客らにも人気で、広島県の観光客数は年間5万人前後で推移しています。
尾道ラーメン、お好み焼き、牡蠣の土手鍋、もみじまんじゅう、鯛にあなご、ちりめんなどなど、ご当地グルメも盛りだくさん! 今回はそんな広島県のアンテナショップ「tau」におじゃましてきました。
■ふるさとの味「うまいでがんす」
──お話を伺ったのは、広島ブランドショップ「tau」の店長・村上さん。
いきなりですが、ショップ名の「tau」……「ティー・エー・ユー」って何ですか? 何かの頭文字でしょうか?
「いえいえ! 『たう』と読みまして、広島弁で『届く』という意味です。広島の名産品が届いているよ、というメッセージが込められています。逆に『届かない』は『たわんけ』。広島は独特の方言があるんですよ。
こちらの商品「うまいでがんす」(税込210円)も方言で『おいしいです』という意味。魚のすり身に七味とうがらしを練り込み、パン粉で揚げたものです。
そのまま食べてもおいしいですが、トースターで少し焼くとカリッとしてより美味。おでんに入れると、魚のうまみが汁に溶け出して、これまた美味です。おやつに、酒のつまみにと「うまいでがんす」は庶民の食卓で大活躍。広島県民のソウルフードと言っても過言ではないのではないでしょうか」(村上さん)
──「うまいでがんす」は、いわばカマボコのコロッケで、昭和初期から販売されているものだそう。バンズに挟んでハンバーガーとして食べたり、きつねうどんのお揚げのようにうどんに乗せて食べたりと、食べ方のレパートリーが広いのも特徴です。
■店内に漂う香ばしい香り……「汁なし担担麺」
──店内、すごく良い香りがします。これは、あそこのイートインから漂ってきている香りですか?
「はい。最近、広島式の汁なし担担麺(たんたんめん)が流行っており、当店には汁なし担担麺専門店『キング軒』さんが入っています。このにおいは、汁なし担担麺の花さんしょうや五香ラー油などの香りでしょう。
おもな特徴は、トッピングが青ネギであること、食べる前に30回は混ぜること、食べ終わったあとはごはんを入れて食べる……など。
ファンの方は週に何度も足を運ばれているようですよ」
──麺好き・辛いもの好きな筆者としては、これは絶対に食したい一品。しかし、ランチ直後に伺ってしまったため、取材当日は断念。しまった、お腹を空かせて来るんだった……。
汁なし担担麺のお値段は、普通(麺200g)で580円、大盛(麺300g)でも680円と、とってもリーズナブル。辛さは調節できるそうで、0辛(さんしょうやラー油抜き)から4辛(ビリビリ辛い)まで5段階あります。
ランチタイムは行列ができることもあるそうなので、お昼時は多少外して来店した方が良さそうですよ!
■これも広島産だったのか! 「ゆかり」「チチヤスヨーグルト」「ひやしあめ」
──あ! これは、しそご飯用のふりかけ「ゆかり」(ペンタイプ/税込500円)ではありませんか! 超偏食の娘が「ゆかり」だけは大好きで、わが家の常備品なんです。
「ありがとうございます(笑)。では、お嬢様にこちらのペンタイプをおみやげにいかがですか? もともと試作品を前社長さんが夜のクラブで披露したところ、ホステスさんたちに大好評だったことから商品化が決定したといわれています。ペン先からパラパラとゆかりが出るしくみで、お弁当のお供におすすめです。
姉妹品に「かおり(青じそふりかけ)」(ペンタイプ/税込500円)や「あかり(ピリ辛たらこ)」(ペンタイプ/税込500円)もありますよ」
──なるほど、みんな女性の名前なんですね……娘に買って行きます(笑)。
店長、店長! これも娘が大好きなんですよ、「チチヤスヨーグルト」!
「チチヤスは、明治19年に設立、大正6年に日本で初めてヨーグルトを発売した、廿日市市に本社を持つ歴史ある会社です。いわゆるヨーグルトは、酸味と乳臭さがあるもの。そのヨーグルトを、いかに日本人に食べやすく親しみやすくするかを課題に研究を重ね、あの『チー坊』を目印にしたヨーグルトが生まれました」
──チチヤスヨーグルトに100年以上の歴史があるとは! 知りませんでした。
ちなみに「チー坊」には家族がおり、「チーパパ」「チーママ」「チーネェ」の4人家族だそう。飲み屋のマスターとかホステスのような名前ですが、全員あの愛くるしい顔をしています(笑)。
あれ、これは出張で大阪に行ったときに見かけた「ひやしあめ」(税込155円)。これも広島の特産品なのですか?
「冷やし飴は、近畿地方ではよく見かける飲み物で、屋台や銭湯、一般的な飲食店でも普通のメニューとして提供されています。麦芽水あめの香ばしさと、ショウガやシナモンのさわやかな風味が火照った体を冷ましてくれ、ぼくは大好きなんですが、関東の方にはあまり受け入れられなかったみたいですね。関東では、ほとんど見かけません。ですから、わざわざ冷やし飴を買いに当店を訪れるお客様も少なくないんですよ」
──筆者も、見たことはあっても飲んだことはありませんでした。
ふと隣を見ると、取材班・Aがウキウキしながら家族の人数分を購入(笑)。
■店長おすすめの3品はこちら!
──では店長、そろそろ店長おすすめの3品を紹介してください。
「はい、ではまず先ほどもご紹介した『うまいでがんす』を。やはり広島県民にとって、ふるさとの味ですからね。これを取り上げないと、広島県の皆さんから叱られてしまいます。本当にうまいでがんすよ!
それから、はっさく屋の『はっさく大福』(1個/税込195円)。大福の中に白あんで包まれた因島発祥のはっさくがゴロンと入っています。普通の大福と違い、ザクっとした食感が特徴。はっさくのさわやかな風味と白あんの甘みが絶妙なハーモニーで、1日に400~500個はコンスタントに売れる大人気商品です」
──1日に400~500個も!……と驚いていると、お店に入ってきた女性客ふたりが「はっさく大福」を見つけるや、手に取って「やったー! あったあった!」と大はしゃぎ! あまりのタイミングの良さに、エキストラさんでも雇っていらっしゃるのかと思いました(笑)。
「そして3つめのおすすめ商品は『子持ちこんにゃく』(税込361円)。こんにゃくにシシャモの卵が入っています。こんにゃくの弾力とシシャモの卵のプチプチ感で楽しい歯ごたえ。薄くスライスして、お刺身としていただきます。和食なら何でも合いますし、低カロリーで食べ応えがあるのでダイエット中の方にもおすすめですよ」
──これは酒の肴にぴったり! 特に熱燗と一緒にいただいたらおいしそう……。
ほかにも、焼きあごが丸ごと1匹入ったうどんだし「だし道楽アゴ入り」(500ml/税込778円)、村上さん曰く日本一おいしい甘酒「白牡丹」(720ml/税込972円)、チョコ味・まっ茶味・あんこ味が楽しめる「もみじまんじゅうのお酒」(360ml/税込1080円)などなど、興味深い商品をたくさんご紹介くださいました。
村上さん、ありがとうございました!
■取材班からのひと言
はっさく屋の「はっさく大福」は、予想以上にはっさくがゴロゴロと入っており、白あんの甘さとはっさくの酸味のハーモニーが絶妙で本当に美味しかったです。
その他、レモンケーキもたくさんのお店のものが売られていました。今回は、人気のアンデルセンの「瀬戸田レモンケーキ」を購入。アンデルセンは、皆さまもご存知ではないでしょうか。全国的に有名なあのパン屋さんです。広島が本社なんだとか!? レモン感が程よく、はっさく大福とともに、リピート確定です。今度は、他のお店との味比べも楽しむ予定です。
そして、「ひやしあめ」は、漫画『3月のライオン』に登場し、ウイスキーと混ぜて飲んでいるそうです。ちょうど前回の長野のアンテナショップ「銀座NAGANO」でウイスキーを購入していたので、即実行! 優しい甘さと、生姜の風味、そこにウイスキーの香りが……。くせになりそうな美味しさでした。
さらに、2階には、人気の『SPINGLE MOVE(スピングルムーヴ)』のスニーカーも!
今度また、ゆっくり覗きにいってみようと思います。
■ひろしまブランドショップ「tau」 店舗情報
http://www.tau-hiroshima.jp/
東京都中央区銀座1-6-10 銀座上一ビルディング
<アクセス>
東京メトロ有楽町線銀座一丁目駅6番出口すぐ
<営業時間>
10:30~20:00
<お問い合わせ>
03-5579-9952(代表)
※商品の発送について
ヤマト運輸にて発送可能。
※贈答用の対応について
対応可能。無料ラッピング・熨斗・ギフトボックス(有料)のご用意がございます。
※ベビーカーが入店できるスペースの有無
スペースは狭いものの入店OK。